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「光は闇に打ち勝つ」ことを示すため街中に幻想的な光がともされる祭典「ディーワーリー」とは?

by Rajesh_India

カーストという身分制度があるにも関わらず見知らぬ人に色粉をぶちまけて平等に春の訪れを祝う無礼講「ホーリー祭」があるインドには、ヒンドゥー教のお祭りとして「ディーワーリー」というイベントも存在します。「ここが戦場か……」と見まがうほど狂気と熱気に包まれるホーリー祭とは対照的に、幻想的な雰囲気をかもしだすディーワーリーの写真をまとめてみました。

Diwali: Hindu Festival of Lights
https://www.livescience.com/62579-diwali-explained.html

ディーワーリーはインドのヒンドゥー教のお祭りで、日本ではあまりなじみがありませんが、ヒンドゥー文化の中では「クリスマスや新年のような位置づけ」とのこと。「Diwali」のほか「Deepawali」とも呼ばれますが、これはサンスクリット語で「光の列」を意味します。光は知や英知の象徴であり、一方で闇は邪悪さや暴力、嫉妬、不正、強欲、色欲など負な力の象徴です。光の祭典であるディーワーリーで「Diyas」と呼ばれるろうそくに火をともすことは、「光が闇に勝つ」ということを象徴しているといいます。

by Isuann L.

インドの祭典協会(SCFI)によると、ディーワーリーが行われる日は、ヒンドゥー教の神であるクリシュナが悪神ナラカースラとの戦いに勝利し、1万6000人の牛飼いの女たちを解放した日であるとのこと。また美と富と豊穣と幸運をつかさどるラクシュミーという神が地球を歩き、人々を祝福した日でもあるといわれています。このあたりの伝説や由来は、地域によって異なりますが、「光が闇に勝利した日」という点は共通事項。また、仏教やジャイナ教でも、別の物語を背景として、ディワーリーを祝うことがあるそうです。

ディーワーリーは5日にわたって行われ、4日目に新年を迎えます。SCFIは5日間にわけられた伝統・慣習について、「この祭典の独特なところは、5つの哲学のハーモニーにあります。それぞれの日が特別な考えやアイデアに基づいているのです」と述べています。

◆1日目:ダンテーラス

by Peter Morgan

ディーワーリーの1日目は健康と薬学の神様である「ダンヴァンタリ」が海から現れ「アーユルヴェーダ」というインドの伝統医学を授けてくれたことを祝います。またThe Indian Expressはダンテーラスについて、ラクシュミーが金の杯を持ち海から現れた日であるとも説明しています。

ダンテーラスを迎えるまでに、家庭やオフィスでは掃除と装飾が行われます。

by Ian Brown

そしてランゴーリという幸運を象徴する砂絵が床に描かれ、来客やラクシュミを迎える準備が整えられます。全ての部屋にはろうそくが灯され、夜の間中、闇が入り込まないように光がともり続け、プラサードという甘いお菓子がラクシュミーや閻魔に対してささげられます。

by nu-one

ランゴーリは色粉で描かれるのが一般的。こんな感じで女性たちが指で地面に模様を描きます。

by Anne Roberts

ものすごく緻密に描かれたランゴーリもあれば……

by Brahma Kumaris

「それはアリなの???」と思ってしまうものも。

by Sean Ellis

ランゴーリを描くための色粉屋さんが街中にあふれるのは、ホーリー祭と同じ。

by Rajesh_India

また、ダンテーラスに金の装飾品や服を買うと幸運をもたらすとされており、買い物がよく行われる日でもあります。特に耐久消費財の需要が伸び、自動車、家電業界はダンテーラス周辺をかき入れ時と考えているとのこと。

◆2日目:ナラクチャトゥルダシー
ナラクチャトゥルダシーはクリシュナが悪神ナラカースラに勝利した日。また、北インドでは英雄・ラーマが魔王・ラーヴァナに勝利した日、ベンガル地方ではカーリーに祈りを捧げる日とされ、ジャイナ教では救済者で始祖のティールタンカラが涅槃に到達した日だとされています。

この日はろうそくが灯される数や、花火が上げられる数が減り、多くの人が日の出の前に宗教的な意味合いでの入浴を行い、マッサージオイルなどを体に塗って緊張をほぐします。ディーワーリーを祝う準備をするための休息が取られるわけです。

◆3日目:ラクシュミー・プージャー

by KnaPix

ラクシュミー・プージャーはディーワーリーのメインイベントと言えるもの。ラクシュミー・プージャーは新月の日と合わせられ、人々は家を掃除し、最も上等な衣服を着てラクシュミーや富の神様であるガネーシャに何時間もかけて祈りをささげます。ラクシュミーは夜の間に地上を歩き、最も清潔な家から入っていくといわれています。ラクシュミーを迎え入れるために窓辺にはろうそくが置かれ、夜は供宴と花火で締めくくられます。

by Ishan Khosla

◆4日目:新年(パドワ)
パドワでは、神への感謝を示すためにベジタリアン・フードが山盛り用意されます。

by chiragkpatel

この日はクリシュナが豪雨と洪水から村人を救うためにゴーヴァルダナ山に降り立った日とされています。山盛りの食事は文字通り山を表現しており、祭典が終わった後にみんなでわけて食べることになります。

◆5日目:バーイー・ドゥージュ
伝説によると、バーイー・ドゥージュは「ヤマ」と呼ばれる閻魔が妹のもとを訪ねて祝福を授けた日とされています。この祝福は妹の元を訪れた人々にも配られ、人々を罪から解放して解脱へと導いたため、バーイー・ドゥージュは妹である「ヤミー」に祈りを捧げる日となっています。ディーワーリー最後の日では、兄が妹の家を訪ねて長寿と反映を祈ります。

なお、2018年のディーワーリーは11月7日からの予定です。

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