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自分の内側の感情を科学的に分析する、ダライ・ラマによる感情地図「Atlas of Emotions」


チベット仏教の指導者でありチベット行政府の国家元首を務めるダライ・ラマ14世が、心理学者のポール・エクマン氏と協力し、人間の感情を5つに分類して科学的に分析した感情地図「Atlas of Emotions」を制作・公開しています。

The Ekmans' Atlas of Emotions
http://atlasofemotions.com/

Atlas of Emotionsのページを開くと、「このサイトは、ダライ・ラマとポール・エクマンの2人による、『感情の科学』についての会話をもとに制作されました」というあいさつ文が表示されるので、「LET'S GET STARTED」をクリック。


ページ上には、青、紫、オレンジ、赤、緑の5つの円が表示されていて、それぞれ「悲しみ」「恐れ」「喜び」「怒り」「嫌気」の5種類の感情を表しています。


試しに緑色の「嫌気」をクリックしてみると、「人間は、自分に毒となる物事について、嫌悪感を覚えます」という解説が表示されました。


「嫌気」について詳しく見るには、円をクリックした後に下向きの矢印をクリック。


すると、「嫌気」の状態(states)を示すグラフが表示されます。グラフの山は、縦が感情の強さ、横が頻度を示しています。


それぞれの状態をクリックすると、詳しい解説を見ることができます。例えば「loathing(憎しみ)」は、他人に対する強烈な嫌悪感を表します。


次のページでは、「嫌気」によって生まれる行動(action)を解説。「dehumanize(非人間化する)」とは、他人を人間として扱わず、人間らしさを奪う行動のことです。


「嫌気」は何が原因で起こるのか?というきっかけ(triggers)には、「外的刺激」「腐敗したもの」「自分が応援しているスポーツチームの敵チームのファン」「よく知らない宗教上の慣習」「昆虫食や生肉食」といった原因がある模様。


「嫌気」を感じた時には、不機嫌なムード(sour)が生まれるとのこと。


こんな感じで、「悲しみ」「恐れ」「喜び」「怒り」についても、それぞれの感情の度合い・行動・きっかけなどについて説明されており、自分の抱いている感情がどういったものなのか、何が原因で生じているのかなどを視覚的に分析することができます。

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in レビュー,   ネットサービス,   デザイン, Posted by darkhorse_log

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