座りすぎによる健康への影響は普通の運動では回復できていない


長時間座ったままの状態でいることが早死にするリスクを高めることが知られています。最近の研究では、長時間座ることを続ける限り、運動によっても健康リスクを払拭できないことが指摘されています。

Sedentary Behavior and Cardiovascular Morbidity and Mortality | Circulation
http://circ.ahajournals.org/content/early/2016/08/12/CIR.0000000000000440

Exercise Can't Undo Sitting - The Atlantic
http://www.theatlantic.com/health/archive/2016/08/the-new-exercise-mantra/495908/

2016年7月に出されたNorwegian School of Sport Scienceの研究チームの論文では、「運動によって長時間座っていることでもたらされるリスクが低減される傾向にある」と結論づけています。この研究では、1日8時間座っている人の健康リスクを、どれほどの量の運動で改善させられるかが調査され、一日に60分から75分運動する場合、長時間座っていることによる弊害を緩和できると結論づけています。

これに対して、アメリカ心臓協会(American Heart Association)は別の見方をしています。AHAが報告した心臓血管の健康と糖尿病に関する関連性に関する研究によると、座りっぱなしの状態を長く続けることが心血管疾患のリスクを高め、興味深いことに定期的に運動する人でさえこのリスクを下げることができないとのこと。

この研究ではデボラッシュ・ロムヨン氏は、「どれだけ多くの運動をしようとも、長時間座った状態による心臓や血管への悪影響を払拭することはできません」と述べています。


もっとも、この研究の結論は定性的なガイダンスを出せるだけの十分なデータの欠如を理由に、「座る時間を減らして、動くこと」を提唱することが適切であるとも述べています。この「動くこと」とは「イスに座ること以外」を指すそうで、ハードルは比較的低め。いくら野菜を取ったとしてもタバコによる健康リスクをゼロにできないのと同様に、原因である「長時間座ること」をやめるという直截的な方法が、健康増進に有効な対策というわけです。

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