ハードウェア

「中国が軍艦にレールガンを搭載して開発を進めているのでは?」と話題に


中国海軍に所属する艦艇に、アメリカ軍でさえも実用化に難航しているといわれる電磁加速砲「レールガン」らしきものが搭載されているという観測が、数枚の写真と共に話題を呼んでいます。

Is This Chinese Navy Ship Equipped With An Experimental Electromagnetic Railgun? - The Drive
http://www.thedrive.com/the-war-zone/18119/is-this-chinese-navy-ship-equipped-with-an-experimental-electromagnetic-railgun

取りざたされている写真の一枚がコレ。「936」と船体番号が書かれた艦艇の艦首部分に、船体サイズとは不釣り合いな大きさの巨大な砲塔が設置されていることがわかります。


この船舶は中国人民解放軍海軍に所属する艦艇で、1996年に就役した072型揚陸艦「海洋山」を改造したものとみられているとのこと。


TwitterユーザーのOedoSoldier (@OedoSoldier)さんが、この艦艇の写真をいくつもツイートしています。以下のツイートでは、中国のネットユーザーが各部の役割を独自分析したイラストが示されています。

中国ネットユーザーが作成され部品名称図 pic.twitter.com/3zgxfxKUfO

— OedoSoldier (@OedoSoldier)


このイラストによると、システムの配置は船首に砲身と自動装弾機が置かれ、その後ろにはレールガンで大量に消費される電力を生み出すための電力システムや操作所などがコンテナで配置されている模様。


高速道路のような所から撮影された様子も投稿されています。


船を間近で見るとこんな感じで、甲板の上にいくつもコンテナが並べられているのがわかります。


電力システムの一部とおぼしきコンテナ。


中国のネット民の分析によると、全長119.5メートルの艦艇に対し、船首部分の長さは35メートル。


そして、35メートルの船首のうち、砲塔と砲身をあわせた全長が21メートルになると推測されています。


レールガンは、通常の火薬を使って砲弾を発射する大砲とは異なり、大きな電流により生じる電磁誘導力「ローレンツ力」を利用することで砲弾を10ミリ秒のうちにマッハ7まで加速させ、火薬を使ったときよりも高い攻撃力と長い射的距離を実現するという兵器です。2017年10月には中国当局がレールガンの開発を正式に認めていました。

電磁加速砲を開発=中国、初の公式確認:時事ドットコム
https://www.jiji.com/jc/article?k=2017101001044

アメリカ軍でもレールガンの開発は進められています。2005年頃から本格的に開発が進められてきたというレールガンは、2015年にその実際の発射風景が公開されるなど、実用化に向けた開発が進められてきました。

音速の7倍で200km先に砲弾を撃ち込めるレールガンをアメリカ海軍が一般公開 - GIGAZINE


しかしその実用化には数々の難題が山積しているともいわれており、2017年末にはアメリカ海軍がレールガンの実用化に断念したというニュースも報じられています。果たして中国海軍がレールガンをモノにすることができるのか、周辺諸国を中心に関心が集まることは必至といえそうです。

The U.S. Navy's Railgun May Never See Combat
https://www.popularmechanics.com/military/research/a14106941/us-navy-railgun-may-be-dead/

この記事のタイトルとURLをコピーする

・関連記事
6秒に1発撃てるレールガンと現状の3倍出力のレーザー砲を米軍が2020年までに開発予定 - GIGAZINE

砲弾を音速の約7倍の速さで撃ち出すレールガンの世界初艦上実験の実施をアメリカ海軍が発表 - GIGAZINE

レーザー砲・レールガンなどの未来兵器をアメリカ海軍が実戦配備の見通し - GIGAZINE

in ハードウェア, Posted by darkhorse_log

You can read the machine translated English article here.