レビュー

掃除機のダイソンが開発した不思議な形のドライヤー「Dyson スーパーソニック」は一体どんなものなのか?実際に使ってみました


「吸引力の変わらないただ一つの掃除機」を開発するダイソンから、初のヘアードライヤーが登場しました。既存のヘアードライヤーに使われているモーターに比べ最大8倍高速で重量は半分、小型インペラーが毎分最大11万回転するというモーターが強力な風を生み出し、さらに、羽根のない扇風機にも使わているエアマルチプライアー技術で風を増幅させ、「風の力」に着目して髪を乾かすのが「Dyson スーパーソニック」です。通常のヘアードライヤーよりも低い温度で素早く髪を乾かすことが可能で、過度の熱で髪を傷めることもないとのことなので、実際に使ってみました。

ヘアードライヤー|Dyson スーパーソニック|ダイソン
https://www.dyson.co.jp/haircare/supersonic.aspx

「Dyson スーパーソニック」のパッケージはこんな感じ。


箱を開けるとドライヤー本体のほかにも「何に使うんだろう?」と思ってしまうようなパーツがいろいろ同梱されていました。


箱から全て取り出してみると、中身は取扱説明書・保証登録カード・滑り止めマット・収納ストラップ・スムージングノズル・スタイリングコンセントレーター・ディフューザー・ヘアードライヤーなど。


ヘアードライヤー本体はこんな感じ。ヘッド部分がドライヤーとは思えないほどに小さく、トンカチっぽいフォルムです。


表面の風が出る部分は以下の通り。


背面から見るとヘッド部分がドーナツ状で、向こう側が丸見えであることがわかります。ボタンなどは背面に集約されています。


ハンドルの下部、コード接続部の直上には吸気口。


フィルターカバーは簡単に取り外し可能で、吸気しているうちにたまってしまう埃などはササッと清掃できます。


なお、本体部のみの重量は実測で464gほどでした。


ケーブルの長さは1.9メートルで、プラグはダイソンの掃除機と同じく独特の形をしています。


スーパーソニックの使い方は以下のムービーから確認可能です。

「Dyson スーパーソニック」の使い方はこんな感じ - YouTube


まずは背面のハンドル部分にある電源オン/オフボタンを……


カチッと上げます。通常のドライヤーならば「ブオー」という風音が響くところですが、スーパーソニックは「キュイーン」とでもいうような独特な吸気音と風の音が聞こえます。


ピンク色のヘッド部分には左右に2つボタンがついており、左側が風速切替ボタン、右側が風温切替ボタンになっています。


風温切替ボタンを押すと3段階で風温を調節可能。温度の高さは赤いLEDライトの数でわかります。


そして、風速切替ボタンでは3段階で風の強弱を調整可能。これは白色のLEDライトの数で強さが示されています。


また、電源オン/オフボタンの下のコールドショットボタンを押し続けると冷風モードに切り替えることができ、セットの仕上げに最適です。風温切替ボタンとコールドショットボタンを合わせて、温度は計4段階で調整されるわけです。


ということで、実際にスーパーソニックを使っている様子は以下から確認可能。

「Dyson スーパーソニック」で実際に髪を乾かしてみた - YouTube


スーパーソニックを使ってみたところ、かなりの強風で、地肌にまでしっかり風が当たるので、使った瞬間から「あ、これは速く乾きそう」という感触がひしひし感じられます。また、温度は78度の速乾/スタイリング、62度の標準、45度の低温、28度の冷温の4種なのですが、78度という最高温度でもそこまで熱くないので、手ぐしでスタイリングしている時にヤケドしそうになったり、熱と格闘しながらスタイリングする、という事態が起こらないのはかなりポイント。風温を毎秒20回測定し、マイクロプロセッサーが温度を調節してくれるので、頭皮が熱くなったり過度な熱で髪を傷めてしまったりすることもありません。普段はイオニティ ターボドライを使っている編集部員によると、「劇的というわけではないけれど、いつもより髪の乾きが速い気がする」とのこと。


編集部員が普段から使っているヘアードライヤーと比較すると風力の強さがよくわかります。

「Dyson スーパーソニック」の風力はこんな感じ - YouTube


Dyson スーパーソニックを髪に当てると、まるでシャンプーのコマーシャルのように見事に髪が風になびきます。なお、濡れた状態から髪をDyson スーパーソニックで髪を乾かしている時に後ろから撮影しているとピシピシ水滴が飛んできて、その風力を実感できます。


一方、折りたたみ式の1200Wのドライヤーの場合は少し髪が浮き上がる程度でした。


また、以下のように風を手に当ててみても耐えられる温度でした。むちゃくちゃ手の平の肉が波打っていることからも風の強さがわかります。

「Dyson スーパーソニック」の温風を手にあててみた - YouTube


また、Dyson スーパーソニックにはスムージングノズルとスタイリングコンセントレーターという2つのアタッチメントが付属しています。


真横から見るとかなり形が違うことがわかります。


アタッチメントはマグネット式で、以下のように簡単に装着できます。

「Dyson スーパーソニック」のアタッチメントをつける様子 - YouTube


試しにスムージングノズルをヘアードライヤー本体につけてみます。


本体の風が出てくる部分に近づけると……


マグネットの力でパチッと引き寄せられて一体化しました。


こんな感じで、ノズルを髪に対して垂直になるよう本体を装着すると髪が優しく左右に揺れることで髪の根元まで風が届いてふんわりするとのこと。


そして、髪に対してノズルが水平になるように装着すると、髪の流れに沿って風を当てられるので、手ぐしブローに最適というわけです。


実際に使ってみたところ、ノズルを装着していない本体だけの状態だとかなり風が強かったのですが、ノズルを装着するとやや風が柔らかくなりました。とにかく髪をガシガシ乾かしたい時はノズルなしで使用し、仕上げとしてブローする時にノズルを装着するととてもよさそうです。


また、スタイリングコンセントレーターも装着してみます。


スタイリングコンセントレーターをつけると、風が当たる位置をピンポイントに特定できる感じ。スムージングノズルよりも強風になるのですが、何も装着してない部分よりも風があたる面積が小さくなる感じなので、毛先をカールさせたい時など、ピンポイントでセットする時によさげでした。


また、かなり大きなディフューザーというアタッチメントも存在します。


本体に装着すると拡声器のよう。


ディフューザーを装着すると弱い風を均一に分散させることができます。毛先をディフューザーに入れて下から持ち上げるようにふんわり乾かすことで、カールやウェーブを崩さすにブローできるとのことですが、ウェーブが乱れて困るような女子力の高い編集部員が存在しなかったので、いまいち使い勝手がわかりませんでした。ただし、さまざまな髪型に対応した多様な風を作り出せるというということは実感できます。


実際にクルクルのカーリーヘアの女性に対してディフューザーを使っている様子は以下から確認できます。

Drying curly hair – How To Use The Dyson Diffuser. (ENG) - YouTube


他の編集部員にも使い心地を確かめてもらいました。髪の長さが肩までの編集委部員の場合、髪がビショビショの状態から「だいたい乾いたな」という状態になるまで75度のスピード乾燥モードで大体3分くらい。


ブラシでブローして以下のような状態になるのにさらに2分かかったので、濡れた状態から完成形になるまで約5分でした。1200Wの折りたたみ式ドライヤーだと「乾いたな」という状態になるまでで4分かかっていたので、スーパーソニックの方がやや乾きが速かったという印象で、アタッチメントを使うといつもよりもキレイに髪の毛がまとまっている気がする……とのこと。


さらに、男性編集部員にも使ってもらったところ、ヘッド部が小さく軽いのと本体が熱くならないのが使いやすかった、とのこと。普段使っているドライヤーは「熱で乾かす」のに比べてスーパーソニックは風量が多く「風で乾かす」という感じで、髪が乾くのにかかった時間は若干スーパーソニックの方が長かった印象とのこと。なお、普段使っているのはNobbyプロ用マイナスイオンヘアドライヤーで、本体が大きく重いのが難点だそうです。


一方で、髪の短い男性編集部員に試してみたところ、「乾いたな」という状態になるまで1200Wの折りたたみ式ドライヤーもスーパソニックも、大体1分くらい。


さらに髪の短い編集部員になると1200Wの折りたたみ式ドライヤーの方が乾燥するのが速い、という感想でした。どうやら、髪が短いと熱の力で水分をササッと蒸発させられるのですが、髪が長いと熱で水分が飛びづらく、風力の強いスーパーソニックを使った方が乾きが速くなるということのようです。


なお、滑り止めマットが付属しているのでうっかり洗面所でスーパーソニックを落としてしまうのを防げ……


収納ストラップをつければ、フックなどにかけて収納することも可能です。


ということで、使ってみた結果「家族全員がショートカット」というおうちであれば実力を発揮できないのですが、ロングヘアの人や強いカールがかかっている人など、髪型にこだわっている人であれば風をさまざまな形に作り替えることができるDyson スーパーソニックが役立ちそうな感じ。

なお、スペックは以下の通り。

最大消費電力:1200W
風量:2.4立方メートル/分
本体質量:618グラム
本体サイズ:245×78×97mm
コードの長さ:1.9メートル
マイナスイオン

Dyson スーパーソニックは税込4万8600円。2年間のメーカー保証付きとなっています。

ヘアードライヤー|Dyson スーパーソニック|ダイソン
https://www.dyson.co.jp/haircare/supersonic.aspx

この記事のタイトルとURLをコピーする

・関連記事
刀剣と炎を駆使して散髪する恐るべき美容院が実在する - GIGAZINE

古今東西のありえない髪型 - GIGAZINE

「美しい男」100年の変遷を1分半のムービーにまとめるとこうなる - GIGAZINE

「大和撫子」から「カワイイ」まで日本美女100年間の変化がわかるムービー - GIGAZINE

ロシア美女の過去100年間にわたるメイクやヘアスタイルの遷移がわかるムービー - GIGAZINE

in レビュー,   ハードウェア,   動画, Posted by darkhorse_log

You can read the machine translated English article here.