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機械学習で返信メールを自動生成する機能をGoogleのメールアプリ「Inbox」が実装予定


Gmailに届く大量のメールを自動で分類してくれるアプリ「Inbox」が、機械学習を活用した自動返信機能「スマートリプライ」を実装する見込みであると、Gmail開発チームが公式ブログで発表しています。

Official Gmail Blog: Computer, respond to this email: Introducing Smart Reply in Inbox by Gmail
http://gmailblog.blogspot.jp/2015/11/computer-respond-to-this-email.html

スマートリプライは、受信メールの中から返信を短く済ませられるメールを抽出して、返信文例を自動で生成する機能。以下のように、メール本文を開くと画面下に返信文例が3個表示されます。


文例をひとつ選んでタップすると返信作成画面が開くので、わざわざ返信文を一から書く必要がなく、簡単に返信できるというわけです。もちろん文例に追加のメッセージを加えて送信することも可能となっています。


返信候補は、メール本文の内容によって自動で生成され、最大で3個の文例が表示されます。Inboxは、メールの内容からリマインダーを自動生成したり、ホテルやレンタカーの予約メールを時系列順にまとめて旅行行程を分かりやすくしたりできる機能をもつメールアプリですが、大量に届くメールに対してサクっと素早くメールを返送できるように、返信文を機械学習によって自動生成する「スマートリプライ」機能が開発されたというわけです。


自動返信機能「スマートリプライ」の仕組みは、以下のGoogle公式ブログで詳しく解説されています。

Research Blog: Computer, respond to this email.
http://googleresearch.blogspot.jp/2015/11/computer-respond-to-this-email.html

スマートリプライは、Googleのスタッフが、毎日大量のメールを受信してモバイル端末から返信を書くのが煩わしいと感じていたことから開発が始まったとのこと。ただし、返信用の定型文を作るだけでは多様なメール内容に対応できないという問題が起こることから、単なる返信文をいくつも作るのではなく、機械学習によってさまざまなシチュエーションに対応可能なシステムを制作することにしたそうです。

スマートリプライは時系列データを取り扱うことができるニューラルネットワーク「リカレントニューラルネットワーク」を採用していて、受信メールをエンコードするネットワークと、返信候補を予測・生成するネットワークの2つで構成されています。前者が受信メールに含まれる単語を解析してメールの要点を「思考ベクトル(thought vector)」に変換し、後者が返信文を作成。返信文例はシステムが自動生成しているもので、Googleのスタッフがメールの内容を読むことはないそうです。


開発初期のプロトタイプでは、予定をたずねるメールに対する返信候補として「明日はどうですか」「明日会いましょうか」「明日会うのがいいと思う」といった、同じような意味の回答が生成されてしまい、自動返信機能が使い物にならないこともあったそうです。この問題を解決するため、意味の近い自然言語をマッピングして分類する機械学習システムを使って、言葉遣いだけでなく意味も異なる返信文例を表示させることに成功。正式リリース後は、多くのユーザーがスマートリプライを使って適切な返信候補が選ばれる回数が増えるほど、文例の精度が向上するとのこと。

なお、スマートリプライ機能は、2015年11月第1週にAndroid版iOS版のInboxアプリに実装予定となっています。

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