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MacBook ProにAMDのハイエンドGPU「RX Vega 64」を外付け、macOSベータ版でも圧倒的なGPU性能を発揮


グラフィックボードやディスプレイを外付けできるType-CのThunderbolt 3ポートを利用できる拡張ドックが次々と登場しており、ノートPCの性能を格段にアップさせられる環境が整いつつあります。AppleはMacBook Proの外付けGPU(eGPU)サポートを2018年にも正式リリースする予定ですが、9to5Macがベータ版のmacOS High Sierraを使って一足早く「AMD RX Vega 64」を外付けしてパフォーマンスをチェックしています。

eGPU progress report: hands-on with the AMD RX Vega 64 + macOS High Sierra beta [Video] | 9to5Mac
https://9to5mac.com/2017/11/27/egpu-amd-rx-vega-64-macos-high-sierra-beta-gpu-video/

グラフィックボード拡張ドック「Mantiz Venus MZ-02 eGPU」を使って、MacBook ProにRX Vega 64を外付けする様子は以下のムービーで確認できます。

Hands-on: AMD RX Vega 64 eGPU + macOS High Sierra beta - YouTube


これが「MZ-02」。最大375Wのグラフィックボードを外付けでき、ノートPCに87Wまで給電可能です。


フロントにはUSB3.0ポートを2つ搭載。


背面にもUSB3.0ポート×3、Gigabit LANポート、Thunderboltポートを搭載しています。


ThunderboltポートやUSB3.0などの拡張カード。なお、グラフィックボードは2スロットタイプを1枚内蔵可能です。


MZ-02の大きな特長は、内部に2.5インチストレージを追加できるところ。内蔵ストレージが128GBと心もとないMacBook Proでも、SSDやHDDを追加することで大容量のゲームを楽しめるようになります。USB3.0やGigabit LANだけでなくストレージまで機能を追加できる点で、MZ-02は拡張ステーションとしても機能します。


MZ-02に搭載するのはAMDのハイエンドグラフィックボード「RX Vega 64」


DisplayPort×3+HDMI×1と、ゲームをするための拡張性は十分です。


電源は8ピン×2


もちろんMZ-02には高性能グラフィックボード用の8ピンケーブルが付属しています。


リファレンスのRX Vega 64を内蔵すると余裕アリ。なお、ASUSのROG Strix RX 580などの全長の長いグラフィックボードは干渉して内蔵できなかったそうです。


側面パネルを取り付けて準備完了。


MZ-02はMacBook Proと相性抜群のカラーの模様。色や高さなど、Apple純正品と間違えるデザインになっています。


MacBook ProのThunderboltポートに……


Type-Cケーブルで接続します。


MacBook Proへも給電してくれるので、接続用のケーブルは1本のみでOK。


OSは「macOS High Sierra 10.3.2 beta」。ベータ版ということで、グラフィックボードは正しく表記されませんでした。


MZ-02でeGPUを接続すると、画面右上にアラートが表示され、一度、ログアウトする仕様だとのこと。


RX Vega 64とHDMIケーブルで接続した外部ディスプレイに……


RX Vega 64からの出力表示がされました。


さっそく「Heaven Benchmark」を使ってゲーム性能のベンチマーク測定開始。


ハイエンドグラフィックボードを利用できるので、3D描画もヌルヌル動きます。


なお、ベータ版で最適化が行われていない状態なので、MacBook Proがアイドル状態でもRX Vega 64はフルロード状態でファンは全開だとのこと。2018年の正式対応版ではOSならびにドライバが最適化されるはずです。


ベータ版ドライバでしたが、3Dレーシングゲームでもまずまずのフレームレートを獲得しています。


比較のため、あらためてMacBook ProのCPU「Intel Core i5-7360U」の内蔵グラフィック(Intel Iris Plus)を使ってベンチマークを計測すると、画面はカクカク。


フレームレートは15.1fpsで、実用に耐えないレベルでした。


ベンチマーク結果は、内蔵GPUのIntel Iris Plusに比べると6倍以上のスコアをたたき出すことに成功。ドライバ未成熟段階ですらこの性能差なので、eGPUの威力は十分確認できます。


なお、eGPUによって得られるグラフィック性能は3Dゲームだけでなく、HTC ViveなどのVRヘッドセットコンテンツでも大きな武器になります。9to5MacはVRヘッドセットを使ったeGPUレビューを予定しているそうです。

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in ソフトウェア,   ハードウェア,   動画,   ゲーム, Posted by darkhorse_log

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