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100人もの従業員をクビにし栄光と挫折を味わって学んだ起業に関する10個の教訓とは?

By meridican

撮影した写真をオシャレな壁掛けインテリアにするロシアのサービス「Finic」を運営するVitaliy Rizhkov氏は、オンラインビジネスの経験なしで起業し約1億2000万円の最高月間売上を達成したものの、最終的に約1億8000万円を失い、100人いた従業員を解雇することになったという人物です。そのRizhkov氏が壮絶なスタートアップの経験から学んだ10の教訓を公開しています。

История ошибок и падений: Как потерять $1,5 миллиона за три месяца и преуспеть
http://siliconrus.com/2015/03/fails-and-ups/

What I Learned Losing $1.5m of My Own Money
http://thenextweb.com/entrepreneur/2015/04/19/what-i-learned-from-sacking-100-employees-and-losing-1-5-million/

Rizhkov氏は2008年にFacebook上で友人にAmazonの商品をオススメして、友人が購入すれば報酬を得ることができるサービス「Idooble」を立ち上げ、起業からわずか1年あまりで4万人ものユーザーを集めることに成功しましたが、サービスを拡張するのに多大な資金が必要であることが判明し、Idoobleは終了を余儀なくされました。


自身が手がけた最初のスタートアップを終了させることになったRizhkov氏は、スタートアップの資金集めで運用していたアフィリエイトマーケティング会社の運営に本腰を入れ、Idoobleで雇っていた従業員を同企業にそのままスライドさせる形で配属させました。2012年にはアフィリエイトマーケティング向けのツールの開発にも乗りだし、Idoobleを終了させた1年後に約1億2000万円もの月間売上を達成。

Idooble終了から2年後には従業員が100人まで増加して新オフィスへ転居し、Rizhkov氏のビジネスは絶好調に見えました。しかしながら、2013年の第2四半期以降は売上が増加するものの、仕事の忙しさが激化したRizhkov氏は1日16時間以上働き、休みも全く取れない状態になります。ストレスでRizhkov氏の心は常に不安で誰も信用できない状態に陥り、さらに国会で可決された新しい法案のおかげで、Rizhkov氏の企業のクライアントの多くが銀行口座を凍結されてしまい売上が急降下。給料を払えない事態となり、最終的に100人いた従業員を解雇し約1億8000万円の損害を出してしまいます。

大きな挫折を味わったRizhkov氏ですが、その後はFinicというスタートアップを2014年に起業し、記事執筆現在のところは大きな失敗もなくうまくいっているそうです。Rizhkov氏はFinicの運営に透明性を持たせることと、自身の過ちを振り返るため、壮絶なスタートアップの経験から学んだ10の教訓を公開しており、下記から確認可能です。

◆01:外注はダメ

By Andy Ihnatko

外注は短期的視点で考えると節約に貢献しているように見えますが、長期的視点で考えると資金の無駄遣いで生産性も低くなるとのこと。これは外注した企業にRizhkov氏が1週間いたときは生産性が上がったものの、同氏が離れた途端に生産性が著しく下がったという実体験に基づいています。

◆02:起業や運営を自分1人だけでしない

By The U.S. Army

他人と共同創業すれば、自分と同じ立場の人間を会社に持つことが可能。1人で起業するのではなく、自分と同じビジョンを持った人や、一緒にビジネスをしたいと思える人を見つけてから創業するほうがベターです。

◆03:意志決定に時間をかけない

By Sean MacEntee

Rizhkov氏が後悔している大きなミスの1つが意志決定の遅さ。Idoobleのサービスを停止させるときに意志決定が遅かったため、素早く決断していた場合よりも多くの損害を生じさせてしまいました。

◆04:自分自身や他人にうそをつかない

By Daniela Vladimirova

Rizhkov氏は起業してからというもの「成功はすぐそこにある」と自分にいつも言い聞かせていて、おかげで会社に生じていた問題を見落としてしまったそうです。放置していた問題が悪化し、会社と社員に損害を与えてしまったことから、自分自身にうそをつかずに現実と向き合っておけば、と今でも思うとのこと。

◆05:家族や健康を犠牲にしない

By Jon Haynes Photography

仕事が家族のコミュニケーションの妨げになることは、誰でも経験したことがあるはず。家族や健康は最優先事項であり、お金や名誉、成功、キャリアよりも大切であることをRizhkov氏は学びました。

◆06:起業の初期段階で外部からの投資や個人ローンは厳禁

By Tax Credits

スタートアップが起業して間もなく、ビジネスモデルさえ確立できていない時期に資金を外部から借りることは絶対にやめたほうがいいとのこと。ビジネスモデルを確立できていない段階で資金を外部に頼ることは、無責任であり、公平性に欠けるそうです。

◆07:自分が知っていることにフォーカス

By Bunches and Bits {Karina}

知識や経験がなく、かつ興味もない分野でビジネスを展開するのは無理があります。Rizhkov氏が全く知らない分野で起業したときは、ほとんどの場合において資金を使い過ぎることが原因で失敗してきました。失敗を避けるには、自分がある程度知識や興味を持っている分野で、1歩ずつプロジェクトを進めること。

◆08:過度の雇用は禁物

By francistoms

起業してから人を雇う場合、急ぐのではなく時間をかけて人を選ぶことが大事。Rizhkov氏は忙しい時期に時間をかけずに社員を雇ってしまい、新入社員の教育に目をかけることができず、結果的に部下を心から信用できなくなってしまいました。人を雇うときは時間をかけて慎重に人選を行い、会社やプロジェクトチームに溶け込めるように助けてあげる必要があります。

◆09:お金のためのビジネスではない

By opensource.com

ビジネスの1つの目的としてお金をもうける、というのが当然ありますが、お金をもうけることは最重要事項ではありません。Rizhkov氏の場合、アフィリエイトマーケティング会社でかせぎまくった一方で、同氏はアフィリエイトマーケティング会社の業務が嫌いであったため「もし自分が好きなことを専門にした企業を設立していたら、もっと生産的で、かつ仕事に幸せを感じられたかもしれない」と述べています。

◆10:とにかく耐え忍ぶ

By Paolo Margari

会社の運営に失敗はつきもので、毎日失敗を繰り返すのが常。しかし、失敗を気にしていたら心がズタボロになっていまいます。毎日犯す失敗を受け入れ、失敗から学ぶことができたら成功へ1歩近づくとのこと。とにかく耐えて耐え忍ぶことが大事です。

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in メモ, Posted by darkhorse_log

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