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VRで殺人現場を再現して目撃者を殺人現場に召喚する裁判が中国で開かれる

by thinkingdigital

VRを使用すれば仮想空間でチェルノブイリ原発周辺を歩いたりデレマスのライブに参戦したりすることができますが、なんと中国では「裁判所でVRを利用した裁判が行われた」と報じられています。

首例适用“出庭示证可视化系统”案件 在北京一中院开庭-北京市第一中级人民法院网
http://bj1zy.chinacourt.org/article/detail/2018/03/id/3216367.shtml

Chinese Courtroom Uses VR to Revisit Crime Scene - VRScout
https://vrscout.com/news/chinese-courtroom-vr-crime-scene/

傷害や殺人などの刑事事件では、事件の捜査を行う警察が被疑者を同行させて現場検証や実況見分を行ったり、弁護士が被告人の有利になる証拠を集めるために現場を再現して実験を行ったりします。しかし、実際に裁判が開かれる法廷では事件の状況を再現することが難しく、別の場所で検証された内容を証言で再現するのが精一杯でした。

2018年3月1日に中国の北京市第一中級人民法院で行われた殺人事件の裁判では、用意されたHTC Viveヘッドセットを殺人事件の証人が装着し、VR空間内に再現された殺人事件の現場に戻って事件当時の行動を再現したとのこと。今回の裁判で被告人となったZhang氏には、2017年9月13日に北京のオフィスビルでガールフレンドのLiuさんを殺害した容疑がかけられています。


裁判所のプロジェクター画面には殺人現場のVR空間が表示され、裁判官や弁護士・検察官など法廷にいる全員が、目撃者である被害者の同僚Dong氏が見た状況を見ることができました。Zhang氏は事件現場となったオフィスビルに勤めるLiuさんのもとを訪れ、口論になったとのこと。口論がヒートアップした結果、Zhang氏は自分の体をナイフで傷つけ、続いてLiuさんのことを刺して殺害したとされています。

目撃者のDong氏は現場となったオフィスビルが再現されたVR空間で、自分が目にしたZhang氏とLiuさんの行動を証言したそうです。Dong氏は「私は当時、Liuさんの後ろに立っていました。Zhang氏がLiuさんから求める答えが引き出せないことを悟ると、自分自身をナイフで刺し始めたのです」と証言しました。

by Ars Electronica

今回の裁判は中国で初めてVRが使用されたケースとなりましたが、法廷においてVRで現場を再現する方法は、一般人から選ばれた陪審員や裁判員が参加する法廷において有効とみられています。裁判や刑事事件に関する経験が豊富な検察官や弁護士は書類や写真、ムービーだけで事件現場を理解することができても、裁判慣れしていない一般人にとってはそれらの証拠だけで事件現場を想像するのは至難のわざ。VRを裁判に有効活用していくことで、より慎重で明快な裁判が行われるようになるかもしれません。

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