世界で最も引用された論文トップ100件のうち65件は有料化されていて「誰でもアクセスできる状態」ではない

by Shawn Campbell

インターネットはもともと大学のコンピューター同士をネットワークで接続して論文を共有するために作られたものですが、この第一目標に反して引用件数トップ100の論文の大半がオープンアクセスではない状態にあることが指摘されています。

65 out of the 100 most cited papers are paywalled.
https://www.authorea.com/users/8850/articles/125400-65-out-of-the-100-most-cited-papers-are-paywalled


指摘を行ったのは、研究者向けの執筆ツール「Authorea」の共同創業者であるアルベルト・ぺぺ氏と、主任研究者のジョシュ・ニコルソン氏。

論文によって価格は異なるものの、加重平均の結果は32.33ドル(約3620円)でした。仮に、有料論文が個別購入されたと考えると、これまでの総額は5472万2252ドル(約61億円)。高級車として知られるブガッティ・ヴェイロンで換算すると23台分、ニューヨーク市民全員がサブウェイでホットドッグを買えるぐらいの金額です。

一方で、オープンアクセスで公開されている論文の引用件数は108万8779件。もし有料で公開されていたら、その費用は3519万9108ドル(約39億円)で、こちらはブガッティ・ヴェイロン14台分、ニューヨーク市民全員がスターバックスでコーヒーとチョコチップクッキーを買えたそうです。

ちなみに、「もっとも引用された論文」第1位はオープンアクセスの「Protein measurement with the folin phenol reagent.(フォリンフェノール試薬によるタンパク質測定)」で30万5148件、第2位は有料の「Cleavage of structural proteins during the assembly of the head of bacteriophage T4.(バクテリオファージT4のヘッド構成間の構造タンパク質の切断)」で21万3005件。平均を取ると、オープンアクセスの論文の方が有料論文よりも引用されていたとのことです。

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