人はなぜ「激辛コンテスト」に出場したくなってしまうのか?

by Ozzy Delaney

「世界一辛い唐辛子」として知られる「キャロライナ・リーパー」を食べた男性が脳に血流障害を起こすなど、あまりにも辛い食材は体に悪影響を与えることもあります。それにもかかわらず激辛食材にチャレンジする人が後を絶たない理由を、BBCが伝えています。

Why do people enjoy taking part in chilli-eating contests? - BBC News
http://www.bbc.com/news/newsbeat-43709955

激辛を好む人は、料理に唐辛子を加えて全ての味を台無しにしてしまうこともありますが、中にはより辛い食材を求めて激辛食材を食べるコンテストに出場するような人もいます。世界各地の激辛コンテストに出場している激辛を好む人たちが結成した団体「クリフトン・チリ・クラブ」を率いるチリ・デイブ氏は、「激辛食材には一種の中毒性がある」と話しています。

「辛いものを食べるとまず最初にエンドルフィンが分泌され始め、続いてアドレナリンが滝のように出るのです」とデイブ氏は語り、激辛食材を食べると快感が得られるのだとしています。

デイブ氏は激辛を愛する友人たちと共にいくつかの激辛コンテストに優勝した後、現在では激辛コンテストを主催する側に回っているとのこと。「本当に辛い唐辛子を食べると、まるで何かに刺されたような、焼けるような痛みを感じます。しかしそれは全て精神が引き起こす幻であり、あなたの体には何のダメージもありません」とデイブ氏は述べました。

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スポーツ運動栄養士のウィル・ホーキンズ氏はデイブ氏の意見に同意し、「カプサイシンは唐辛子の主要な化合物であり、体の痛みを和らげる働きを持ちます。神経の末端にある痛覚受容器と結びつき、焼けるような痛みを感じさせますが、実際にカプサイシンのせいでやけどすることはありません」と話しました。

カプサイシンは適切な量であれば体に良い効果をもたらすことがあるそうで、高くなった血圧を低くしたり、代謝のスピードを上げて減量に役立てることもできるそうです。しかし、当のデイブ氏は知らない間に腹部の潰瘍を患っており、潰瘍があると知らずに唐辛子を食べ続けたことで入院するハメになったこともあるとのこと。「残念ながら7日も入院してしまいました」とデイブ氏は語っています。

イギリスでFiery Foods Festivalという激辛コンテストを主催するカール・ムジオ氏によれば、激辛コンテストは毎年非常に人気を博しており、2018年のイベントは3日間にわたって3つのイベントを開催する予定だとしています。「激辛コンテストには、常に多くの参加者(犠牲者という言い方のほうが適切かもしれません)が出場します。かつては男性の参加者がほとんどでしたが、最近では女性の参加者も増えています」とムジオ氏は述べており、今後も積極的に激辛コンテストを展開していくつもりだとのこと。

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イギリスには多くの激辛唐辛子やチリソースの生産者がおり、すでに激辛食材は産業として成り立つまでになっています。ムジオ氏は「私たちは常に医師を待機させており、参加者に悪い症状が出たらすぐに対応できるようにしています。これまでに見た中では、嘔吐や心拍数の増加、四肢のけいれんなどがありました」と述べており、激辛コンテストを主催する時は必ず万が一の事態に備えているとしています。

「ステージの後ろには、ミルクやヨーグルト、砂糖などが参加者のために用意されています。これらの食材は激辛唐辛子の辛さに対抗するために役立つのです」とムジオ氏は話しました。

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in サイエンス,   , Posted by log1h_ik