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iPhone5s/6/6 PlusのCPUに特許違反が認められたAppleが巨額の賠償金で大ピンチに


Appleがウィスコンシン大学マディソン校が保有する特許技術を許可なく使用したとして争われた裁判で、Apple側の特許違反が認められました。現在は賠償額について審理が行われており、Appleは賠償金として8億6200万ドル(約1030億円)を支払うこととなりそうです。

Apple found in infringement of University of Wisconsin CPU patent, faces $862M in damages
http://appleinsider.com/articles/15/10/13/apple-found-infringed-on-university-of-wisconsin-cpu-patent-faces-862m-in-damages



Apple loses patent lawsuit to University of Wisconsin, faces hefty damages | Reuters
http://www.reuters.com/article/2015/10/13/us-apple-wisconsin-patent-idUSKCN0S72T320151013



ウィスコンシン大学マディソン校の研究機関Wisconsin Alumni Research Foundation(WARF)は、プロセッサーの効率性を上げるマイクロアーキテクチャーを開発し、特許を取得していました。この特許をAppleが「A7チップ」などの独自開発チップに許可なく取り入れている、とWARFは主張し、2014年にAppleを提訴していました。そして10月13日の裁判でWARFの主張に正当性があることが認められたため、現在はAppleが支払う賠償額を審議している最中です。

WARFはグリンダル・ソヒ教授が率いる研究によって、1998年に「並列処理コンピューターのためのテーブルベースのデータ推測回路」の特許を取得しています。 問題となっているのはiPhone 5s/6/6 Plusなどに使われているA7、A8、A8Xプロセッサーで、プロセッサーに関して独自の特許を持っていたAppleは、当初WARFの主張を全面的に否定して米国特許商標庁に自身の特許の正当性を調査するよう申請していましたが、提案は却下されました。

by Jim Abeles

米国地方裁判所のウィリアム・コンリー判事によれば、 賠償額は8億6200万ドル(約1030億円)に相当するとのこと。今後はAppleの負うべき責任と、損害の範囲、そしてAppleが故意に特許を侵害したかという3点が審理される予定で、3つめの審理の内容によっては、賠償額がさらに大きくなる可能性もあります。

なお、WARFは2015年9月にAppleに対する2件目の訴訟を起こしており、iPhone 6S/6S Plus/iPad Proに使われているA9、A9Xという2つのプロセッサーによる特許侵害を主張しています。

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in メモ, Posted by darkhorse_log

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