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格差の頂点「超富裕層」とはどのような人たちなのかがわかるレポート「The Wealth Report 2015」

By ntr23

世界中の富裕層を調査した調査報告書の2015年版となる「The Wealth Report 2015」が、ロンドンに本拠地を置く不動産コンサルタントのKnight Frankから公開されました。

The Wealth Report | Knight Frank - wealth-report-2015-2716.pdf
(PDFファイル)http://content.knightfrank.com/research/83/documents/en/wealth-report-2015-2716.pdf

世界中の人間を資産額ごとに分けると、「Billionaires(億万長者)」「Centa-millionaires」「UHNWIs」「Millionaires(百万長者)」「その他」に分けられます。億万長者は名前の通り投資可能資産額が10億ドル(約1200億円)を超える人物で、「Centa-millionaires」はそれにつづく准・億万長者ともいうべきクラス。UHNWIs(Ultra High Net Worth Individuals:超富裕層)は投資可能資産を3000万ドル(約37億円)近く持つ人物たちのことを指し、百万長者は純資産が100万ドル(約1億2000万円)を超える層を表しています。世にいうところの億万長者なる人物は、世界の総人口約73億人の内わずか1844人で、百万長者までの富裕層を含めても全人口の0.24%にしかなりません。


この「The Wealth Report 2015」では、富裕層の中でも特に「超富裕層」(UHNWIs)に重点を置いてデータを分析しています。以下のグラフによると、超富裕層が持つ資産総額は20兆8000億ドル(約2500兆円)で、これに該当する人口は17万2850人。2013~2014年の調査から、超富裕層の数は3%増加しており、ひとり当たりの投資可能資産額は約1530億ドル(19兆円)とのこと。地域別のデータによれば、南米の超富裕層の15%が国外へ移住したいと考えており、ロシアの超富裕層の61%は自身の子どもを中等教育の段階で国外留学させているそうです。


若い超富裕層に対して「自身の両親よりもぜいたくな暮らしができているか?」という質問を行ったところ、66%がぜいたくをしている、25%が同じくらい、9%が貧しいと回答。


超富裕層の人々がどのような問題を抱えているか尋ねたところ、85%が「ファミリービジネスの後継問題」に頭を悩ましている、とのこと。他にも「資産税の増加(81%)」「政府による資産調査の増加(80%)」「サイバー犯罪とオンライン上でのプライバシー問題(76%)」「政治的干渉(68%)」「健康・環境問題(66%)」「中東問題(51%)」「ロシア・ウクライナの政治情勢(51%)」「中国の経済成長の鈍化(49%)」などに関心を抱いているそうです。


若い超富裕層の45%が、自身の方が両親の世代よりも博愛的だと考えています。


以下のグラフは、地域別にみた超富裕層の資産額の増加割合。北米では超富裕層に属する全ての人が資産を増やしているのに対し、ロシアでは2014年のルーブル暴落が影響してか、資産額を増やしたのは超富裕層の中のわずか33%のみ。


超富裕層の投資ポートフォリオにおける財産配分は以下の通り。


超富裕層の中で投資に関心を示しているのは61%。


中等教育の段階で子どもを国外留学させている超富裕層の割合は以下の通り。ロシアや中国では国外留学させる割合が非常に高いわけですが、オーストラリアではわずか3%のみという結果になっています。


以下のグラフは国外移住を考えている超富裕層の割合を示したもので、ルーブル暴落のロシアがダントツの割合を示しています。


国の全人口に対する超富裕層の割合が5%以上増加した国は以下の通り。最も割合が増加したのはヨーロッパの小国モナコで、何と10%の増加。モナコは個人居住者に対して所得税を課していないので、富裕層の移住先として有名な場所でもあります。

その他の国でいうと、ザンビア(7%)、モンゴル(7%)、ナミビア(6%)、カザフスタン(6%)、中国(6%)、ウルグアイ(6%)、イラン(6%)、ベトナム(5%)、UAE(5%)、パナマ(5%)、香港(5%)、ナイジェリア(5%)、ウガンダ(5%)、ミャンマー(5%)。


以下のグラフはモナコの富裕層をランク別に図示したもので、百万長者が最も多くを占めています。それにしても、富裕層全体の人口が約1万2000人となっており、これは2013年度の人口が3万7830人であることを考えると約半数を占めるという驚愕の数値。


以下のグラフは「10万人の中に何人の超富裕層がいるか」を示したもの。モナコだけは飛び抜けて数値が高く、そこら中でお金持ちに出会えそう。


地域別の超富裕層の数を表したのが以下の図。地域別で見れば、最も超富裕層が多いのはヨーロッパで、次に北米、アジアという順番になります。なお、全体の総数は17万2850人で、その総資産額は20兆8000億ドル(約2500兆円)。2014年からの10年間で超富裕層の人口は34%増加すると予測されています。


2024年の超富裕層人口予想は以下の通りで、日本が世界で2番目に超富裕層の数が多い国になる、と予想されています。


また、2014年から2024年までの10年間で、超富裕層人口の増加率が高いと予測されるトップ6は以下の国々。


2014年からの10年間で超富裕層の数が増える都市ベスト3は、シンガポール、香港、ニューヨークの順。


超富裕層の数から算出した都市ランキングが以下のもの。ロンドンが1位、東京が11位にランクイン。


地域・国・都市別に超富裕層の数を分類したのが以下のグラフ。日本の場合は東京に3575人、大阪に1471人の超富裕層が存在するそうです。


100万ドル(約1億2000万円)で購入できる土地の面積を示したのが以下の図。モナコは17平方メートル、ニューヨークは34平方メートル、東京は86平方メートル、ケープタウンは204平方メートルの土地が購入できます。


プライベートジェットでの飛行ルートで最も多いものと、飛行頻度の増加率が高いルートをまとめたのが以下のもの。最も頻繁に使用されているルートはモスクワからニースのコートダジュール空港までのルートで、使用頻度のが急増しているのはニースからニューヨークまでのルート。


以下のグラフは2003年から2013年までの期間の富裕層の流入数(上)と流出数(下)を図示したグラフ。富裕層の流入数が最も多いのはイギリスで、11万人以上が移住しており、その数は2位のシンガポールの2倍以上。対して、最も多くの富裕層を国外に手放してしまった国は中国で、その数なんと7万6200人と2013年の中国の富裕層全体の15%にものぼります。


2014年に行われた不動産取引の中で最も取引額が大きかったものベスト5が以下のもの。最も高い買い物だったのは、Safra Groupによる「30セント・メリー・アクス」の買収で、金額は11億5200万ドル(約1400億円)。


2014年の不動産取引内訳は以下の通り。最も多くの金額が費やされているのはオフィスの購入。


不動産取引の金額は年々増加していく、という予想。


各国のキャピタルマーケットを調査結果をまとめたグラフが以下のもの。


以下のグラフは、特に多くのものを購入してくれる10カ国を、6つのスコア別に採点したもの。最も多くのお金を使ってもらえる国がイギリスで、以下中国、カタール、カナダ、インド、サウジアラビア、スイス、メキシコ、香港、クウェートの順番で続きます。

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in メモ, Posted by logu_ii