モバイル

約1000円の激安スマホ「LG Sunrise」は一体どんな使い勝手なのか?


SIMロック制限付きながらたった10ドル(約1200円)というスマートフォンアクセサリー並の激安価格で世間に衝撃を与えたLG製スマートフォン「LG Sunrise」。この価格破壊の究極とも言えそうなLG Sunriseは使えるのかどうかをArs Technicaが検証しています。

A review of the $10 Walmart phone—better than nothing, but not by much | Ars Technica
http://arstechnica.com/gadgets/2015/12/a-review-of-the-10-walmart-phone-better-than-nothing-but-not-by-much/

これがウォルマートプリペイドSIM専用のスマートフォン「LG Sunrise」。SIMロックがかかっているとはいえ、10ドル(約1200円)という衝撃的な価格で発売以来、長らく品切れ中。ただし、記事作成時点ではアメリカ国内のみの発送となっています。


液晶ディスプレイは3.8インチ(480×320)、SoCはSnapdragon 200、メモリは512MB、ストレージは4GBのmicroSDカードでOSはAndroid 4.4(KitKat)。


背面はこんな感じ。リアカメラは300万画素。


フロントカメラはなし。


戻る、ホーム、履歴ボタンはディスプレイ外にあります。


天面にイヤホンジャック。


底面にMicro-USBポートとモノラルマイク、左側面にボリュームボタン。


右側面に電源ボタン。


同じLG製スマートフォンのNexus 5X(左)と比べると、LG Sunriseはかなりこんもりとした厚みがあることが分かります。


バックカバーを取り外すとこんな感じ。バッテリーは交換可能で容量は1540mAhとのこと。


5.2インチと3.8インチというディスプレイサイズを比較。なお、LG Sunriseの液晶ディスプレイは表面がガラスではなくタッチ操作するとにじみが生じるプラスチックむき出しの質感だとのこと。もちろんゴリラガラスなどの対傷用の保護膜はありません。


480×320という画面解像度は、ドット感満載の荒々しさで、表示できるのも約6万5000色と約1600万色を表示できる最近のスマートフォンに比べると圧倒的に少なく、さらには視野角が恐ろしく狭いため、机の上に置いて使うのはまず無理なレベルとのこと。


中身は素のAndroid 4.4(KitKat)。コストカットのためプリインアプリがなく、そのおかげでソフトウェア自体は軽く仕上がっているようです。


もちろんGoogle Playの数多くのアプリが対応。同じく激安のFirefox Phoneに比べると、アプリの充実ぶりは段違いでLG Sunriseが上。


ただし、デザイン(Skin)は同じAndroid 4.4(KitKat)のLG G3ベースですが、解像度が少なすぎるため無理が生じている部分があるとのこと。


例えばHelpの説明イラストは解像度不足が原因でラインがつながっていません。


使用感は最新のスマートフォンと比べるのが酷なほどの遅さとのこと。しかし、10ドル(約1200円)という価格を考慮すれば、「どれくらい速いか」ではなく激安価格にもかかわらず「数秒待てばアプリが起動する」ことを賞賛すべきだそうです。


LG Sunriseには300万画素のリアカメラが搭載されている、ということでArs Technicaは写真を撮影して画質を調べています。これはLG Sunriseでクリスマスグッズを写したもの。画質が良いとはとても言えませんが、激安価格を思えば十分に健闘しています。


100ドル(約1万2000円)のAndroid Oneスマートフォンの代表格として、Micromaxの「A1」だとこんな写真に。価格が10倍ですが、当然のことながら画質が10倍良いわけではなさそうです。


Ars Technicaをして「史上最悪のカメラ性能」と言わしめたFirefoxスマホ「Cloud FX」だとこの画質。LG Sunriseは価格の割にまともなカメラだと言えそうです。


なお、参考までにNexus 5Xだとこんな感じ。ただし、この画質を手に入れるにはLG Sunrise40台分のお金が必要です。


これはLG Sunriseを使った屋外での撮影写真。


Nexus 5Xだとこんな感じ。明るい場所では画質の差はかなり縮まりそうです。


ただし、暗所性能には値段なりの明確な差があります。LG Sunriseの写真。


Micromax A1


Nexus 5Xはさすがに明るく写せます。


参考までに、Cloud FXだとこうなります。


ベンチマークでの比較。Geekbench 3のマルチコア性能ではこんな感じ。


シングルコア性能ではLG Sunriseは大健闘。


とはいえ最新のハイエンド機「Galaxy S6」と比較すると桁が1つ違います。ただし、Galaxy S6はLG Sunriseの約60倍の価格。


なお、低スペックなLG Sunriseでは、ベンチマークが完走しないこともままあるそうです。


ストレージの速度を比較するとこんな感じ。予想以上にLG Sunriseは健闘しています。


低スペックSoC、低解像度ディスプレイが幸いしたのか、LG Sunriseのバッテリーの持ちはなかなか優秀です。


Ars Technicaは激安10ドルスマホ「LG Sunrise」の総評について、動作が遅いこと、カメラの画質が低いこと、2015年末なのにAndroid 4.4(KitKat)という旧OSであること、LG G3ベースのSkinが破綻していることが悪いところで、中でも解像度、視野角が低いディスプレイは最悪の部類としています。しかし、高品質USBケーブルよりも安い10ドル(約1200円)という超絶低価格である点、2Dアプリなら多くのアプリを動かすことができる点を優れたところと評価しています。

この記事のタイトルとURLをコピーする

・関連記事
約1000円の初代iPhoneより高性能な激安スマホが登場 - GIGAZINE

たった3800円で購入できるFirefox OSスマホの使い心地は一体どうなのか? - GIGAZINE

わずか4000円の激安中華スマホの中身はどうなっているのか? - GIGAZINE

3000円以下の超激安スマートフォンが発表される - GIGAZINE

激安1万円のブックオフ×AcerコラボSIMフリースマホ「Liquid Z200」速攻レビュー - GIGAZINE

in モバイル,   ソフトウェア,   ハードウェア, Posted by darkhorse_log

You can read the machine translated English article here.