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サイエンス

利尿作用があるコーヒーや紅茶を飲んでも脱水症状にはならないのはなぜか?

by Mark

「コーヒーや紅茶に含まれるカフェインには利尿作用がある」と言われており、喉が渇いた時にコーヒーや紅茶を飲んでも排出される尿が増えるだけで、飲み過ぎると脱水症状になってしまうと思っている人は多いはず。ところが、「利尿作用のある飲み物を飲んでも脱水症状にはならない」と専門家が指摘しています。

Are Coffee and Tea Dehydrating? | Time
http://time.com/5192272/coffee-tea-dehydrating/

「カフェインが利尿作用を持っている」というのは事実であり、カフェインを摂取すると腎臓がナトリウムと水分を体内から排出しようとして、尿が出やすくなります。そのため、「カフェインを含む紅茶やコーヒーを飲み続ければどんどん尿が排出され、やがて脱水症状になってしまう」という説にも信憑性があるように感じられますが、実際にそうなるわけではないと家庭医学の専門家であるダニエル・ヴィジル博士は述べています。

ヴィジル氏は「コーヒーや紅茶のカフェインはそれ単体で体内に入ってくるわけではなく、必ず液体と一緒に体内へ取り込まれます」と述べ、カフェインの利尿作用によって排出される水分は、コーヒーや紅茶の水分によって補うことができるとしています。

人間の体はコーヒーや紅茶の水分をそのまま利尿作用によって排出するわけではなく、口から摂取した後で必要な分だけ、コーヒーや紅茶の水分を取り込むことができます。コーヒーや紅茶によっていくらカフェインを摂取して尿の排出が促進されたとしても、排出されるのは必要な水分を吸収した残りの水分であるため、脱水症状にはならないそうです。

by bibliothekarin

よって、朝起きて体が脱水気味になっている時にいきなりコーヒーや紅茶を飲んでも、脱水症状が発生することはありません。もちろんカフェインの取り過ぎはカフェイン中毒を引き起こす可能性もありますが、喉が渇いている時にコーヒーや紅茶を飲んでも全く問題はなく、わざわざ水を選んで飲む必要はないとのこと。

極端な例では「朝イチでコーヒーを飲んだら頭痛がした。きっと、カフェインの利尿作用で脱水症状を起こしたんだろう」と考える人もいるそうですが、ヴィジル氏によればそれは脱水症状ではないそうです。それは単に、その人がカフェインに敏感すぎるために、コーヒーに含まれているカフェインで頭痛になってしまった可能性があります。また、何かほかの習慣によって本当に脱水症状が引き起こされているのかもしれませんが、カフェインの利尿作用によるものではないそうです。

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in サイエンス,   , Posted by log1h_ik