生き物

NASAの衛星画像から個体数急減が懸念されていたペンギンが大群で住むペンギン島が発見される


これまで知られていなかったペンギンが生息する島が南極付近に存在することが、NASAの衛星画像からわかりました。見つかったペンギン島に住むのはアデリーペンギンで、乱獲やエサ資源の枯渇により個体数の減少が危惧されていた種だとのこと。この発見により、アデリーペンギンの個体数は一気に150万羽増えることになりました。

Multi-modal survey of Adélie penguin mega-colonies reveals the Danger Islands as a seabird hotspot | Scientific Reports
https://www.nature.com/articles/s41598-018-22313-w

A Supercolony of Penguins Has Been Found Near Antarctica - The New York Times
https://www.nytimes.com/2018/03/05/science/adelie-penguins-supercolony-antarctica.html

Undiscovered "supercolony" of penguins revealed using NASA satellite imagery
https://newatlas.com/unknown-penguin-population-antarctica/53658/

2014年にNASAのヘザー・リンヒ氏とマシュー・シュワラー氏が、南極大陸のDanger Islands(Danger諸島)という地域に暗い色合いのものが写り込むのを発見しました。厚い海氷に遮られた危険な地域ということでDanger諸島と名付けられているそうです。


その衛星画像


分析の結果、写り込んだのは「グアノ」と呼ばれるフンが堆積したものだと判明。アデリーペンギンが食べるオキアミなどの甲殻類に含まれるピンク色の色素が含まれるグアノが島に高濃度で密集していることから、ペンギンが島に生息しているのではないかと予想されました。なお、ペンギンのような白・黒の体色の動物を衛星画像で発見することは非常に難しいそうです。


ペンギンの生息が疑われる島の付近は、人間がアクセスするには不向きな場所で、これまでペンギンの調査は行われてきませんでした。そこで、新たに大規模なチームを結成し、研究者たちは未知のペンギンの生息地ではないかという期待をもって島に向かいました。そして、チームが現地に到着して間もなく、数え切れないほど大量のアデリーペンギンが確認できたそうです。


あまりの大群で正確な数を測定するのは難しかったとのこと。そこで、市販のドローンを使ってエリアごとに区切って群れを空撮し、2D、3Dにマッピングされたデータをピクセル単位で分析してアデリーペンギンの正確な生息数が計測されました。なお、極寒の地ではドローンのリチウムイオンバッテリーがなかなか思う様に機能せず、研究者がポケットでしっかりと温めてから飛行テストが行われたそうです。


分析の結果、アデリーペンギンは75万1527ペアで、150万羽以上のアデリーペンギンが生息することが分かりました。


アデリーペンギンの生息数は世界的に見れば400万ペアに達しており、過去40年間に倍増しています。しかし、南極付近では急速に進む地球温暖化が原因とみられるアデリーペンギンの個体数の急減が確認されていたとのこと。今回の発見は、ニュージーランド付近に次ぐ大規模なペンギンの生息地の新発見になるそうです。

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in サイエンス,   生き物, Posted by logv_to