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スコットランド初の「潮力発電所」が稼働へ


スコットランドの北部海岸線に同国初となる1.5メガワットの潮力発電タービンが設置されたことが発表されています。潮力発電はほかの再生エネルギーにはない利点を持っているものの、設置コストが高額であることから、世界でもあまり導入されていないのですが、潮力発電タービンを設置したAtlantis Resourcesによると、2017年中にさらに3台のタービンを設置して、約400メガワットの発電量を達成することが計画されています。

First electricity from tidal power scheme in Scotland - BBC News
http://www.bbc.com/news/uk-scotland-highlands-islands-37985293

First power drawn from tidal turbines off the coast of Scotland | Ars Technica
http://arstechnica.com/business/2016/11/first-power-drawn-from-tidal-turbines-off-the-coast-of-scotland/

Atlantis Resourcesは世界でも珍しい潮力発電で400メガワットの発電量の達成を目指すプロジェクト「MeyGen」を推進しており、2010年ごろからスコットランドの北部海岸線沿いに潮力発電タービンを設置するべく動いていました。400メガワットという発電量は、アメリカの典型的な石炭発電所の平均値である547メガワットに近いものとなります。


Atlantis Resourcesによると設置された潮力発電タービンは3枚のブレードを持つ風力発電タービンに似た機構で、潮の流れに合わせてブレードの向きを180度転回できるようになっているとのこと。タービン本体は発電機と変速機を備えており、発電した電力は陸上に別途設置されている電力調整装置に送電される仕組みです。

Atlantis Resourcesの潮力発電タービン「AR1500」がどうやって動くのかは、以下のムービーで見ることができます。

The AR1500 is the latest tidal power turbine system - YouTube


潮力発電は設置位置が限られるなどの理由から設置コストが高額になってしまうため、再生可能エネルギーの中ではあまり重要視されていないのが現状ですが、一度タービンが設置できれば、長期にわたって発電を続けることができるとのこと。1966年に建設された世界初の潮力発電所であるフランスの「ランス潮汐発電所」は、今でも現役で稼働しています。また、火力発電のように燃料を消費せずに発電できるほか、太陽光や風力発電と違って発電量を予測しやすいという特長を持っており、ほかの再生可能エネルギーに比べてエコで安定した電力を供給することができます。

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in メモ,   ハードウェア, Posted by darkhorse_log

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