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実験体のチンパンジーは自身の権利が法廷で認められるのか?

by valentinastorti

チンパンジーであるヘラクレスとレオが不当に拘束されているとして人身保護令状(ヘイビアス・コーパス)がニューヨークの裁判所で一度認められましたが、撤回され再審されることになり、チンパンジーの権利が法廷で認められるのか注目を集めています。

Updated: Judge’s ruling grants legal right to research chimps | Science/AAAS | News
http://news.sciencemag.org/plants-animals/2015/04/judge-s-ruling-grants-legal-right-research-chimps

Chimpanzees granted 'legal persons' status to defend their rights in court | World news | The Guardian
http://www.theguardian.com/world/2015/apr/21/chimpanzees-granted-legal-persons-status-unlawful-imprisonment

チンパンジーのヘラクレスとレオはストーニー・ブルック大学の医学部で実験体となっていたことがあり、マンハッタンの最高裁判所裁判官バーバラ・ジャッフェ氏はヘラクレスとレオが不当に拘束されているとして人身保護令状を一度認めました。

ヘラクレスとレオが不当に拘束されているとして訴えたのは、人間以外利団体であるNhRP(The Nonhuman Rights Project)です。同団体は「ヘラクレスとレオが直ちにフロリダのチンパンジー保護区域に移動されるべきである」と訴え、裁判所はヘラクレスとレオを法人として権利を認めたものの、後にチンパンジーを法人として扱うことが正当であるかを判断できないとして、一度認められた(PDFファイル)人身保護令状を撤回しました。


ニューヨーク裁判所は、次の裁判でヘラクレスとレオに討論の権利を与えました。法廷での決定が一度覆ったにもかかわらず、チンパンジーの代理人であるNhRPは「5月に法廷で議論できる機会が与えられたことを感謝する」と、再審の機会を与えられたことに感謝の意を示しています。

もしNhRPの訴えが認められれば、他の研究で実験体になっている霊長類の扱いが大きく変わる可能性があります。なお、ペパーダイン大学の法学者リチャード氏は「仮に裁判所がチンパンジーを法人として認めるのであれば驚くべきことでしょう」と話しています。

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in メモ, Posted by darkhorse_log

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