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Appleが「ガチャの確率開示」をルートボックス対策で義務化

by Dmitry Mashkin

Appleが「App Store審査ガイドライン」を改訂し、開けるまで何が入っているのかわからない「ルートボックス(loot box)」や同種の仕組みを採用する場合には、どのアイテムがどれぐらいの確率で入手可能なのか明示するようにというルールが追加されました。スマートフォン向けのゲームにおいて、希望のカードやアイテムをランダムで引くことができる「ガチャ」システムはかなりオーソドックスな存在ですが、確率が明示されていないものも多く、各社とも対応を迫られそうです。

Updated Guidelines Now Available - News - Apple Developer
https://developer.apple.com/news/?id=12202017a


Apple Says Apps Must Now Disclose Odds For Loot Boxes
https://kotaku.com/apple-says-itunes-apps-must-now-disclose-odds-for-loot-1821497923

Apple Now Requires App Store Games To Disclose Loot Box Odds - GameSpot
https://www.gamespot.com/articles/apple-now-requires-app-store-games-to-disclose-loo/1100-6455782/

「ルートボックス」はゲームをプレイする上で役立つアイテムやレアなキャラクターなどがランダムで排出される「箱」のことで、日本国内であれば「ガチャ」と称したほうが通じるモノです。購入は、ゲーム内通貨でも可能というケースもありますが、多くはリアルマネーで購入することになります。スマートフォン向けゲームではよく見かける仕組みですが、「Star Wars バトルフロントII」などの大型タイトルでも同様の仕組みが導入されており、広く話題になっています。

海外ゲームを覆い始めた「ガチャ」の影。課金箱「ルートボックス」が大型タイトルに組み込まれ始める | AUTOMATON
http://jp.automaton.am/articles/newsjp/20171018-56245/

ゲームの本質とは無関係な部分で、アバターやスキンの追加装飾が手に入るものに関してはユーザーも受け入れているのですが、問題は、時にゲーム性を左右するようなアイテムすら入っていることがあるにも関わらず、何がどれぐらいの割合で排出されるのかという確率が明示されていないケースがあるということです。ただ、ユーザー目線では「本当に出るのかわからない!」と不満であっても、確率を明示するよう定める法律がある国は一部なので、多くは「違法ではないから」とそのままになっていました。


アメリカも、確率を明示するよう定める法律のない国だったため、今回のAppleの「App Store審査ガイドライン」改訂は驚きを持って受け止められています。

App Store Review Guidelines - Apple Developer
https://developer.apple.com/app-store/review/guidelines/

変更されたのは「3.1 支払い」の「3.1.1 App内課金」の項目。12時時点で日本語版はまだ更新されていませんが、英語版では、ランダムにアイテムが手に入る「loot boxes」とそれに類するものについて、それぞれの種類のアイテムがどれぐらいの割合で排出されるのか確率を示すようにという項目が追加されました。


ちなみに、「どうぶつの森 ポケットキャンプ」では、「ガチャ」的な仕組みを取り入れている釣りで、何が釣れるのかの確率が明示されています。


どの「とあみ」を使うのかという画面で、右下の「くわしく」をタップ。


すると、使う「とあみ」による「提供割合」が細かく確率表記されています。ちなみに、この「とあみ(海)」は有料ではありません。


「ちゅうがたとあみ」「おおがたとあみ」は、有料で購入することもできるチケットで手に入れる仕様。「マグロ」が0.2640%、「フグ」が0.3960%など、ランダム素材の捕れる割合は「とあみ(海)」も「ちゅうがたとあみ」も「おおがたとあみ」も同じようです。


説明ページ末尾には注意事項も書かれています。


今後はiOS向けに限らず、あらゆるゲームでこうした確率表記が当然になっていくのでしょうか。

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in ゲーム, Posted by logc_nt

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