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「iPad ProがPCに取って代わる」など、ティム・クックCEOがインタビューの中で語る


コンピューターが登場してから何十年という長い間、仕事の必須ツールとしてPCは多くの人々に使われてきました。そんなPCに取って代わる存在が間もなく発売の「iPad Pro」である、とAppleのティム・クックCEOはインタビューの中で断言しています。

Apple's Tim Cook declares the end of the PC and hints at new medical product - Telegraph
http://www.telegraph.co.uk/technology/apple/11984806/Apples-Tim-Cook-declares-the-end-of-the-PC-and-hints-at-new-medical-product.html

iPad Proの発売に合わせてイギリスに渡英中のティム・クックCEOに、Telegraphの記者がインタビューを敢行しています。


インタビューではさっそく「PCを購入するユーザーに対してどう思うか?」と問われたクックCEOは「iPad Proは多くの人にとって、ノートブックやデスクトップを置き換える存在になるでしょう。おそらく、多くの人々がiPad Proを使い、『携帯電話以外のデジタル端末はもはや不要』と結論を下すことになる」と、iPad Proの出来栄えにかなり自信があることが分かるコメントを残しています。

クックCEOは12.9インチのiPad Proが2つの市場をターゲットとしていることを強調しています。ターゲットのひとつは「クリエイティブ関連のユーザー」で、「もしもiPad Proでスケッチすれば、信じられない体験ができるでしょう。おそらくそれ以降はスケッチに他のものを使いたくなくなるんじゃないかな」とコメント。iPad Proが狙うもうひとつの市場は「音楽・映画などを視聴するユーザー」だそうで、これらを取り込むためにiPad Proは強力なサウンド・システムとスピーカーを搭載しており、iPad Proを手に持ちながら音楽や映像を再生すれば端末がドクドクと鼓動するかのように感じるでしょう、と表現しています。


2014年からiPhoneのラインナップには5.5インチディスプレイのiPhone 6 Plusが登場しており、2015年11月には既存のiPadよりもディスプレイサイズの大きな「iPad Pro」が登場します。そんな中で大きなモデルチェンジもなく行き場をなくしている感があるのが7.9インチディスプレイの「iPad mini」です。

アナリストの中には「iPad miniがなくなるのでは」と考える人もいるそうですが、クックCEOは「私は、もしもあなたが大きなサイズのスマートフォンを欲しいと考えているなら、iPad miniを欲しいと考えることにはほとんどならないと思います」と語ります。また、iPad miniに対する需要がゼロになることもないだろう、としています。それでも実際に一部の端末でユーザーの取り合いが起こっていることに対して、クックCEOは「私は実際に端末間でのユーザーの共食いが起きていることを知っています。しかし、そのことを心配することは一切ありません。なぜなら、自分たちの製品で共食いをしている限り、それは素晴らしいことだからです」と笑ってコメントしたそうです。

By SirMo76

Appleはつい先日に2015年第4四半期の決算発表を行いましたが、この中でApple Watchの詳細な販売台数などは公表しませんでした。しかし、インタビューの中でクックCEOは「我々は四半期での売上における新しい記録を打ち立てました。つまり、物事は順調に進んでいます」と、あくまで順調に事業が進んでいることをアピール。また、Apple Watchは運動量や心拍数などを計測できるので、医療分野で重宝されていることを明かしています。

過去にAppleは医療関連に興味を持っていることを報じられており、実際に一部の医療分野でApple Watchが重宝されているという事実があります。しかし、クックCEOはApple Watchが政府に認可された健康器具になれば、規制がこれまでのようなイノベーションを妨げることにつながるとして、そういった事態を「望んでいない」と述べています。

インタビューの中でクックCEOはアメフト選手の高校生がApple Watchを着用していたおかげで自身の心拍数の異常に気付き、命を救われたというエピソードを披露したそうです。なお、似たような事例として、Apple Watchを着用していたおかげで老人が不整脈に気づき、命の危険から救われた、というものもあります。

「Apple Watch」がひっそりと忍び寄る命の危険から老人を救う - GIGAZINE


加えて、10月30日発売の新型Apple TVについて、「発売から最初の数日でとても力強い反応を得ている」とコメント。こういった端末の成功の鍵となるのは「対応アプリケーションの数」ですが、クックCEOによると「我々が予測していたよりもはるかに多い」とのことです。さらに、開発アプリはよりバラエティーに富んだものが登場するだろうと予想しており、「リビングルーム全体を変えてしまうだろう」と、Apple TVがテレビのあり方を一変させるとしています。なお、既存のApple TVアプリにはゲームの他、ホームレンタルアプリやヨガアプリ、ヘルスアプリなどさまざまなものが登場しています。

さらに「Apple自身がストリーミングサービスを開始しないのか?」という質問には、「我々は現在、自分たちにとってキーとなる『より良いものを提供できるか?』という問いについてじっくり考えている最中です。そして、もし『できる』と確信が持てるようになった場合、これに取り組むことになるでしょう」と返答しています。


他にも、「どのような製品も、ユーザーを守るために暗号化を施す必要があります。もしも暗号化を施していないものがあれば、それはプライバシーの侵害だけでなく、セキュリティ問題にもつながります。我々は徹底的に暗号化とバックドアの非設置を進めていくつもりです」と、セキュリティ面に対する取り組みについても語っています。

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in メモ,   ハードウェア, Posted by logu_ii

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