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アイルランドでは「チケットの転売」を全面的に禁止しようとしている

By Steve Snodgrass

ライブチケットなどをあらかじめ大量に購入し、本当に欲しい人に高額で転売する転売ヤーは迷惑行為にあたるとして、日本の多くの地域で禁止されています。しかし、ネットオークションではチケットが本来の価格よりも高額で取引されるのが当たり前となっており、転売行為がなくなる気配はありません。そんな中、アイルランドではチケットの転売を行うダフ屋行為を全面的に禁止する法案が内閣で合意され、可決目前に迫っています。この法案によって何が変わるのか、The Irish Timesが解説しています。

Reselling tickets for more than face value to be banned
https://www.irishtimes.com/news/ireland/irish-news/reselling-tickets-for-more-than-face-value-to-be-banned-1.3575168

アイルランドの内閣で合意された法案は「1000人以上が入場できる会場で開催されるスポーツやエンターテイメントイベントに限定して、ダフ屋行為を禁止する」というもので、制限付きではあるものの、大規模なイベントでのダフ屋行為を禁止する内容になっています。


また、この法案にはチケットを大量購入するために使用される「ボット・ソフトウェア」の使用を禁止することも含まれています。ボット・ソフトウェアは複数のメールアドレスとクレジットカードを利用して、チケットのオンライン販売が開始されたタイミングで即座に購入を行うソフトウェアのことです。アイルランドでは、このソフトウェアの影響でチケットの販売開始早々に多くのチケットがダフ屋に占有されてしまい、転売価格でしかチケットを入手できない人が続出していました。

この法案は日本の衆議院にあたるアイルランドの下院で可決されていないため、法律となるかはまだ確定していません。しかし、法案が可決されれば、2020年6月に開催されるサッカーの大会「UEFA EURO 2020」までには施行される見込みとなっています。この大会において、アイルランドは首都ダブリンにあるアビバ・スタジアムで計4試合が行われる予定ですが、この4試合に関しては、チケットの取引がクリーンになると予想されています。


アイルランド下院議員のノエル・ロック氏は「この法案は、チケットを本来の価格より高値で取引することが禁止になるとともに、ボットが代行して購入することもできなくなる」と述べており、公平なチケットの取引が行われるようになるとしています。

また、同氏は「アイルランドで『ダフ屋行為の禁止』が法律化されれば、ヨーロッパの他の国もこの法律を取り入れるようになるでしょう」と語り、この動きがヨーロッパ中に広まることを期待しています。

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in メモ,   ソフトウェア, Posted by darkhorse_log

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