人間と同じサイズの史上最大級の新種ペンギンの化石が発見される


ニュージーランドで人間の男性の平均身長と同程度の体長を持つ巨大なペンギンの化石が発見されました。このペンギンは、飛ぶことをやめ海へ進出していった巨大ペンギンの最古の種にあたる可能性があります。

A Paleocene penguin from New Zealand substantiates multiple origins of gigantism in fossil Sphenisciformes | Nature Communications
https://www.nature.com/articles/s41467-017-01959-6

Ancient man-sized penguin found in New Zealand beach
https://www.zmescience.com/science/news-science/man-sized-penguin-zealand-12122017/

Senckenberg研究所のGerald Mayr博士たちの研究グループは、ニュージーランド南島のオタゴ地方の海岸から、古代のペンギンの化石の一部を発掘。新種のペンギンとして「Kumimanu biceae(クミマヌ・ビーチーアエ)」と名付けました。「クミ」とはマオリ先住民の神話上の巨大生物、「マヌ」は鳥を意味するそうです。

発見されたKumimanu biceaeの骨格には161ミリメートルの大腿骨が含まれており、他の巨大ペンギンの化石のものと比較することでKumimanu biceaeの体長は177センチメートルと推定されました。つまり、人間の成人男性と同じくらいの大きなペンギンだというわけです。


Kumimanu biceae以外にも巨大なペンギンの種はいくつか発見されており、体長約150センチメートルのIcadyptesやInkayacu、Pachydyptesなどが知られています。しかし、研究者によるとKumimanu biceaeは、過去の最も大きいとされる種を7インチ(約18センチメートル)上回る体長をもつとのこと。ただし、Mayr博士は「Kumimanu biceaeはスリムな体型だった可能性があり、それほど可愛らしい姿ではなかったと思います」と述べています。


また、化石が発見された地層から、Kumimanu biceaeは約6000万年~5500万年前に生息していたという推測が出されました。ここから、Kumimanu biceaeは巨大ペンギンとしては最古の種であると予想されています。

恐竜が約6500万年前に絶滅すると天敵がいなくなった海洋性のハ虫類が広く生息域を広げましたが、恐竜の絶滅は空を飛ぶことをやめ海中に生息域を移したペンギンにとっても大きなチャンスになったと考えられています。海中へ進出したペンギンは豊富なエサを得て体長がそれまでの2倍の約150センチメートルと急速に大きくなったというわけです。研究グループは、約6000万年~5500万年前に生息していたKumimanu biceaeは、ペンギンが大きくなり始め「巨大ペンギン」に進化した初期の種であると考えています。

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