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Intelが第7世代Coreプロセッサ「Kaby Lake」を発表


Intelが第7世代Coreプロセッサ「Kaby Lake」を発表しました。まずは低消費電力のモバイルプラットフォーム向けのものから提供を開始し、2016年末までにデスクトップやワークステーション向けのモデルをリリースしていく予定となっています。

7th Gen Intel Core | Intel Newsroom
https://newsroom.intel.com/press-kits/7th-gen-intel-core/

New 7th Gen Intel Core Processor: Built for the Immersive Internet | Intel Newsroom
https://newsroom.intel.com/editorials/new-7th-gen-intel-core-processor-built-immersive-internet/

CPUやメモリなどの半導体回路をウェハー上に製造する際の配線の幅をプロセスルールと呼びます。最小加工寸法から「14nm世代」や「22nm世代」のように呼ばれるプロセスルールですが、世代が進んで加工寸法が小さくなればなるほど同じ面積により多くのトランジスタや配線を配置できるようになるので、半導体の高速化が実現できるようになります。

そのプロセスルールの移行において、Intelは2015年に10nmプロセスルールへの移行で大きな障害が発生していることを明かしました。その後、従来の「微細化」と「機能向上」を2ステージで繰り返し行うチックタック戦略を廃止し、3ステージ制でCoreプロセッサを開発していくことを発表しています。今回発表されたIntelの第7世代Coreプロセッサである「Kaby Lake」は、チックタック戦略廃止後の3ステージ目、「微細化」「機能向上」に続く「最適化」のステージで登場したプロセッサです。プロセスルールは第6世代Coreプロセッサの「Skylake」と同じ14nmです。

ただし、「Kaby Lake」が採用しているのはただの「14nm」ではなく、これの改良版にあたる「14nm+」と呼ばれるプロセス。プロセス技術の改良と製造技術の発展により、省電力性能の向上と性能向上を実現しています。同じ消費電力であれば最大12%の性能向上を果たしているとのこと。


「Kaby Lake」のラインナップは、Yプロセッサとしては「Core i7-7Y75」「Core i5-7Y54」「Core m3-7Y30」の3種類。スペックは以下の通りで、最下部の「1ku」というのは1000ユニット当たりの単価を示しており、「Core i7-7Y75」が393ドル(約4万円)、「Core i5-7Y54」が281ドル(約2万9000円)、「Core m3-7Y30」281ドルとなっています。


Uプロセッサからは「Core i7-7500U」「Core i5-7200U」「Core i3-7100U」の3つが登場。


これが今回発表された第7世代Coreプロセッサ。


従来のプロセッサと比べると、4Kコンテンツが15倍も効率良く扱えるようになっています。


5年前のPCと比較すると、一般的な作業は1.7倍速く、4K動画の編集やアップロードは8.6倍高速化し、オーバーウォッチなどの人気ゲームをHD画質でプレイする場合は3倍も高速なパフォーマンスを実現しているとのこと。


また、4Kコンテンツを楽しむ場合はなんと3倍もバッテリー持ちが良くなります。


これまでのIntel Coreプロセッサシリーズと比較すると、消費電力あたりのパフォーマンスは格段に向上しているのが分かります。


4Kコンテンツに強くなった秘密は「4Kビデオ支援機能」や「HEVC(H.265)10bitへの対応」などによるもの。HEVC 10bit対応の4Kコンテンツを、バッテリー駆動時でも9時間半という長時間再生が可能。また、YouTubeなどのVP9形式の4K動画や4K 360度動画の再生でも7時間も再生できます。

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in ハードウェア, Posted by logu_ii

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