取材

全幅110mの宮殿に4K映像を映し出すプロジェクションマッピング世界大会プロローグinハウステンボスを観戦してきました


2019年3月にプロジェクションマッピング世界大会が開催される長崎県佐世保市にあるテーマパーク「ハウステンボス」で、そのプロローグイベント「1minute Projection Mapping in ハウステンボス」が2018年4月29日(日)~5月20日(日)に開催されます。開催前日となる4月28日には、応募作品123作から選ばれた16作品の公開審査会が行われたので、世界大会レベルのプロジェクションマッピングとはどんなものか、実際に見に行ってみました。

プロジェクションマッピング世界大会 ~1minute Projection Mapping in ハウステンボス~|イベントスケジュール|ハウステンボスリゾート
https://www.huistenbosch.co.jp/event/schedule/detail.php?id=404


プロジェクションマッピング世界大会-プロローグ-|イベント&ニュース|ハウステンボスリゾート
https://www.huistenbosch.co.jp/event/world-projection-mapping/


ハウステンボスにやってきました。


ハウステンボスはオランダの街並みを再現しているテーマパークです。


自転車王国であるオランダをモチーフにしていることもあり、テーマパーク内を散策する自転車も用意されていました。4人乗りが最も人気とのことで、園内を歩いていると4人乗りや2人乗りの自転車にまたがって移動する家族やカップルをたくさん見かけました。


大村湾から引いた海水をそのまま運河に用いているとのこと。


プロジェクションマッピングの世界大会プロローグは、テーマパークの一番奥にあるパレスハウステンボスで開催されます。


門をくぐり、並木道を抜けると……


巨大な宮殿が目に飛び込んできました。パレスハウステンボスは、オランダ王室から特別な許可を得た上で、実在するオランダの宮殿を忠実に再現したものとのこと。幅は110mで、今回のプロジェクションマッピング世界大会プロローグでは、このパレスハウステンボスをキャンバスに選りすぐりの16作品が上映されます。


RICOH THETA Vでパレスハウステンボス前を撮影した様子はこんな感じ。

Post from RICOH THETA. - Spherical Image - RICOH THETA

会場の後ろには大きなやぐらがありました。


やぐらの上をよく見ると巨大なプロジェクターが何台も配置されていました。


やがて日が暮れ、宮殿がライトアップされる頃には、プロジェクションマッピング世界大会プロローグを観戦しにきた多くの人たちが椅子や芝生に座り、開催を待っていました。


19時30分、パレスハウステンボスへのプロジェクションが始まり、世界大会プロローグの開催が宣言されました。


今回上映される作品は「HANA」をテーマに作られています。HANAは「花」の他に「華やかさ」「輝き」という意味も含んでいるとのこと。


世界大会プロローグの開催に際して、ハウステンボス株式会社の取締役である高田孝太郎氏のあいさつが行われました。


1作品1~2分ほどで、上映が終わる度に拍手や歓声がパレスハウステンボスに響きます。


16作品の上演がすべて終了後、受賞作品の発表。見事にグランプリを勝ち取ったのは、イタリアのAntaless Visual Designによる「Archi_ymph」でした。残念ながら製作チーム来日は叶わなかったとのことで、審査委員が代理で受け取ることに。


グランプリ作品である「Archi_ymph」は以下のムービーで見ることができます。

【4K】グランプリ作品「Archi_ymph」Antaless Visual Design - YouTube


準グランプリを勝ち取ったのは、「女性の人生」をモチーフに描いたメキシコのAVA Animation&Visual Artsによる「Luna」でした。


「Luna」がどんな作品かは以下のムービーで見るとよく分かります。

【4K】準グランプリ作品「Luna」AVA Animation&Visual Arts - YouTube


審査員賞は本来1枠でしたが、レベルの高い作品がそろってなかなか選べなかったとのことで、今回は香港のFAB Asiaによる「Masks」とスペインのHotaru Visual Guerrilaの「Asagao」と2作品が受賞しました。

審査員賞作品「Masks」FAB Asia - YouTube


審査員賞作品「Asagao」Hotaru Visual Guerrila - YouTube


ハウステンボス賞を受賞したのは、スペインのLos Romerasによる「Light Rhapsody」でした。

ハウステンボス賞作品「Light Rhapsody」Los Romeras - YouTube


また、観客から一般投票によってオーディエンス賞に選ばれたのが、タイのDecide Kit Co.,Ltdによる「SMILE」です。走り抜ける汽車やカラフルなハスの花がユニークで印象的でした。


宮殿の壁を所狭しと走り回る汽車の様子は以下のムービーで確認できます。

【4K】オーディエンス賞作品「SMILE」Decide Kit Co.,Ltd - YouTube


さらに今回、準グランプリを獲得したメキシコのAVA Animation&Visual Artsの代表とオーディエンス賞を受賞したDecide Kit Co.,Ltdの代表にそれぞれインタビューをすることができました。

◆準グランプリ受賞者インタビュー
準グランプリのメキシコのAVA Animation&Visual Arts代表のPedro Narvaezさん


GIGAZINE(以下G):
準グランプリ受賞おめでとうございます。

Pedro Narvaezさん:
ありがとうございます!

G:
今回の作品「Luna」はどれぐらいの制作期間だったのですか?

Pedro Narvaezさん:
だいたい4~6週間で、大きなトラブルもなく、スムーズに制作を進めることができました。

G:
今大会では「HANA」というテーマが設けられていて、AVA Animation&Visual Artsの作品は女性の一生をコンセプトにしたものとのことでした。モチーフの1つとして女性が現れる作品は他にもありましたが、コンセプトにしていると明言しているのはAVA Animation&Visual Artsの作品だけだったように思います。これはどういった意図がありましたか?


Pedro Narvaezさん:
「花」に女性を重ねたという部分ももちろんありますが、それだけではありません。私は常々、プロジェクションマッピングの世界や作品はまだまだ男性色が強いと思っていました。そこで、HANAというテーマを元に、もっと女性の存在をアピールするような作品を作りたいという気持ちは確実にありました。

G:
なるほど。今後の目標はありますか?

Pedro Narvaezさん:
今はメキシコに拠点を構えていますが、実はカナダのトロントに支社を作ろうと考えています。会社の規模を大きくして、もっと世界を舞台に活躍していきたいと思っています。

G:
それはすごい!ぜひがんばってください!

Pedro Narvaezさん:
(日本語で)ありがとうございました!

◆オーディエンス賞受賞者インタビュー
オーディエンス賞を受賞したDecide Kit Co.,Ltdの代表であるChanpen Koolkaewさんにも話を聞いてみました。


G:
オーディエンス賞の受賞おめでとうございます。

Chanpen Koolkaewさん:
ありがとうございます。

G:
制作期間はどれくらいかかりましたか?

Chanpen Koolkaewさん:
だいたい1カ月ほどですね。

G:
今回の作品「SMILE」を見て、ハスの花や汽車と共に現れるカラフルな花に自分は目を奪われました。特に冒頭に登場するハスの花は仏教芸術の装飾のようで、仏教になじみのある日本人にとっても親しみ深い作品だったと思います。

Chanpen Koolkaewさん:
ありがとうございます。タイの寺院ではどこもハスの花の飾りがずらりと並んでいて、「HANA」というテーマを扱う上で寺院の装飾をモチーフとして取り込んでいます。「日本とタイの文化の架け橋」という部分は、私自身が日本文化を愛しているので強く意識しています。作品終盤に折り紙をイメージした演出を盛り込んだのもその1つです。


G:
最後の折り紙の演出は、日の丸と共に現れる「はじめまして」という日本語も相まってインパクトがとても強いものがありました。来日は今回の世界大会プロローグが初めてですか?

Chanpen Koolkaewさん:
いえ、実は何度も来たことがあります。日本の文化がとても好きなので、よく遊びに来ています。あなたもタイにぜひ来て下さい。

G:
実際、今回の作品を見て、自分はタイという国と文化に今まで以上に興味を持った部分があります。

Chanpen Koolkaewさん:
そういっていただけるとうれしいです。

G:
本日はお忙しい中、ありがとうございました。

Chanpen Koolkaewさん:
ありがとうございました。

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