デザイン

電話のキー配置は異なるパターンがいくつも考えられていた

by Rob Brewer

電話機の「1」から「0」までの数字キーの配置は固定電話でもスマートフォンでも同じですが、そもそもこの配置に決まるまでにはダイヤル式にならって円形に配置するか、それとも何個かにまとめて配置するかで、いろいろなアイデアが出されていました。

THE BELL SYSTEM Technical Journal
(PDFファイル)http://datagenetics.com/blog/august32015/article.pdf

Telephone Keypad Design
http://datagenetics.com/blog/august32015/index.html

初期の電話機はそもそもダイヤルも数字キーもなく、本体と送話器が一体になっているものでした。ごく初期の電話加入者は2台の本体を用意して、1対で運用していたようですが、やがて電話交換が主流になり、交換手経由で相手に接続するようになりました。

by Frédéric BISSON

ダイヤル式の電話機は、本体正面に「1」から「0」までの数字が反時計回りに並んでいます。

by mpotify

やがて、ダイヤル式に代わって使われるようになったのが押しボタン式の電話機。左上から3列×3行で1から9までの数字が並び、0は8の下に配置されました。

by Hades2k

この配置は家庭や店舗に設置する固定電話や公衆電話だけではなく、携帯電話・スマートフォンに至っても同じまま使われています。

by Jonas Forth

同じく10個の数字キーを必要とする電卓とは配置が異なっています。しかし、実はキー配置の検討段階では、電卓に似た配置も候補に挙がっていました。

by 401(K) 2012

キー配置をどうすればいのかは、1960年にAT&Tが調査を行っていました。そのデザインをDataGeneticsが見やすく画像化しています。

従来のダイヤル式電話機での数字の配置をそのまま踏襲したもの


ダイヤル式での配置を線対称に移し替えたもの


数字を円状に配置したもの


これも同じような配置ですが「0」を中心に置いたもの。


時計の文字盤と同じ位置


速度計のように左下が1で、そこから円を描いて右下が0。


円の上半分だけを使ってアーチ型に配置


ダイヤル式ではないので円である必要はなく、十字型の配置も。


5個×2列の配置


5個のキーを2列に配置しているのは同じで、横ではなく左下から右上へ。


2個×5列の配置


3-4-3の配置


4-3-2-1の逆ピラミッドのような配置


4-4-2の配置


下に0があって、左下から右上に向かって数字が大きくなっていく電卓と同じ配置。


そして、左上から右下に向かって数字が大きくなり、8の下に0を置く現在の配置。


各種配置のうち、どの並べ方が素早く押せるか、押し間違いが少ないかなど、検討を重ねた上で現在の配置が決められたとのことです。

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in ハードウェア,   デザイン, Posted by logc_nt

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