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イスラム教の礼拝堂「モスク」の内観をパノラマで収めて圧倒的な美しさを示した写真集


モスク」はイスラム教の礼拝堂で、ドーム状の屋根がついた神殿のような外観に見覚えがある人も多いはず。古代建築と西洋建築の特徴を併せ持つイスラム建築によるモスクの内部までじっくりと見たことがある人は少ないかもしれませんが、モスクの美しい建築構造に魅了されたイランの写真家であるモハマド・レーザ・ドミリ氏が、モスクの天井や内観をこれまでにない角度で撮影した写真は圧巻です。

The Mesmerizing Architecture of Mosques — Vantage — Medium
https://medium.com/vantage/the-mesmerizing-architecture-of-mosques-385d1e5e14c0#.bzhv1nx13

モスクの大聖堂に足を踏み入れた人は反射的に顔を上げ、複雑かつ豪華な建造に目を奪われ、広大な屋内空間の不気味なまでのおごそかさを感じるとのこと。


周りを見渡すとまるで芸術作品のようなイスラム建築が広がっていますが、人間の視界では一部を切り取るように見えるため、広大な大聖堂の全体像を隅から隅まで把握するのは難しいかもしれません。


そこで、イランの写真家であるドミリ氏は広角レンズや魚眼レンズを使って、モスクの全体像を一枚のパノラマ写真に収めるという新しいアイデアを実践しています。


ドミリ氏は「モスクの建築で最も重要な特徴は、『対称性・反復・光源・タイル張り』にあるというのが私の考えです」と話します。数世紀も前に建てられたモスクでも、ほとんど全てが現代に至っても礼拝のために現地の人々に利用されているとのこと。


モスクは建てられた時代によってそれぞれ建築様式が異なりますが、対称的なパターン・円柱・柱廊・吹き抜けのアーチ型天井・多彩な色使いのタイル張り・ステンドガラスなどが反復された作りになっているそうです。


モスクを形づくるいくつもの要素全てを一枚の写真の中に収めることで、芸術作品のような人の目を引く写真に仕上がるとのこと。


ドミリ氏は広角レンズと魚眼レンズを装着したカメラを三脚に取り付けてこのようなアプローチを成功させています。


いずれも撮影には許可が必要なのですが、正式な許可証を持っている時でさえ、管理者から追い返されることもあり、一枚の写真も撮影できない日もあったそうです。


また、イスラム教徒の礼拝時間になると閉め出されることや、大勢の観光客がいる中で撮影しなければならない日もあったなど、モスクの撮影にはさまざまな困難がつきまとうことを、ドミリ氏は話しています。


モスクの内観をパノラマで撮影するとこんな感じ。


魚眼レンズを使って天井から入り口までを一枚の写真に収めると、まるでだまし絵のような美しい構図に仕上がっています。ドミリ氏はギザの大ピラミッドの内部を撮影した時に、モスクの内観を撮影して写真作品の着想を得たそうです。今後もモスクを撮影して作品として残していくことで、あまり知られていないイスラム教圏の魅力をキリスト教圏などにも広めていく予定とのことです。

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in デザイン, Posted by darkhorse_log

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