メモ

うつ病と誤診されやすい血流障害「POTS」とは?


by Annie Spratt

一度はうつ病だと診断された人が、実は血流障害であったという事例が報告されています。この疾患は数が少ないゆえに見逃されやすく、診断までにかかった年月は平均4年、かかる医師の数は平均7人といわれています。

POTS: Tori and Nick Foles battle 'the most common condition you've never heard of' - CNN
https://edition.cnn.com/2018/06/26/health/pots-tori-nick-foles-dysautonomia/index.html

This Mysterious Blood-Flow Disorder Is Often Misdiagnosed As Depression
https://www.livescience.com/62922-tori-foles-blood-flow-disorder-pots.html

アメリカンフットボール選手のニック・フォールズさんの妻であるトーリ・フォールズさんは、めまい・吐き気・疲労などの症状に悩まされるようになり病院に行ったところ、うつの可能性があると診断されました。また別の医師には「ウイルス性の感染症」と診断されたそうですが、トーリさん自身は「常にめまいがあるウイルス性の病気なんて聞いたことがありませんでした。ベッドから出られないこともしょっちゅうだったんです」と診断結果について不可解に感じていたそうです。

実は、トーリさんの病気は体位性頻脈症候群(POTS)と呼ばれる血流障害でした。POTSは自律神経系の疾患で、自律神経は血圧や消化といった不随意機能をコントロールするため、トーリさんの身には上記のような症状が出たわけです。

POTSは起立不耐の症状が特徴的で、横になった状態から立ちあがるときに心臓に戻る血液量が減少することでめまいや失神といった症状が現れます。また、立ったままの状態が続くと10分以内に1分当たりの心拍が30拍以上も上昇するとのこと。血液の循環に問題をかかえることでめまいのほか、意識がもうろうとしたり、失神、動悸(どうき)、頭痛、視覚障害、吐き気や便秘・下痢を含む胃腸障害、息切れ、疲れといった症状も現れるとのこと。

by Cassi Josh

遺伝子および希少病情報センター(GARD)によると、3億2570万人のアメリカ人のうちPOTSである人は推定100万人~300万人ほどで、その多くは35歳以下の女性であるといいます。しかし、POTSの診断は非常に難しく、 CNNによるとPOTSと診断されるまでに患者が訪れる医師の平均は7人で、診断までに要した年月は平均4年とのこと。

2013年に23歳でPOTSだと診断されたトーリさんも、数件の病院を回りました。当時の状況について「診察室で医師が私を見た時のことを絶対に忘れません。彼は『あなたは若く健康的で、完璧なコンディションです。うつや不安について考えたことはありますか?』と言いました。私は混乱しましたし、失望しました」「体の調子が悪い時に『完璧に健康』だと言われることほど最悪なことはありません。医師はこの病気についてもっと学ぶべきですし、患者がこのような症状を訴えた時に調査をする必要があると思います」とトーリさんは語っています。


POTSの原因についてはわかっていないことが多いものの、妊娠や大きな手術、トラウマ、ウイルス性疾患などがトリガーとなっている可能性があるとのこと。また決まった治療法などはないのですが、「水分や塩分摂取量の増加」「アルコールやカフェインを控えること」といった、血流や血液量を増加させるとようなライフスタイルの変化によって症状が良くなる人もいるそうです。

・関連記事
うつの症状を緩和する食事といわれる「ダッシュダイエット」とは? - GIGAZINE

機械学習を使った調査で「うつ」病の人がよく使いがちな言葉が判明 - GIGAZINE

不安やうつは腸の状態と関係あり、腸内バクテリアが変われば行動も変わる - GIGAZINE

腸が人間の気分を左右する仕組み - GIGAZINE

間もなく「腸内バクテリアがあなたの病を治す」時代が到来する - GIGAZINE

in メモ, Posted by logq_fa