メモ

ルーターの設定で「192.168.1.1」が使われることが多いのはなぜか?

by Adrian Pratt

世の中の全てのルーターではないものの、多くのルーターで設定画面を開くときにはウェブブラウザで「192.168.1.1」にアクセスするように作られています。では、なぜこのURLは「192.168.1.1」なのか、Q&AサイトのQuoraで詳しい回答が出ています。

What's the history behind 192.168.1.1? Why not 192.169.1.1 or any other IP address? When did it start being used? Who started it? Why? Why not 1.1.1.1? What is the relation to 127.0.0.1? What about 10.0.0.1 (Apple)? - Quora
https://www.quora.com/Whats-the-history-behind-192-168-1-1-Why-not-192-169-1-1-or-any-other-IP-address-When-did-it-start-being-used-Who-started-it-Why-Why-not-1-1-1-1-What-is-the-relation-to-127-0-0-1-What-about-10-0-0-1-Apple


インターネットにおいて、機器を判別するためのIPアドレスは通常「0.0.0.0」から「255.255.255.255」までの4つの数字の組み合わせで表記されます。そして、このIPアドレスは5つのクラスに分けられています。

まず「224.0.0.0」から「239.255.255.255」までの範囲はクラスDとしてIPマルチキャスト専用として割り当てられていて、「240.0.0.0」から「255.255.255.255」の範囲は将来の使用のために予約されています。


残った範囲のうち、「0.0.0.0」から「127.255.255.255」がクラスA、「128.0.0.0」から「191.255.255.255」がクラスB、「192.0.0.0」から「223.255.255.255」がクラスCに分類されています。

IPアドレスは、たとえば192.168.0.1なら「11000000 10101000 00000000 | 00000001」とバイナリで表すことができます。このアドレスはクラスCなので、前半の24ビットがネットワーク部、後ろの8ビットがホスト部です。

クラスAは最上位ビットが0に設定され、続く7ビットがネットワーク部、残り24ビットがホスト部で「0xxxxxxx | xxxxxxxx xxxxxxxx xxxxxxxx」というアドレスを構成します。このため、ネットワーク内に最大で1677万7216のホストを接続可能ですが、ネットワークとしては126個に制限されています。

クラスBは上位2ビットが10に設定され、次の14ビットがネットワーク部、残り16ビットがホスト部という「10xxxxxx xxxxxxxx | xxxxxxxx xxxxxxxx」のアドレスを持ちます。これにより、最大で6万5534のホストを接続するネットワークが1万6384個作れます。

クラスCは上位3ビットが110に設定され、次の21ビットがネットワーク部、残り8ビットがホスト部の「110xxxxx xxxxxxxx xxxxxxxx | xxxxxxxx」という形です。ホスト数は256と少ないですが、ネットワークは209万7152個作れます。

そして、それぞれプライベートIPアドレスとして、クラスAは「10.0.0.0 - 10.255.255.255.」、クラスBは「172.16.0.0 - 172.31.255.255」、クラスCは「192.168.0.0 - 192.168.255.255」が予約されています。

インターネット接続の窓口であるルーターのメーカーは、できるだけ簡単に接続できることを目的としたため、プライベートIPアドレスとして予約されている中でもできるだけ覚えやすいものをルーターのアドレスとして設定することになります。ただし、サブネットワーク内の最初と最後のアドレスはネットワークとブロードキャストアドレス用に予約されているため、192.168.1.0と192.168.1.255は除外されるので、「192.168.1.1」になることが多い、というわけです。

使い始めたのがどのメーカーなのかは明確な回答が示されていませんが、ネットワーク機器メーカーとして知られるシスコのエンジニア・Saurabh Rai氏はLinksysではないかと予想しています。

なお、これはルールとして定められているわけではないので、ルーターによっては「192.168.0.1」や「192.168.2.1」というケースもあるそうです。

この記事のタイトルとURLをコピーする

・関連記事
IPv6はなぜ普及しないのか? - GIGAZINE

ヨーロッパ最後のIPv4アドレスはどのように割当が行われたのか - GIGAZINE

ヨーロッパに割り当てられていたIPv4アドレスがついに枯渇 - GIGAZINE

ついに北米のIPv4アドレスが本当に枯渇 - GIGAZINE

VPNでもWebRTC経由でIPアドレスが漏洩するとセキュリティ専門家が警告、漏洩の危険があるVPNも公開 - GIGAZINE

in メモ,   ハードウェア, Posted by logc_nt

You can read the machine translated English article here.