サイエンス

「入浴によって引き起こされるかもしれない5つの病気」とは?

by Kim Rossi

1日の終わりにゆっくりと湯船につかって疲れをとる時間が、人生における至福の時間だと感じている人も少なくないはず。しかしまれではあるものの入浴を原因として引き起こされる病気もあり、「入浴で体がダメージを受ける可能性」がサイエンス系メディアLive Scienceにリストアップされています。

5 Weird Ways Hot Tubs Can Make You Sick
https://www.livescience.com/62841-hot-tubs-weird-infections-injuries.html

◆肺MAC症(温泉肺)
浴槽や温泉で繁殖する可能性のあるMycobacterium avium complex(MAC菌)は結核等を引き起こす病原体ではないものの、肺MAC病という肺疾患を引き起こす可能性があります。MAC菌は水で洗い流されることがなく、水の表面に付着して温泉などで発生する水しぶきや気泡の表面に存在しているため、お風呂などで息をした時に肺の中へ侵入することがあるとのこと。MAC菌に感染した肺では炎症が発生する可能性があり、肺MAC症になった人はせきや呼吸困難、発熱といった症状を起こす場合があります。

◆温浴毛包炎(温浴毛包炎)
温泉やお風呂につかった後で肌にかゆみを感じている場合、ひょっとしたら温浴毛包炎になっているかもしれません。緑膿菌は塩素処理が不十分な浴槽で繁殖し、水着を着用した下の皮膚などに長時間緑膿菌が接触していることにより、赤い湿疹や膿(うみ)がたまった水疱(すいほう)を発生させます。温浴毛包炎を防ぐためには、温泉やお風呂を清潔に保ち塩素などの消毒を行うことと、浴槽から出た後に体をしっかり洗うことが重要です。

◆レジオネラ症
レジオネラ症は淡水に生息するレジオネラ菌によりせき・高熱・筋肉の痛みといった肺炎のような症状が出る病気であり、汚染された浴槽から発生するレジオネラ菌を含んだ蒸気や霧を吸うことで感染します。レジオネラ症を発症すると入院が必要となる場合が多く、感染を防ぐためにも浴槽の消毒は不可欠であるとのこと。

by Joe Shlabotnik

◆尿路感染症
非常にまれなケースではありますが、温泉やお風呂に浸かることで尿路感染症を発症することがあるとのこと。尿路とは尿道から腎臓に至る尿の通り道のことであり、緑膿菌を主とする病原体が尿道から尿路に侵入することで引き起こされます。尿路感染症は普通に入浴しているだけで感染することは少なく、ジェットバスの噴出孔に尿道を押しつけたり、浴槽内でセックスしたりすることで感染リスクが増大すると研究者らは述べています。

◆アレルギー
浴槽の洗浄は上記のさまざまな病気を防ぐために必要ですが、浴槽を消毒するために使用される化学物質により、アレルギー反応を起こしてしまう人も存在します。浴槽内の有機汚染物質を酸化して除去するプロセスに使用される、ペルオキシ一硫酸カリウム(PPMS)という化学物質に対するアレルギーを持っている人は、入浴した際に広範囲にわたる湿疹ができる場合があります。2010年にはオハイオ州の皮膚科医がPPMSに対するアレルギー反応を持つ6人の患者を特定し、PPMSで洗浄された浴槽に浸かったことがアレルギー反応の原因だったことを特定しました。

by edcleve

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in サイエンス, Posted by log1h_ik