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世界最大のBitcoinマイナーはマイニングマシン構築のためNVIDIAよりも大量のシリコン半導体を購入している


乱高下しつつも高騰する仮想通貨Bitcoin(ビットコイン)相場を受けて、ビットコインマイニングの競争は過熱する一方です。世界最大のビットコインマイナーであるBitmainは、なんと半導体メーカーのNVIDIAを上回る量のシリコンウェハーを発注していることが判明しています。

Bitmain is buying 20k 16nm wafers from TSMC per month (more than NVIDIA)
https://www.dvhardware.net/article68109.html

ビットコインマイニングマシンを製造し、世界最大のビットコインマイナーとしても知られる中国企業Bitmainが、2017年Q4(10月から12月)に半導体製造ファンダリーのTSMCから月当たりに16nmプロセスで製造されたシリコンウェハー2万枚分の半導体を購入していたことを半導体投資を行うARK Investが明かしています。2万枚という量は、その前の四半期の2倍に相当し、なんとGPU世界最大手のNVIDIAの発注量を上回るものだとのこと。

Bitmainが大量発注した半導体は、ビットコインマイニングを行うための専用ASICチップの製造に用いられています。Hardware.infoによるとシリコンウェハー1枚あたり最高で5670個のASICチップを製造でき、Bitmainがマイニングに利用しているAntminer S9用チップを月当たり60万個作り出せると予想されています。


仮想通貨の相場が急騰する中で、業界全体で仮想通貨マイニング向けに製造される半導体チップ量は急激に増加。TSMCへの発注量でみれば、なんとAI開発やモバイル端末向けを上回る需要となっています。

TSMC — the world's largest chip factory — is all about crypto all of a sudden.
Bitmain is buying ~20k 16nm wafers a month. That's more than Nvidia. pic.twitter.com/ivZOqXvJXu

— James Wang (@jwangARK)


BitmainはASICチップを開発するだけでなく、AI技術を取り入れてマイニング速度を高めるなど、もはや単なるマイナーというレベルを超越した存在で、TSMCなどの半導体製造ファンダリーにとっても無視できない規模の大口顧客になっているようです。

とはいえ、中国政府は国内でのビットコインマイニングを規制する方向であり、中国国内に大規模なマイニング工場を抱えるBitmainなどの大手マイナーは対応を迫られています。なお、中国を脱出したマイナーたちが向かう先としては、インドやカナダが有力な候補として挙がっています。

Bitcoin miners to move form China to India and Canada | City & Business | Finance | Express.co.uk
https://www.express.co.uk/finance/city/906745/cryptocurrency-bitcoin-india-canada-denmark-venezuela-mining

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in メモ,   ハードウェア, Posted by darkhorse_log

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