2016年12月15日 23時00分ソフトウェア

2017年のモバイルアプリ市場で何が起こるのか？専門家8人の回答はコレ

By Cristiano Betta

モバイルアプリ業界で活躍する専門家8人に「2017年のアプリ経済は成長するのか、衰退するのか、どう予想していますか？」という質問をぶつけ、それぞれが何と答えたのかがまとめられています。

Ask The App Experts: What’s Next for the App Economy in 2017?
https://www.neumob.com/ask-app-experts-whats-next-app-economy-2017/

◆1：Vijay Chattha氏(VSC、Warenessの創業者)

アプリコンサルティングサービス・VSCと、IoT機器およびハードウェア用ソフトウェアのマーケティングプラットフォーム・Warenessを立ち上げたChattha氏は、2017年はさらにアプリへの共感が高まる年になると予測しています。具体的には消費者のニーズに対応するチャットボット、異なる文化に没頭できるVR技術、身体的・精神的状態を改善するヘルス・医療アプリなどが登場すると見ています。

◆2：Sergey Lossev氏(データ節約アプリOpera Maxの製品責任者)

チャットボットなどの会話型UIを採用するモバイルアプリが増加傾向にあるため、2017年は音声インターフェースのトレンドの年になると、Lossev氏は予想しています。多くのハイエンドアプリが「Hey Siri」のように音声で呼びかけるだけで操作できる独自の音声インターフェースや音声アシスタントを開発すると見られ、そう遠くない未来にiOS/Androidでは、すべての操作が音声だけで事足りるような状況が訪れるとのこと。

◆3：Robert Kwok氏(Apteligentの創業者兼CTO)

アプリからデータを収集・活用可能なSDKを開発するApteligentの最高技術責任者であるKwok氏は、2017年にVR・AR・ドローン・IoTの広告が大量に出回ると見ています。一方で革新的な変更を得られるのは、自社製品の顧客から得られるデータを有効活用する企業と、できない企業で分かれていくと予想しています。

◆4：Paul Kemp氏(The App Guy Podcastの配信者)

アプリ開発者や起業家にインタビューした内容を放送することで人気を得ているPodcast「The App Guy」を配信するKemp氏は、検閲がひどいTwitter、ニュースフィードアルゴリズムを操作するFacebook、販売者規則を頻繁に変更するeBayのような、単体のアプリに機能が集中し過ぎていることの反発から、2017年に分散型ビジネスモデルへの移行が始まると考えています。

◆5：Shane Wey氏(MightySignalのCEO)

ビジネスサービスのデータを収集してインデックス化するSDKを開発するMightySignalのCEOであるWey氏は、モバイルアプリが成長するにつれて、モバイル企業のニーズも開発者指向が低く、よりエンタープライズ性の高いものへと変化しつつあるとのこと。具体的にはデータ、自動化、セキュリティ、最適化のようなカテゴリがこれまで以上に求められるようになるということ。

◆6：Emily Carrion氏(Apptentiveのマーケティング責任者)

アプリから直接顧客のフィードバックを得られるアプリ内ソフトを開発するApptentiveのCarrion氏の2017年の予想は、より多くのブランドで顧客のフィードバックの重要性が高まり、フィードバックに耳を傾けるだけではなく、足を使って行動することも求められるようになると話しています。最も成功しているブランドは積極的に顧客からフィードバックを得ており、顧客データに基づいて製品やビジネスの決定を下しているそうです。

◆7：Alex Muramoto氏(IonicのDeveloper Advocate)

アプリを管理・スケーリング可能なクラウドプラットフォームのIonicのMuramoto氏によると、WebKitやSafariを使う開発者向けサービスが始まると見られ、特に消費者向け企業によるウェブアプリの実験的コンテンツが大幅に増加すると述べています。技術的にはウェブパフォーマンスとオフラインにおいて開発者はネイティブアプリのような体験を提供できるようになり、ビジネス的にはアプリストアのドメイン外で、進歩した体験を収益化するための方法やプラットフォームが登場すると予想されています。

◆8：Jeff Kim氏(NeumobのCEO)