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世界中でいまだにプレイされる世界最古のRPG「ダンジョンズ&ドラゴンズ」


「世界初のRPG」とも呼ばれるテーブルトークRPG「ダンジョンズ&ドラゴンズ(D&D)」は、1974年の発売以来世界中で広く遊ばれているゲームシリーズです。そんなD&Dがにわかに盛り上がりをみせる土地が、イギリスにあります。

Dungeons & Dragons: The revival of a 'geeky' pastime - BBC News
http://www.bbc.com/news/uk-england-42874044

ボードゲームといえば長い間ニッチでノスタルジックでオタクっぽいものと考えられており、世界的に知られているD&Dもそのひとつと捉えられていました。しかし、近年人気を博している「ゲーム・オブ・スローンズ」や「ストレンジャー・シングス」といった人気ドラマに登場するヒーローたちが、幼少期にボードゲームをプレイしていたり、ドリュー・バリモアやヴィン・ディーゼル、ドウェイン・ジョンソンといったハリウッドスターが幼少期にD&Dをプレイしていたことを告白したりしたことで、「ボードゲームはオタク文化のひとつ」という認識が少しずつ変化してきています。

by Marco Hazard

実際、イングランドのノッティンガムにあるパブ「BrewDog」では、D&DのようなテーブルトークRPGが「パブで遊ぶのに適した道具である」として、店内で遊ばれるようになっています。BrewDogのマネージャーを務めるJacob Soppelsa氏は、「D&Dはバーやパブで遊ぶのに適していると思う。なぜならゲームをプレイすることは、友人などの一緒に遊ぶ相手と話をすることにつながるからです」と述べました。また、「これまで会ったことのない人と話をしながら一緒にD&Dをプレイすれば、あなたは相手を昔からの友人であるかのように感じることができるでしょう」と、コミュニケーションの道具としてD&Dのようなボードゲームが優れた役割を果たすと指摘しています。

D&Dのようなボードゲームが復活の兆しを見せているのはBrewDogだけの現象ではなく、いま、イギリス全土でボードゲーム専門カフェが流行しており、古くからのボードゲームファンや新しくボードゲームに興味を持ち始めたファンたちがこぞってゲームをプレイしているとのことです。

バース・スパ大学の映画講師であるJames Newman教授は、「本について語り合うコミュニティのように、ボードゲームにおいても一緒に遊んだり議論したりするためのコミュニティが存在します。また、ボードゲームカフェは、読書家にとっての図書館のように、新しいボードゲームを見つけるための高い社会性を持った場所として機能しています」と、近年のボードゲーマーおよびボードゲームカフェについて語っています。

by Scott Swigart

ノッティンガムにあるパブの「Ye Olde Trip to Jerusalem」では、毎週水曜日に「Dark Heresy」や「Achtung! Cthulhu」などのボードゲームで遊ぶ「ボードゲームデー」が設定されているそうです。

Ye Olde Trip to Jerusalemで水曜日にボードゲームを楽しんでいるという46歳の主婦・Kendra Hourdさんは、10代のころ一緒にボードゲームを楽しんでいた仲間たちが結婚して子どもができたことで遊ぶ相手を失っていましたが、ボードゲームをプレイするためのコミュニティを作って再びゲームに熱中するようになったことを明かしています。

ビールとボードゲームの組み合わせは成人ボードゲーマーにとっては最高の組み合わせとなっている模様。


BrewDogでD&Dなどのダンジョンマスターを務めているMario Civicoさんは、「ストーリーテリングは私にとって大事なことです。初めてダンジョンマスターを務めたとき、私は自分が思っているよりも創造力を持っていることを実感できました。私はボードゲームの世界を作り、それを皆がプレイしてくれる様子を見るのが好きです。そして、プレイしてくれる人たちと交流することが大好きなんです」とコメント。

ボードゲームのショップであるGames Workshopは近年株価が高騰しています。同社の共同設立者であるIan Livingstone氏は、「ビデオゲームは10代の少年たちが寝室で遊ぶものとみなされていましたが、今ではリビングルームに配置されるようになっています。同時に、あらゆる携帯電話にゲームが搭載されるようになっており、ゲームをプレイすることは社会的に受け入れられるようになった」とコメント。ビデオゲームが広く受け入れられるようになったことで、その波及効果としてボードゲームも一般の人々に受け入れられるようになってきている、とも指摘しています。

また、「(ビデオゲームやボードゲームを含む)ゲームはインタラクティブな点が魅力です。ゲームにおいてプレイヤーは行動を担当することになります。テレビや映画を見ることは受動的な活動ですが、ゲームをプレイすることは実際に何が起こったのかを体験することです。プレイヤーは意志決定を楽しみ、多くの人々と共鳴することができるのです」と、テレビや映画などの受動的な娯楽にはないゲームの強みを挙げています。


鉛合金を使ってボードゲーム用のフィギュアを製作する会社「Mantic Games」でセールス&ソーシャルメディアマネージャーを務めるRob Burmanさんによると、仕事のためにアメリカからインドへ向かっていた人がボードゲームが盛んなノッティンガムへ立ち寄るためにロンドンに立ち寄ろうとするということもあるそうです。

なぜボードゲームファンにとってノッティンガムが注目の土地となっているのかというと、ボードゲームカフェやパブが数多く存在するというだけでなく、ボードゲーム関連の企業であるFoundryやPerry Miniatures、Theme 17、Warlord、Robin Hoodなどが本拠地を構えているという点も理由のひとつとなっているそうです。

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in ゲーム, Posted by logu_ii