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ゲーム史に輝くアクションMORPGの金字塔「ディアブロ」の企画書が公開中


1997年にBlizzard Entertainmentから発売されたゲームで、マルチプレイオンライン(MO)RPGの先駆けとして有名なアクションRPGが「ディアブロ」です。「ディアブロ」はシリーズ化していて、2018年3月時点で3作目まで発売されていますが、初代「ディアブロ」の初期のアイデアをまとめた企画書が当時の開発者によって公開されています。

(PDFファイル)diablo_pitch.pdf
http://www.graybeardgames.com/download/diablo_pitch.pdf


「ディアブロ」は、「地下迷宮をクリアし、人間界を脅かす悪魔ディアブロを倒す」という目的のアクション系RPGです。「クエストをこなしつつストーリーを追って楽しむ」よりも、「敵を倒して得た経験値やアイテムでキャラクターを強化し、さらに強いモンスターを倒す」ことに重きを置くというハックアンドスラッシュというジャンルに分類されます。舞台となる地下迷宮は毎回ランダムで生成されるため、強力な装備や強い敵を求めて何度でも遊ぶことが可能です。


1994年に作成されたという企画書は「ディアブロ」の開発者であるDavid Brevikさんによって、2016年の講演会に合わせて公開されたものです。BrevikさんはCondorというカリフォルニア北部の小さな開発スタジオで働いていました。Brevikさんは学生の頃から暖めていた「ファンタジー世界が舞台」「何度でも遊べて拡張性が高い」「ダンジョン探索・戦闘・キャラクター強化に重点を置く」というアイデアをゲーム化しようと考えたそう。


企画書の「GAME DESIGN」の項目には「プレイヤーはキャラクターを1体作成し、ディアブロを倒すためにダンジョンへ向かう」とあり、根本のコンセプトは変わっていないことが分かります。また、「舞台となるダンジョンはランダムに生成され、マウスクリックでキャラクターの移動や攻撃などの操作が可能」と記されている通り、基本システムも企画当初から変わっていないのですが、企画段階ではリアルタイムのアクションRPGではなく、制限時間を定めて行動を決定するというターン制のローグライク型RPGというスタイルが想定されていました。


企画書には「『ディアブロ』は中世風でファンタジーの雰囲気を持ち、剣や魔法を使う主人公が闇の力と戦う」と、ディアブロの世界観が書き記されています。プレイヤーが操作するキャラクターは、「邪悪な者に家族を殺されてしまい、人生のどん底にたたき落とされる」と設定されていて、「悪の帝王ディアブロに支配された町トリストラムのうわさを聞きつけ訪れた冒険者」という製品版の設定とは少し異なる部分も見られます。

「ディアブロ」はキャラクター作成で、ウォリアー・ローグ・ソーサラー・モンク・バーバリアン・バードという6種類の職業から選べますが、企画書では職業を選択する前に人種も選択できるよう提案されていて、何の人種を選ぶかによってステータスが変化するというアイデアが存在しています。また、作成したキャラクターが冒険の中で死んでしまうと、二度とやり直しができず、再び最初からスタートするという高難度の仕様になっていました。

商品展開の戦略として、追加コンテンツデータのディスクを4.95ドル(約520円)で販売することが企画書には提案されてました。ディスクは店のレジ脇に置くことで気軽に手に取ってもらうようにし、さらにディスクと一緒にレアアイテムを描いたカードをパックに同封することでコレクター心をくすぐるといった戦略が練られています。この戦略は世界的に有名なカードゲーム「マジック:ザ・ギャザリング」を参考にしているとのこと。

by RayAndre

さらに、「ディアブロ」と拡張パックが成功した場合に「拡張コンテンツを最初から追加したバージョン」の販売も考えられていて、現在のダウンロードコンテンツビジネスに似た方式が提案されていました。追加コンテンツのアイデアは初代「ディアブロ」では採用されませんでしたが、次作の「ディアブロ II」では拡張パックという形で一部採用されています。

開発の途中でCondorはBlizzard Entertainmentに買収され、Blizzard Northと名前を変えますが、「ディアブロ」の開発は続いており、1997年についにPC向けゲームとして発売されます。なお、当初Brevikさんが予定していたターン制というシステムは周囲からの説得もあり、リアルタイムアクションに変更されたとのこと。シンプルな操作ながら、ランダムに生成される迷宮のおかげで何度も遊べてやり込めるゲーム性が評価され、300万本を超える売上げを記録します。

その後、シリーズを重ね2012年には「ディアブロ III」が発売されたディアブロシリーズ。2017年には誕生20周年を迎え、これを記念した特別映像がYouTube上で公開されており、開発に携わったスタッフたちによる当時のエピソードや思い出話などが飛び出すファン必見の内容となっています。

"ディアブロ 20th Anniversary Retrospective" 日本語版トレイラー - YouTube

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in ゲーム, Posted by log1i_yk