レビュー

500gを下回る軽量・小型モデルで4K撮影・ジェスチャー操作も可能な折り畳み型ドローン「DJI Mavic Air」実機レビュー


DJIの折り畳み式の携帯できるドローン「DJI Mavic Pro」がよりコンパクトになった「DJI Mavic Air」が2018年1月28日に登場しました。手のひらの上に乗るサイズで500gを下回る重量ながら、3軸ジンバル・4Kカメラ・衝突回避センサーを実装し、自動追尾機能やジェスチャー機能も実装しているなど、折り畳み型のドローンとは思えないほど高性能とのこと。「DJI Mavic Air」の実機を借りることができたので実際に触ってみました。

Mavic Air:Adventure Unfolds
https://www.dji.com/jp/mavic-air


「DJI Mavic Air」については発表された時にもGIGAZINEで既に記事化しています。

ポケットサイズに3軸ジンバル・4Kカメラ・衝突回避・自動追尾・ジェスチャー撮影機能を詰め込んだ折りたたみ型ドローン「DJI Mavic Air」 - GIGAZINE


「DJI Mavic Air」のパッケージです。今回借りることができたのはオニキスブラックのカラーです。


箱の中身はこんな感じ。


ファスナー付きのハードケースにはDJIのロゴが刻まれています。


ハードケースの中に入っているのがDJI Mavic Airの本体です。


ケースから取り出してみると、プロペラのついたアームがコンパクトに折り畳まれたMavic Airが出てきました。


Mavic Airのサイズは168mm×83mm×49mmとのことで、198mm×83mm×83mmのMavic Proよりもさらに小型化。長辺143.6mmのiPhone Xと並べるとその大きさがよく分かります。


重量は432g。片手でも簡単に持ち運びできる重さになっていて、重量743gのMavic Proより携帯性がアップしています。


前面にはビジョンシステム1対が配置されています。さらにカメラ部分には半透明のガードがついていました。


カメラガードを外したところ。カメラは3軸のジンバルとショック吸収用のバンパーに支えられていて、ドローン自体を動かしてもカメラの向きが維持されつつ大きく揺れないような設計となっています。


後面にもビジョンシステムが1対あり、その間にはファンクションボタンがあります。


また、ファンクションボタンの上にはUSB Type Cの端子とmicroSDカードの差込口があります。PCと接続して内部ストレージにアクセスしたり、別途用意したmicroSDカードに撮影した動画を保存することが可能です。


そして腹面にはビジョンシステムと赤外線センサーがあります。これらビジョンシステムと赤外線センサーによって周辺地形のマップを自動で作成し、自動着陸や自動離陸、障害物の自動回避を行うとのこと。


本体上部には排熱用のファンがあります。


さっそく折り畳まれているアームを展開します。まず後方のアームをひねるようにして起こします。


前方のアームはひねらずにそのまま90度起こし、着陸用の爪を立てます。この爪はアンテナにもなっているとのこと。


すべてのアームを展開するとこんな感じ。


リチウムイオンバッテリーは腹面についていて、アームを展開した状態で側面のバッテリーバックルをスライドすると簡単に外すことができます。充電する時はバッテリーを本体から外し、充電器につないで充電します。


二つ目の箱に入っていたのはプロペラガードと予備のプロペラ、説明書などでした。


プロペラガードは2つ1組になっていて、組み合わせてからアームに固定するように装着します。ドライバー等の道具は必要なく、つけ外しはとても簡単です。


充電器のアダプターとケーブル、TypeC端子のUSBケーブルと変換コネクタ、予備のコントローラースティックです。


充電器のアダプターには本体バッテリー用の端子がそのままついているので、ケーブルをいちいち付け替えたりせず素早い充電が可能となっています。


Mavic Airのコントローラでは、Mavic Proのコントローラにあったモニターが省略されており、コントローラーの操作スティックは取り外し式に変更されています。また中央には、最高時速68.4kmまで出せるSPORTモードのオン/オフを切り替えるスイッチがあります。


コントローラーとiPhone Xを並べたところ。


重さは275gとあり、本体と合わせても1kgを超えません。


上部にある2本のアンテナは折りたたみ式になっています。左右にはショットボタン・録画開始ボタン・カスタマイズ可能ボタン・カメラのジンバルを制御するダイヤルが配置されています。また2本のアンテナの中央にはDJIのロゴが入っています。


コントローラーの下部は展開するようになっていて、内側に金属製のコントロールスティックを内蔵しています。


コントロールスティックはネジのように装着することができます。軽量化もさることながら、コントロールスティックが着脱できるようになったことで、コントローラーの携帯性もMavic Proに比べて格段とアップしたといえます。


コントローラーの左側面にはMicro A-USBの端子があり、Lightningケーブルが接続されているのでiPhoneを接続することができます。また付属品のMicro-USBケーブルに付け替えれば、Android端末でも接続することが可能。


Mavic Airの操作はコントローラー、もしくはスマートフォンで行えますが、コントローラーとスマートフォンを組み合わせて、Mavic Airのカメラの映像をスマートフォンでリアルタイムに確認しながらコントローラーで操作することが可能です。一例として、iPhone Xを装着するとこんな感じ。ただしiPhone Xの場合、コントローラーのクリップ部によってフェイスカメラが隠れてしまい、Face IDによるロック解除ができなくなるので注意が必要です。


Mavic Air本体にプロペラガードもつけて電源を入れて飛行可能にした状態はこんな感じ。ケースにしまわれた状態から飛行可能な状態まで組み立てるのに3分かからないほどで、パーツや手順も少ないため、初心者でも安心して準備できます。


そこで実際に屋外で飛ばしてみました。Mavic Airが実際に飛ぶ様子は以下のムービーで見ることができます。

折りたためる軽量小型のドローン「DJI Mavic Air」を実際に飛ばしてみた - YouTube


Mavic Airを実際に飛ばしてみると、Mavic Proに比べると少しゆったりとしていますが、加速・減速は特にクセもなくしっかりとかかります。折り畳み型の小型ドローンとしては十分過ぎるくらいに頼もしい反応と速度を見せてくれるので、ドローン初心者の編集部員が操作してもすぐに慣れることができました。ただし、500gを下回る重量は軽いのか、強い風が吹くと流されてしまう場面が何度かありました。プロペラが発する音に関しては、過去に何機かドローンを飛ばしたことがある編集部員からは「他に比べて少し音が大きめかも」という感想がありましたが、これは音質が高めに聞こえるということがあるのかも。音質対策が施されたMavic Proのプロペラに比べると少し騒々しい感じはありますが、ドローンが発する音としては標準的な音量といえそうです。


スマートキャプチャー機能をオンにすると、カメラに映っている人を認識し、コントローラーやスマートフォンを使わなくてもその動作だけでドローンを操作できます。例えば手を上に上げると高度が上がり、下に下げると高度を落とし、振った手に合わせてドローンが動き、横から見ていると不思議な力でドローンを動かしているようにも見えます。


実際にスマートキャプチャー機能でMavic Airを操作する様子は以下のムービーで確認できます。

スマートキャプチャー機能を使って、手の動きだけで「DJI Mavic Air」を操作してみた - YouTube


ムービー中に鳴っているアラーム音はバッテリーの残量不足を伝える警告音で、SPORTモードを切った状態で飛ばしていたところ、フル充電の状態から12~13分でバッテリー警告が鳴り始めました。連続飛行時間21分とのことですが、確実に着陸させられる分のバッテリー残量を考えると、実際には16~17分といったところ。SPORTモードにするとさらにバッテリーの消耗は早くなります。なお、バッテリーの充電はおよそ1時間ほどで完了します。


Mavic Airで撮影した動画は本体内部の8GBストレージかmicroSDカードに保存することが可能。内部ストレージに保存する場合は、4K・30fpsでおよそ10分ほど録画できます。実際にMavic Airで撮影した4K動画は以下のムービーで見ることができます。

「DJI Mavic Air」のカメラで4K・30fps空撮をしてみた - YouTube


撮影当日は少し風が強く、Mavic Airも風にあおられて大きく揺れることもありましたが、撮影したムービーは本体の動きに関わらず安定していて、Mavic Airの3軸ジンバルによってカメラのブレは極力制御されていることがよく分かります。映像は4K画質なだけあり非常に美麗で、操作も非常に簡単で扱いやすく、「Mavic Air」はドローン初心者でも安心して使える本格的な小型モデルといえます。

Mavic AirはDJI Storeで注文が可能で、アークティックホワイト・オニキスブラック・フレイムレッドの三色が用意されています。Mavic Air単体が税込10万4000円、収納ケースや予備バッテリー、交換用プロペラなどを含んだFly Moreコンボが税込12万9000円です。

Mavic Airを購入
https://store.dji.com/jp/product/mavic-air?vid=38981

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in レビュー,   ハードウェア,   動画, Posted by log1i_yk

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