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氷点下の南極点付近の観測基地「アムンゼン・スコット基地」の内部がわかる27枚の写真


アメリカが南極点付近に建設した観測基地が「アムンゼン・スコット基地」です。基地は建物の下を風が通り抜けることによって氷食を起こし雪に埋もれないような仕組みになっていて、内部には食堂・ランドリー・売店・バスケットコート・農場まで完備されています。アムンゼン・スコット基地は現地から公式ブログを運営しているのですが、内部がどうなっているのかわかる27枚の写真がブログで公開されています。

South Pole Blog: What is the inside of the station like?
http://weblogarithms.com/posts/stationTour.html

2016年3月ごろに撮影されたアムンゼン・スコット基地の外観。アムンゼン・スコット基地では季節によって基地人口が異なり、本格的に観測作業が行われるのは夏季のみで200人強のスタッフや研究者が集まります。2月中旬~10月後半まではサポート任務に当たる越冬隊100人ほどが基地を稼働させているとのこと。


以下はブログ担当者が初めてアムンゼン・スコット基地に到着した時に撮影した1月ごろの写真。2016年6月現在は24時間太陽がのぼることなく、真っ暗な状態が続いているとのこと。


ブログ担当者の部屋はこんな感じ。加湿器などもあって、部屋は非常に快適そう。


2階のメイン通路の全貌。外観図から想像できるように、ひたすら一直線に伸びた構造になっています。手前から右の通路へ曲がると食堂につながっています。


ここは皿洗い場。平日の日中は清掃担当がいるそうですが、毎日の夕食と土曜日1日の皿洗いは、観測隊員が交代で担当しているとのこと。日曜日は食事の提供サービスがないため、ブログ担当者は「残り物の日」と呼んでいます。日曜日の隊員たちはおのおので好きなものを料理して食べているそうです。


毎日観測隊員が食事をとる食堂はこんな感じ。


ゲームルームも完備されており、仕事の後の社交の場になっています。


隊員や研究者が仕事や実験を行う研究室で、それぞれ1人ずつにデスクが与えられているとのこと。越冬隊は人数が少ないため冬季は研究室も静かになりますが、本格的な活動が行われる夏季は、限られた期間で仕事をこなすために研究室がごった返しになるそうです。


基地に2つあるうちの小さい方の会議室。全員が週に2回、会議室でアメリカ本部とテレビ会議を行います。大きい方の会議室は撮影していないとのこと。


これらのオフィス区画には通路には、アムンゼン・スコット基地の座標に印をつけた古いポスターが記念として飾られています。


基地を往来する飛行機との通信を行う通信機室。冬季はほとんど使われませんが、夏季は大量の通信で忙しくなるそうです。


運動不足を解消するジム室。


1階に降りると体育館のような部屋も用意されており、週に1回バレーボール・ドッジボール・バトミントンなどのスポーツ試合が行われています。さらに奥に見えるスクリーンで映画の上映や、スタッフのボランティアで週に2回行われているヨガ教室などにも使われています。誰も使っていない時は広いスペースを活用して好きな運動をしてもOKとのこと。


1階の音楽室では好きな楽器を演奏することが可能。大量の楽器はこれまでアムンゼン・スコット基地に滞在していたスタッフから寄贈されたものがほとんどです。ブログ担当者は初めてこの部屋を見た時、バイオリンまで置いてあることにとても驚いたと話しています。


1階のTVラウンジルームでは映画やゲームを満喫できます。2部屋あるものの、もう片方の部屋では映画が上映されていたため、邪魔をしないように撮影しなかったとのこと。社交の場としても使われますが、初めて基地に到着したスタッフがオリエンテーションビデオを見る場所としても使われています。


出入り口付近にある上着など外出の装備が置かれている部屋。冬の間は大量の服でパンパンになっているそうです。


ここは1階の正面玄関。ここは飛行機で到着する時や帰国する時に通る場所であるため、「Destination Alpha(DA)」と呼ばれているとのこと。飛行機の搭乗以外にも、人によっては望遠鏡ルームに行く時にも通る必要があるとのこと。


ものを製作したり、裁縫をしたりするクラフトルーム。


読書室でゆっくり本を読むことも可能。


フレッシュな野菜を栽培しているグリーンルーム。南極条約で土壌の持込みが禁止されているため、全て水耕栽培で野菜が作られています。キュウリやミニトマトなどサラダに必要な野菜類や、料理に必要なハーブ類が育てられています。


こっちがランドリールーム。


ここは郵便局と売店。郵便局は冬季はお休みしていますが、夏季はアメリカ合衆国郵便公社(USPS)が郵送業務を担当しているとのこと。冬季の売店は週に数日、1日1時間しか開いていないそうですが、アメニティ・スナック類・お菓子・炭酸飲料・アルコール類・お土産などを購入可能とのこと。


ゴミ処理・リサイクル仕分けルーム。


サウナルームまで完備されています。極寒の南極の地で野外作業を行った後は、ぽかぽかで非常に快適だそうです。ブログ担当者の活動範囲ではないので撮影されていませんが、ほかにもITルームや医療ルームなどさまざまな部屋があるそうです。


以下はおまけのオーロラ写真。なお、2016年6月現在の南極は気温マイナス47度、体感温度マイナス50度とのこと。

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in メモ, Posted by darkhorse_log

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