多くの革新的な企業が成功を勝ち取った戦略とは?

by SalFalko

現代ではさまざまなスタートアップ企業が成功を目指し、次々に新たな戦略を考案して顧客へのアプローチや資金集めに奔走しています。多くの企業は失敗し倒産してしまいますが、中には大きな成功を収めた企業も存在しており、そんな成功した企業の戦略を集めた「革新的な企業の成長戦略」が公開されています。

51 Examples of Growth Hacking Strategies & Techniques From The World’s Most Innovative Businesses
https://johnmcelborough.com/growth-hacking-strategies/

◆1.「オフラインで製品を広める」
Shazamは、楽曲を認識することで正しい曲名を回答してくれるというアプリ。クラブやパーティー会場などで流れている曲をShazamで知ろうとすれば、アプリをインストールしたスマートフォンをスピーカーに近づけ、なるべくノイズが入らない状態で楽曲を認識させる必要があります。そんな人の姿を見ると他の人が「あなたは何をやっているの?」と関心を持って話しかけ、「これはShazamというアプリで……」という風に「Shazam」という製品名が広まっていくというわけです。

◆2.「アドボカシーを奨励する」
配車サービスのUberは、かつては需要と供給を合わせた小さなレンタカー会社に過ぎませんでした。ところが、Uberは自らが地域の交通システムの問題解決に一役買っていることを認識し、ハイテク企業の集まる地域で無料サービスを実施し、Uberを大いに宣伝することに成功したとのこと。

◆3.「利用者に直接働きかける」
動画ストリーミングサービス大手のNetflixは、当初DVDレンタル事業に着手していました。NetflixはDVDの取引が行われている掲示板で直接潜在顧客に働きかけ、早期入会者には入手困難なDVDをレンタルするとアプローチし、大きな宣伝費用をかけることなく大量のユーザーを獲得することに成功しています。

◆4.「著名なブログにゲスト寄稿者として寄稿する」
自社ブログで製品の宣伝をする企業は少なくありませんが、多くの人が目にする場所に自社製品の宣伝を兼ねた寄稿を行うと、大量のユーザーが製品について知る可能性があります。SNSユーザーに有効なバッファアプリBufferの創業者は、第三者ブログへの寄稿を起点にユーザー数を拡大していったそうです。

◆5.「インバウンドを利用する」
ビジネスツールのHubspotは、自社のブログに有益な情報を公開して人々に提供し、無料のサイト評価ツールまで公開したことで、多くのユーザーが自社のサイトを訪れるようになりました。

◆6.「お得なサービスを次々に提供する」
クーポンサイトのグルーポンは、グルーポンのことをツイートしたり友人のチケットを購入したりすることで、次に次に顧客の得になるサービスを提供していったとのこと。それにより、グルーポンは1年で228%もの成長を遂げることができたそうです。

◆7.「いたずらをして知名度を上げる」
オンラインカジノサイトのPaddy PowerはSNS上に多くの投稿を行い、ブラジルワールドカップ中には「アマゾンの熱帯雨林に『C'Mon England』と彫った」と思わせるいたずらを行い、知名度を上げることに成功しています。

by Carolina Cieri

◆8.「オフラインで人々を巻き込む」
筋萎縮性側索硬化症(ALS)の研究を支援するために行われたアイス・バケツ・チャレンジは2014年8月に始まり、実に100万ドル(約1億1000万円)以上もの資金を調達することに成功しました。アイス・バケツ・チャレンジに参加することが一種の流行となり、多くの有名人がSNS上でチャレンジの様子を投稿して広まったこのチャレンジは、SNSの威力を示すことにもなりました。

◆9.「SNSを利用して至るところで宣伝を行う」
The Body CoachはInstagramに健康的な生活を送るためのレシピを投稿し、人々の注目を集めた上で自らの運動促進アプリを宣伝しました。さらにSnapchatを利用してユーザーに発信し、テレビ出演や書籍販売なども行い、あらゆる場所で宣伝を行っています。

◆10.「希少性を打ち出す」
Gmailが誕生した2004年、使用できるサーバースペースが少なかったこともあり、最初にGmailを利用できたのはわずか1000人の選ばれたユーザーのみでした。しかし、これにより「Gmailのクラブの一員になった」という特別な意識をユーザーに植えつけ、Gmail自体の宣伝につながったとのこと。

◆11.「サービス利用時に宣伝してもらう」
Gmailとは対照的に、Hotmailは驚くほど簡単な手段を利用していました。1990年代、Hotmailから送信されたメールには「PS I love You」というHotmailへのリンク付きの文言が付いており、Hotmailユーザーからメールを受け取った人々の何割かは、このリンクをクリックしてHotmailのサービスを知ることになりました。

◆12.「ユーザーに使用を強く促す」
Facebookはメッセージの送信時に新アプリのMessengerを使ってもらうよう、徐々にFacebookからメッセージに関する機能を削っています。Facebookからメッセージのやり取りが可能であれば、すでにFacebookアプリをインストールしている人がMessengerをインストールする必要がなくなるためで、Facebookは自らの成長戦略のために強くユーザーに移行を促したというわけです。

◆13.「クイズで関心を引く」
出会い系アプリOK Cupidは、多くのアクセスを得るためにSNS上でクイズを出題し、拡散してもらうことで知名度の向上を狙いました。ユーザーの性格やプロフィールをもとに、興味を引きそうな内容をクイズにして出題したとのこと。

◆14.「競争を盛り上げる」
YouTubeの初期には、投稿したムービーの試聴回数をランキング形式で競わせ、勝者には商品を与えるといったプロモーションが行われました。これによってユーザーは、より多くの試聴回数を稼ぐために質のいいムービーを投稿するようになり、YouTube全体の質が向上することにもつながりました。

by Ibrahim Asad's PHotography

◆15.「顧客にお金を払う」
決済サービスのPaypalは先見性のあるアイデアを持っていたものの、顧客の開拓に苦戦していました。そこで、アカウントを開設したユーザーに10ドル(約1100円)、他のユーザーを紹介したらさらに10ドル支払うという風に、顧客に現金を与える戦略をとったところ、1日で数%もの成長率を達成するほどになったそうです。

◆16.「無料トライアルでアピール」
中小企業に対しオンラインストア開設のサービスを提供しているShopifyは、14日間の無料トライアルを実施することでサービスの有効性をアピールし、顧客の拡大につなげました。

◆17.「アフィリエイトプログラムを提供する」
WPEngineはWordPressブログのホスティングと最適化を行う企業ですが、新たなユーザーを引き込んだ既存のユーザーに対し200ドル(約2万2000円)という巨額の払い戻しを行う、寛大なアフィリエイトプログラムを実施しています。このプログラムにより、既存のユーザーは他のユーザーを引き込むために努力を注ぐようになるのです。

◆18.「顧客にサービスを与える」
ウェブページの機能シミュレーションを行うInvisionは、企業の顧客に対し自社のサービスを提供するだけでなく、デザイン業界の動向や戦略などのレポートを提供することで信頼をつかみ、多くの顧客を獲得することに成功したとのこと。

◆19.「笑いに訴えかける」
ヒゲソリのシェービングクリームなどの製品を定期的に発送するサービスであるOne Dollar Shave Clubは、YouTubeに創業者たちが登場するコメディタッチのムービーを投稿しました。最初のムービーは1900万回以上もの再生数を集め、多くの顧客を獲得しました。

◆20.「ユーモアのある宣伝を行う」
One Dollar Shave Clubと同じ方向性で、トイレ用芳香剤を販売するPoo Pourriは、「なぜトイレ用芳香剤が必要なのか?」を示すムービーで宣伝を行っています。

◆21.「ユーザーの欲しいコンテンツを充実させる」
アパレル関連のショッピングサイトであるShopstyleは、ブランドや商品名だけでなく、合わせたい色などの情報から商品を検索することが可能です。ユーザーが求めるコンテンツを提供することで、トラフィックを増やすことができるのです。

by tec_estromberg

◆22.「Eメールで広めてもらう」
Dropboxはわずか5年で1億人を超えるユーザー数を獲得しましたが、その戦略にはEメールが大きく関わっていたとのこと。Dropboxでファイルをやり取りしたい場合、必ずEメールで相手にDropboxへのサインアップを促す必要があり、多くのユーザーを獲得することができたそうです。

◆23.「SNS上のバズを引き起こす」
BuzzfeedはSNSを非常に上手に活用して宣伝を行っています。自社のサイトにおけるBBCとの調査や政治的な取り組み以外にも、SNSなどでクイズを初めとするエンターテインメントを提供しており、知名度やアクセスを上げることに成功しています。

◆24.「SEOを駆使する」
ホテル検索サイトTripadvisorは、SEOの重要性を理解して検索エンジン上位に表示されるようにさまざまな手を取っているとのこと。旅行関連の検索を行った人が目にとめると、サイトへのアクセス数をアップすることが可能になります。

◆25.「他社との提携を行う」
Tripadvisorはアメリカン・エキスプレスとの提携を行い、ユーザーが自然とTripadvisorを経由してホテルの予約を行うようにしています。

◆26.「良質なウィジェットを提供する」
Skyscannerはユーザーが個人のサイトやデスクトップ上に配置できる、旅行検索が可能なウィジェットを提供しています。これにより日々多くのユーザーがSkyscannerのブランドを目にすることになり、大きな宣伝になっているとのこと。

◆27.「ウィジェットを共有可能にする」
音楽配信サービスのSpotifyは好きな音楽を共有できるウィジェットを提供し、個人のユーザーだけでなく有名アーテイストのオススメもSpotifyのウィジェットで共有されるようになりました。

◆28.「ユーザーエクスペリエンスの向上」
Hotel Tonightは旅行前にホテルを予約するためのサイトではなく、「たった今到着した街でホテルを探す」ことに特化しています。Hotel Tonightはモバイルからのアクセスを非常に簡単にし、ユーザーが手軽にホテルの予約をできるようにしています。

by GotCredit

◆29.「ゲーム感のあるインターフェースにする」
出会い系アプリのTinderは、相手を探す時の操作方法をゲームのようにすることで、ユーザー1人当たり1日平均11回のログインを達成しているとのこと。

◆30.「耳に残る宣伝」
イギリスの名刺作成企業Moonpigは、初めこそオンラインプラットフォームを利用してユーザーを増やしていきましたが、テレビCMではユーザーの耳に残ることを目的とした音楽を流し、ユーザーの耳に残る宣伝を行いました。

◆31.「奇妙な生き物をCMに起用する」
サイト比較サービスのComparethemarket.comも、Moonpigと同様にテレビCMで顧客に訴えかける方針を取っています。CMには奇妙な生き物たちを登場させ、独特の世界観を作ってユーザーの記憶に残るよう働きかけています。

◆32.「製品の公開前に宣伝する」
旅行サービスのSecret Escapesは、大幅に割引されたホテルの部屋を提供するサービスですが、なんとサービスを公開する前に巨額の資金を費やしてTVで宣伝を行ったとのこと。

◆33.「まずは企業に使ってもらう」
Slackは世界中で使われるメッセージアプリとなりましたが、そもそもこのようなサービスを必要だと考えていない、電子メールのやり取りのみで完結した企業に使ってもらうのは困難でした。そこで、チーム内のコミュニケーションを円滑化するツールを作り出し、お試しという形で使ってもらったところ、Slackの便利さを企業が認識するようになったそうです。

◆34.「ユーザーにウェブ上のプロファイルを与える」
ビジネス用のSNSであるLinkedInは、Facebookのようにユーザーと知り合いにならなければ相手のプロファイルを見られないというシステムではなく、常にユーザーのプロファイルをウェブ上に公開しています。LinkedInは「相手のプロファイルをアクセスなしで見たい」多くのユーザーを、このシステムで引き込むことに成功しています。

◆35.「なじみ深いコンテンツを利用する」
Pokémon GOは、元となるゲームシステムについての説明が行われていなかったにもかかわらず、「ポケモン」というコンテンツの強力さによって大量のダウンロードを達成しました。以前から人気のあるコンテンツは、スタートアップにとっても有効なアピール材料となり得ます。

by Carolina Cieri

◆36.「豊富なオンラインコンテンツ」
Mail Onlineは世界的に人気のオンライン新聞ですが、多くの顧客を獲得した要因は豊富なオンラインコンテンツにあるとのこと。豊富なコンテンツによって広告にかける費用を少なくしても、多くのクリックを稼げているそうです。

◆37.「返品OK」
靴専門のオンラインサイトZapposは、「靴はちゃんとお店に行って合わせないと不安」というユーザーの懸念を振り払うため、フィットしなければ簡単に返品できる仕組みを構築し、ユーザーの獲得に成功しました。

◆38.「既存のサイトとの提携」
民泊業者のAirbnbは、Craigslistというローカル情報交換サイトとの提携を行い、スムーズに企業を成長させることに成功したそうです。

◆39.「アフィリエイトサービスの活用」
ウェブセキュリティサービスのFireboxは、多くのアフィリエイターに8%の販売手数料を約束することで、次々にユーザーを増やしていきました。アフィリエイトは自身の成長が収益につながるため、スタートアップ企業の成長と非常に相性がいいとのこと。

◆40.「無料サービス戦略」
海外VPNサービスのHideMyAssは、多くの無料サービスを有料サービスと共に提供しています。まずは無料サービスで間口を広げ、有料サービスに興味を持つユーザーを増やす戦略は有効なことが多いようです。

◆41.「ユーザーが増えるとさらにサービスが向上する」
イギリスのレストランでの割引サービスを提供するTastecardは、ユーザーから月額一定額を受け取ることで、提携するレストランでの割引を得られる仕組みになっています。ユーザーが増えるにつれてさらに多くのレストランがTastecardに参加し、それにつられてより多くのユーザーが加入するというサイクルが回っています。

◆42.「システムに信頼性を持たせる」
インターネットオークションのeBayには、グローバル企業だけでなく多くの中小企業も参入しています。eBayのシステムはユーザーの信頼度を評価するものであり、個人と個人のやり取りに信頼性を持たせるようになっているとのこと。

by perzon seo

◆43.「遊び心を持つ」
レストラン情報サービスのUrbanspoonは、スマートフォンでレストランを評価するアプリに、スマートフォンを動かす加速度を用いてレビューするゲーム性を持たせました。これはユーザー自身が楽しむだけでなく、その様子を見た他のユーザーに訴えかける効果もあります。

◆44.「クリエイティブなコミュニティを利用する」
世界一のクラウドファンディングサイトであるKickstarterは、まず最初にニューヨークのクリエイティブなコミュニティの中で、資金が達成できそうな早期参入者と契約を結びました。資金調達の成功によってクリエイティブなコミュニティ内でKickstarterの評判が広まり、サービスが拡大していったとのこと。

◆45.「クラウドファンディングで市場調査する」
Kickstarterなどのクラウドファンディングサイトは、単に資金を調達するだけでなく製品や企業をアピールする場としても有効です。アパレルサイトのMinistry of Supplyは、Kickstarterでの資金調達が非常に順調にいった結果、製品開発にさらなる投資が行われました。

◆46.「ユーザーのフィードバックを活用する」
キャラクターコンテンツの販売サイトThe Oatmealは、既存のファンからの要望で販売する作品を決めることで、製品の作成を兼ねた宣伝をおこなっているそうです。

◆47.「検索に連動した広告を打ち出す」
ホテル予約サイトのBooking.comは、2013年に18億ドル(約2000億円)もの資金をつぎ込んで、Google AdWordsによる広告表示を行いました。ホテルの予約サイトは価格面での優位性が出にくくなっており、いかにブランドを打ち出せるかが重要になってきます。

◆48.「大量の顧客に無料コンテンツを打ち出す」
MozはSEOブログのコンサルティング企業として成長してきましたが、その方法は有料の広告を打つのではなく、有益なコンテンツをひたすら無料で提供し続け、サービスへのアクセスへつなげていくものだったとのこと。

◆49.「ユーザーに宣伝を作ってもらう」
カメラ企業のGoProはハードな条件での撮影技術には大きな資金をつぎ込みましたが、宣伝にはあまり費用を費やしませんでした。その代わり、ユーザーから得られた製品で撮影した映像をウェブサイトに掲載し、それ自体を宣伝としたのです。

◆50.「公式アカウントの設定」
Twitterは著名な人物に対し「公式アカウント」のマークを与えることで、「Twitterにはこのような著名人もアカウントを作っている」とアピールし、Twitter自体のアピールにもつなげています。他のSNSとの差別化を図っていく中で、高いステータスを持つユーザーの周りにコミュニティを作り出し、ユーザーをつなぎ止める役割も果たしています。

by This Ain't No Disco (www.thisaintnodisco.com)

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