ハードウェア

簡単にRaspberry Piで思い通りのモノを作ることができるキット「Flotilla」


ArduinoRaspberry Piのようなマイコンを使うと簡単な装置から複雑なシステムを簡単に開発することができますが、そうはいっても全くの初心者にはなかなか取っつきにくいもの。そんなハードルの高さを取り去るための入門用キットが「Flotilla」です。

Pimoroni Ltd - Raspberry Pi Cases and Accessories for kids, hackers, makers, educators and learners.
http://www.pimoroni.com/

Flotillaがどのような製品なのかは、以下のムービーなどを見るとわかるようになっています。


Flotillaは、誰でも簡単にRaspberry Piを使ったモノづくりができるキット。ここに映っているペーパークラフトも、全てFlotillaを使って動くように作られています。


Flotillaの心臓部とも呼べるのが、この「ドック(Dock)」と呼ばれる基板。「ドック」には赤いケーブルでRaspberry Pi本体につながる端子と、いろいろな機能を持つ「モジュール」と呼ばれるパーツと青いケーブルでつながる8つの端子が搭載されています。


「ドック」に接続する「モジュール」は12種類が用意されており、これらを組み合わせることでさまざまな装置を作れるようになっています。さらに「ドック」は4台まで連結させることができるので、最大で32個のモジュールをつなげることも可能になっています。


それぞれのモジュールの働きは以下のようになっています。
「ライト(Light)」:明るさを感知することが可能。また、センサーの前に物体があることを感知することもできます。
「カラー(Colour)」:物体に近づけて、色を感知することが可能。
「モーション(Motion)」:3次元の動きを感知することが可能。
「ダイヤル(Dial)」:音量を調節するために使ったり、ハンドルとして使うことが可能。
「バロメーター(Barometer)」:周囲の気温や気圧を測定することが可能。高度の変化を感知することもできます。
「ナンバー(Number)」:4ケタの数字を表示。
「LEDマトリクス(LED Matrix)」:8×8のLEDでアイコンや図を表示したり、ゲームの表示画面に使うことが可能。
「ジョイスティック(Joystick)」:その名の通り、ゲームに使ったりロボットの操作が可能。
「モーター(Motor)」:タイヤをつけて走らせたり、プロペラで風を送ったり、糸を巻き上げるウインチとしても。
「レインボー(Rainbow)」:フルカラーLEDを5個搭載しており、さまざまな色で光らせることが可能。
「スライダー(Slider)」:スライダーを上下させることで、値を連続して変化させることが可能。
「タッチ(Touch)」:4つのセンサーでタッチされたことをを感知できます。

例えば、ダイヤルとLEDマトリクスを3台組み合わせると、昔懐かしい「テニスゲーム」を楽しむことができます。


また、タイヤをつけてあちこち走らせたり……


パワーショベルのような複雑な機械にすることも可能です。


Amyちゃんは、ペーパークラフトとFlotillaを組み合わせてペンギンを作成。


羽根をバタバタと動かすかわいいペンギンが完成しました。


簡単にものづくりができるFlotillaとは言っても、さすがに初心者がいきなり何かを作るのは難しいもの。そんな人のために、Flotillaでは「Cookbook」「Rockpool」「Scratch」「Python」の4つの段階に分けたプログラムが用意されています。


「Cookbook」は最も初級の簡単な装置を作れるプログラム。基本的にモジュールを組み合わせることで装置を作ることができます。


「Rockpool」では、iPadなどを使って少し複雑なシステムを作ることが可能。このようにして徐々に複雑な知識を身に付けていくことが可能になっています。


このFlotillaはクラウドファンディングサイトのKickstarterで出資を募集中。目標金額の3万2768ポンド(約600万円)に対し、記事作成時点では1200名以上の出資者から約12万ポンド(約2200万円)の出資が集まっています。出資枠には以下のようなセットが設定されています。

◆Mini Starter Kit:24ポンド(約4400円)
Flotilla Dockとスタートガイド、「Cookbook」にDock cableと2本のモジュールケーブルをセットしたもので、モジュールは「タッチセンサー」と「レインボー」が含まれます。


◆Medium Starter Kit:39ポンド(約7100円)
このキットには上記の「Mini Starter Kit」の内容に加え、「ライトセンサー」と「バロメーター」の2つのセンサーとモジュールケーブル、そしてペーパークラフトを作るためのキットがセットになっています。


◆Large Starter Kit:64ポンド(約1万2000円)
上記「Medium Starter Kit」の「ライトセンサー」を「カラーセンサー」に変更し、さらに「モーションセンサー」「ダイヤル」「LEDマトリクス」「スライダー」を追加したもの。キットには音を鳴らせる「インスツルメント・キット(ノイズメーカー)」が付属します。


◆Mega Treasure Chest Starter Kit:109ポンド(約2万円)
このキットはまさに「全部入り」と呼べるもの。上記に加えて「モーター・ホイール」を2個、「ナンバー」「ジョイスティック」と「ロボキット」がセットになっており、これさえあればFlotillaの全てを堪能できる内容となっています。


なお、日本への発送には、10ポンド(約1800円)の送料が別途必要です。出資の締め切りは日本時間で2015年2月16日(月)18時21分となっており、出荷時期は2015年5月ごろが予定されています。

Flotilla for Raspberry Pi - Friendly Electronics by Pimoroni Ltd — Kickstarter
https://www.kickstarter.com/projects/pimoroni/flotilla-for-raspberry-pi-making-for-everyone


・つづき
Raspberry Piにつなげた電子部品をコード入力なしでプログラム操作できるキット「Flotilla」を使ってみた - GIGAZINE


この記事のタイトルとURLをコピーする

・関連記事
「Kickstarter」へ出資してゲットする方法&出資しまくった経験からわかった注意点まとめ - GIGAZINE

ゲーム感覚でプログラミングを学べる小型PCキット「Kano」を使ってみました - GIGAZINE

スマホからArduinoやRaspberry Piを簡単かつ自由に操作できるようになる「Blynk」 - GIGAZINE

激安で高機能カーナビをRaspberry Piで自作できるキット「iCarus」 - GIGAZINE

Raspberry Piで自作したバーコードから自動で調理を行える電子レンジ - GIGAZINE

格安シングルボードコンピュータのRaspberry Piに新モデルの「Model B+」が登場 - GIGAZINE

「Raspberry Pi 2」にWindows 10が無償提供されることが決定 - GIGAZINE

カメラのフラッシュを当てると動作停止するデスフラッシュ現象が「Raspberry Pi 2」で発生 - GIGAZINE

虚構新聞の次世代炊飯器「INFOJAR」の実機ソースコードをau未来研究所が公開 - GIGAZINE

in ソフトウェア,   ハードウェア,   動画, Posted by darkhorse_log

You can read the machine translated English article here.