日本の社会に氾濫するカタカナ語からフランス語を見分ける簡単な方法


このことに気付いていたら、もっと上手にフランス語を扱えていたかもしれません。日本に入ってくる外国語の言葉の多くはカタカナで表記されます。その時点で日本語化されるので、どこの国の言葉か気にすることもありませんでした。カタカナ語=英語くらいの感覚でした。

こんにちは、自転車で世界一周をした周藤卓也@チャリダーマンです。フランス、およびフランス語圏である西アフリカ・モロッコからコンゴ共和国まで10ヶ月近く旅をしたので、ほんの少しですがフランス語を扱えるようになりました。でも、もっとできるはずでした。私たちはこんなにもフランス語を知っています。

◆ポタージュ
「ポタージュってフランス語では?」。道を歩いていると脳内のフランス語の神様がそう囁きました。アフリカでは、英語の「チェンジ」(change)を「シャンジュ」とフランス語読みして使っていました。ビサージュ(visage)は顔。ボヤージュ(voyage)は旅。ルージュ(rouge)は赤。プラージュ(plage)はビーチ。だからとビビビときたのですが、ポタージュ(potage)もフランス語でした。語尾が「ジュ」で終わるカタカナ語はフランス語だったりします。


ポタージュだけでなく「コンソ」「ブイヨン」もフランス語です。ちなみに、意味はそれぞれ
ポタージュ:スープ全般
コンソメ:濁りのない澄んだポタージュ
ブイヨン:肉や野菜を煮込んだポタージュのベースとなる出汁
です。

◆オランジュ
英語もフランス語も同じアルファベットのラテン文字を使います。ただ、発音にはそれぞれ特徴があります。

果物のオレンジ(orange)は英語の読み方。フランス語でもスペルは同じなのですがオランジュという発音となります。「フランスの国民的炭酸」と宣伝されている炭酸飲料がオレンジーナでなくオランジーナとなるのもフランス語の影響です。


オレンジもそうですが、ステージ(stage)、ランゲージ(language)、ブリッジ(bridge)、イメージ(image)と「ge」で終わる単語は、もとが英語由来のカタカナ語としては「ジ」と表記しますが、フランス語由来だとポタージュ(potage)のように「ジュ」と表記します。

◆語尾に注目
このようにフランス語由来のカタカナ語には語尾に特徴があります。どんなものがあるのか集めてみました。ただ、本来のフランス語とカタカナ語で言葉の意味にズレが生じているケースがあるかもしれません。一部、読者の方からの指摘を反映しました。

スペルカタカナ語意味、備考
語尾がジュ
camouflageカムフラージュ偽装、迷彩
collageコラージュ美術用語、様々な素材を貼り付けて一つの作品を作り上げる技法
conciergeコンシェルジュホテルとかの総合世話係
corsageコサージュ花飾りのアクセサリー
fromageフロマージュチーズ
lugeリュージュソリを使ったウインタースポーツ
maquillageマキアージュ化粧
messageメサージュメッセージ
mirageミラージュ幻影、蜃気楼。戦闘機の名前にも使われる
montageモンタージュ映画用語、原義は組み合わせ
neigeネージュ
plageプラージュビーチ(浜辺)
potageポタージュスープ
reportageルポルタージュ新聞・雑誌・放送などにおける現地からの報告
rougeルージュ
sauvageソバージュ髪型の1つで、毛の根元から毛先までパーマをかけてウェーブを生かす。「野生の」という意味。
visageヴィザージュ顔。フランス語では母音に挟まれた「s」は濁って発音し「z」音になります。
voyageボヤージュ
語尾がヨン
bouillonブイヨン出汁
chignonシニヨン髪型の1つで、束ねた髪を後頭部や側頭部でまとめたもの。「うなじ」の意味がある。
crayonクレヨンクレヨン。フランス語では「鉛筆」の意味。
Cro-Magnonクロマニョン(人)旧石器時代に生息していた化石現生人類
mignonミニョンかわいい、小さい
papillonパピヨン
語尾がユ
soleilソレイユ太陽
nouilleヌイユヌードル
mille-feuilleミルフィーユ洋菓子の1つで「千の葉」という意味。ちなみに、フランス語だと葉(feuille)は「フイユ」で、「フィーユ」だと女の子(fille)。
語尾がエ
appliquéアップリケ手芸用語
atelierアトリエ芸術家の作業場
bouquetブーケ花束
café au laitカフェオレコーヒーの飲み方の1つ。caféがコーヒー、laitが牛乳を意味する。
caneléカヌレ洋菓子の1つ。
consommeコンソメ濁りのない澄んだスープ
foyerホワイエ劇場・ホールの入口と観客席にある広い通路
gibierジビエ狩猟肉
gourmetグルメ食通、美食家
laurierローリエ月桂樹が原料の香辛料
objetオブジェ作品
pâtissierパティシエ菓子職人
résuméレジュメ要約、概要。日本では履歴書、職務履歴書の意味で使われることも、
sabléサブレビスケットの一種
sommelierソムリエワインの専門家


いずれも英語の単語の語尾には見なれない発音です。

マキアージュ


フロマージュ


ソルフェージュ。楽譜を読むことを中心とした基礎訓練。音楽の技術である「演奏」に対する、座学のような音楽の理論のこと。


◆他の言語でも
フランス語と同じように、他の言語でも特徴的な語尾があります。

・ドイツ語の「エ」
ガーゼ、カルテ、シャーレ、テーゼ、ノイローゼ、ゲレンデ、ヒュッテ

・イタリア語の「ニ」
マカロニ、ズッキーニ、アルマーニ、カッシーニ、ムッソリーニ、ベルルスコーニ、デアゴスティーニ

・ロシア語の「カ」
ウォッカ、トーチカ、マトリョーシカ、チェブラーシカ


◆語学学習に
このような特徴を頭に入れると、わたしたちの身近にあるカタカナ語により理解が深まります。新たに覚えるより、知っている言葉の意味を知るだけでフランス語やドイツ語の学習になるのですから、これほど効率のいいものはありません。それだけでなく、英語ではないカタカナ語を知ると「だったら、英語ではどう発音するの?」と英語の更なる上達にも繋がることでしょう。ただし、カタカナ語と外国語の発音は大いに違うので、その点には大いに注意が必要です。

私たちが何気なく使っているカタカナ語。英語以外の言葉も混じっているので、その語尾に目を向けてみて下さい。

カタカナ語の語尾「エ」の例をさらに出すならば、動物の「コヨーテ(coyote)」はスペイン語読み、「ミレー(Millet)」はフランスの画家として有名でアウトドアメーカーの名前でもあります。プロレスラーのアントニオ猪木さんで有名な「ボンバイエ(Boma Ye)」はアフリカのリンガラ語で、「奴を殺せ」という意味になるそうです。

◆お知らせ
2018年3月4日(日)から3月17日(土)まで、浅草の「ブンカホステル東京」さんにて、旅の写真展を開催させていただいています。お時間のある方は是非、足を運んで下さい。3月17日13時~17時は私も現場にいます。

旅の写真展を浅草のブンカホステル東京で開催します - 自転車世界一周チャリダーマン
http://shuutak.com/recent/2018/03/02151610/

(文・写真:周藤卓也@チャリダーマン
自転車世界一周取材中 http://shuutak.com
Twitter @shuutak
Facebookページ https://www.facebook.com/chariderman/
DMM講演依頼 https://kouenirai.dmm.com/speaker/takuya-shuto/)

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in コラム, Posted by logc_nt