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「考えるだけ」で指先まで自由に動かせるロボット義手が開発される


腕を失ってしまった人が「こう動かしたい」と考えるだけで指先まで動かせる義手がジョンズ・ホプキンス大学で開発されているのですが、2014年12月17日に、初めて肩から先がない男性が義手をつけて腕を上下させたりコップを持ったりすることに成功しました。

Amputee becomes first to simultaneously use two APL Modular Prosthetic Limbs | Hub
http://hub.jhu.edu/2014/12/17/amputee-makes-history



実際にロボット義手が動かされる様子は以下のムービーから確認可能です。

Amputee Makes History with APL’s Modular Prosthetic Limb - YouTube


Les Baughさんは40年前に機械に巻き込まれて肩から先を失ってしまったとのこと。2014年6月から研究に参加しており、今回の義手をつけるために外科手術を受け、肩から腕や手に向かって神経を伝い命令を送れるようにしました。この手術によって「腕をこう動かしたい」と考えるだけでロボット義手を動かせるようになるわけです。


以下の男性が研究のメディカル・ディレクターであるAlbert Chi医師。義手はパターン認識アルゴリズムを使用しており、個々の筋肉がどのように命令を伝達しているのかや、頻度や程度はどのくらいか、ということを認識します。その信号をロボット義手に伝達して実際に「動き」を作り出すとのこと。


術後しばらくして体が回復したBaughさんはジョンズ・ホプキンズ大学のApplied Physics Lab(応用物理学研究室)を訪れ、ロボット義手のトレーニングを行いました。まずは、義手を支える透明なソケットが体に取りつけられます。


ソケットは肩の神経から義手への命令伝達をできるようにもします。


次は体にコードをつけていき……


義手をつけていない状態で、腕の動きをバーチャルリアリティで確認。


そして最終段階としてロボット義手を装着。


考えるだけで手のひらを広げたり……


指を曲げたりが可能です。


手のひらを下に向けている状態。


ここからぐりんと手首をねじって手のひらを上に向けることも楽々行えます。


さらに、両腕を同時に曲げることも可能に。


棚の上に乗っているコップをつかむBaughさん。


それを上段の棚に移動させます。


ロボット義手を装着していない状態で、離れたところからでも操作できるようです。


義手を使ってコップやボールを動かしたBaughさんは「別世界に来てしまったみたいだ」と語りました。


Baughさんはわずか10日間のトレーニングでロボット義手を動かせるようになったわけですが、これは既存の義手ではあり得ないスピード。日常的な動作に関しては予想を上回るスピードでマスターされたため、「両方の腕を同時に動かす」という当初の目標もスムーズに達成されたようです。研究を行ったChiさんは「我々はまだスタート地点に立ったところで、例えるならばインターネットが生み出された初期段階のようなものです。目の前には大きな可能性が広がっています。今後5年から10年で、この技術は驚異的に進歩するでしょう」と語りました。

なお、次なるステップはBaughさんに義手をつけた状態で生活してもらうことで、ロボット義手がどのように彼の生活に溶け込むかを観察するとのことです。

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in ハードウェア,   動画, Posted by logq_fa

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