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Amazonの労働者を檻に入れるかのような特許が話題に


2016年にAmazonが取得した特許は、Amazonの倉庫で使用されているルンバのような見た目のロボットの上に人間が入る作業スペースを設け、それをケージのようなもので囲うというものでした。その見た目があまりにもあまりなものであったため、研究者が「人間と機械の関係における労働者の疎外感を示すかのような、特別なイラストだ」と紹介したところ、大きな話題となっています。

Amazon has patented a system that would put workers in a cage, on top of a robot | The Seattle Times
https://www.seattletimes.com/business/amazon/amazon-has-patented-a-system-that-would-put-workers-in-a-cage-on-top-of-a-robot/

Amazonが2016年に取得した特許を紹介したのは、ニューヨーク大学でAI Now Instituteを設立した人物であり、Microsoft Researchの主任研究員でもあるというケイト・クロフォード氏と、セルビアのノヴィ・サド大学のVladan Joler氏。2人が発表した「Anatomy of a AI System(AIシステムの解剖学)」という研究の中で、Amazonの特許が紹介されています。

Anatomy of an AI System
(PDF)http://www.anatomyof.ai/img/ai-anatomy-map.pdf


書類によると、Amazonの「アクティブ作業空間内の人を輸送するためのシステムおよび方法」という特許は、檻のような見た目のケージの中に作業員が入り、これをAmazonの倉庫で棚を動かすために使用されている「Kiva」というルンバのような見た目のロボットが運ぶというものになっています。このシステムが実装されれば、Amazonの高度に自動化された倉庫の中でも作業員がロボットを修理したり落とし物を回収したりすることが可能となるそうです。


なお、このケージを運ぶ役割を担う予定だったロボット・Kivaについては、以下の記事を読めばその働きをより理解することができます。

Amazonのスピード配送を支えるロボットの生みの親「Amazon Robotics」 - GIGAZINE


Kivaが倉庫内を走り回る様子は以下の記事でチェック可能です。

Amazonでポチった商品が発送されるまでを追ったAmazon巨大倉庫ツアームービー - GIGAZINE


特許の書類によると、倉庫内では認可されていない人間がロボット専用の作業ゾーンに侵入すると、警告アラームが鳴り、ロボットは強制的にシャットダウンするように設計されているとのこと。つまり、Amazonはこの特許を用いることで、ロボットの作業スペース内での人間の作業や移動をより円滑にすることを狙っていたようです。

しかし、Amazonの広報担当であるリンゼイ・キャンベル氏は、「多くの企業と同様に、Amazonでは先見的な特許を多数出願しています。そして、その多くが完成品や試作品となることすらなく、終わっていきます。このケージのようなシステムも、Amazonの倉庫で使用されてはいません」と語っており、倉庫にこのようなシステムが導入されることはないとしています。

さらに、この特許についてThe Seattle Timesが報じたとこと、Amazonの倉庫やロジスティクス業務を統括するシニアバイスプレジデントのDave Clark氏が反応。Clark氏は自身のTwitter上で、「特許にはバッドアイデアも提出されることがあります。このようなアイデアを使用する予定は一切ありません。代わりに我々はより良いソリューションを開発しており、それは着用可能な小さなベストを使い、倉庫内のロボットが人間に接近した際にこれを停止させるというものです」と語り、過去に取得した作業員をケージの中に入れるかのような特許について、「バッドアイデアである」と認めています。


なお、Amazonは他にも多数の「倉庫内で使用することを目的とした特許」を出願しており、手首の動きを検知して7メートル以上の高さから商品を落とすようなシステムも存在します。

Amazonが「作業者の手の動きをトラッキングするリストバンド」の特許を取得 - GIGAZINE

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in ハードウェア,   乗り物, Posted by logu_ii

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