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太平洋を泳いで横断中の男性が「太平洋のどこにでもプラスチックゴミが浮いている」と語る

by Peter Brown

人間が捨てたプラスチックゴミの多くは川や海に流れ込んで生命が生息する水域を汚染します。そんなプラスチックゴミについて、泳いでの太平洋横断に挑戦している男性が、「太平洋のどこにでもプラスチックゴミがある」と語りました。

There Is Plastic 'Everywhere,' Says Guy Swimming Across Pacific Ocean - Motherboard
https://motherboard.vice.com/en_us/article/bj4445/there-is-plastic-everywhere-says-guy-swimming-across-pacific-ocean

51歳のフランス人であるベン・ルコントさんは2018年6月5日に日本の千葉・銚子の海岸から泳ぎだし、サンフランシスコまで泳ぎ切るという太平洋チャレンジをスタートしました。ルコントさんは1998年に大西洋を泳いで横断するチャレンジに成功しており、実に20年ぶりに長距離水泳のチャレンジを行うことになります。



チャレンジの期間中、ルコントさんは常時随伴する全長20mのボート「ディスカバー号」に寝泊まりし、毎朝6時に起きて卵にベーコン、パン、プロテインシェイクといった栄養たっぷりの食事をとります。そして前日に泳ぎを終えた地点から太平洋に飛び込み、再びサンフランシスコ目指してひたすら東へと向かって泳ぎ始めるとのこと。チャレンジ期間中は大量のエネルギーを消費するため、毎日8000kcalを目安に食事をしているそうです。

ルコントさんが今回の太平洋横断チャレンジを始めたきっかけは、人々に環境問題への関心を持って欲しいと考えたからです。「私は過去30年間で、ビーチに打ち上げられたプラスチックゴミの量が急激に増えていることに気づいていました。そして今回のチャレンジで、海岸から1000マイル(約1600km)以上も離れた海面にもプラスチックゴミが浮いているのを見て驚きました」と、ディスカバー号の船上でルコントさんは語っています。

by Sascha Thiele

水泳の最中にルコントさんは時折休息を取り、ディスカバー号の船上で栄養補給用のスープを飲んだり水を飲んだりします。ルコントさんをサポートするチームはその都度正確な位置をGPSで記録し、休憩の後や翌日に、ルコントさんは再び中断した場所から泳ぎ始めているそうです。


6月に日本の海岸をスタートして以降、ルコンテさんはすでに2000km以上の距離を泳いでいます。ルコンテさんが泳いでいる間、ディスカバー号のスタッフは海面で採取できるプラスチックゴミのサンプルを収集しています。海岸から1000km以上も離れた太平洋のど真ん中を泳いでいても、5分間に平均して2つほどの大きなプラスチックゴミが海面を漂っているのが見え、色とりどりの糸くずのようなマイクロプラスチックは1分間に4個ほど見えるとのこと。



泳いでいる最中にルコンテさんのすぐ近くを魚が泳いでいたり、時にはお腹にぶつかってきたりすることは非常に楽しいとルコンテさんは話します。しかし、そんな楽しみの最中に、辺りに浮いたプラスチックゴミを見ると、楽しみに水を差された気分になってしまうとのこと。「クジラやサカナが泳いでいる近くに網のゴミが浮いているのも見かけますが、網が海洋生物にぶつかってしまうと危険です」とルコンテさんは語ります。


プラスチック汚染は陸地から海に向かって広がり、ペットボトルの破片などが砕けてマイクロプラスチックになって波間を漂います。1年間で新たに800万トンものプラスチックが海に投棄されていると研究によって明らかになっており、その量は年々増加していると考えられているそうです。

多くの海洋生物や鳥がプラスチックによる汚染の被害を受けており、生物の体内だけでなく人間が食べる食塩の中からもマイクロプラスチックが見つかるなど、ありとあらゆるものが汚染されつつあります。ルコンテさんは今後、カリフォルニア州の沿岸からおよそ1800kmほどの海に浮かぶ巨大な「マイクロプラスチックの渦」を通過しなくてはならないとのこと。「汚染を食い止めるためには、陸地に住む人々が行動や習慣を変えなくてはなりません。簡単なことではありませんが、人間による汚染は環境に大きな影響を与えてしまいます」と、ルコンテさんは語っています。

なお、ルコンテさんのホームページではルコンテさんが泳いでいる現在位置をリアルタイムでチェックできます。

Live tracker | The Longest Swim

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in メモ, Posted by log1h_ik