ビル・ゲイツ財団がこれまで資金提供してきた研究者の論文を誰でも即時アクセス可能に

By the Italian voice

健康に関する研究の世界的な資金提供者であるビル・ゲイツ氏とその妻メリンダ氏によって設立された慈善基金団体ビル&メリンダ・ゲイツ財団が、これまでに資金提供してきた研究者に対し、論文内容を誰でも無料で即時アクセスできるよう要請していることが明らかになりました。

Bill & Melinda Gates Foundation Open Access Policy - Bill & Melinda Gates Foundation
http://www.gatesfoundation.org/How-We-Work/General-Information/Open-Access-Policy

Gates Foundation to require immediate free access for journal articles | Science/AAAS | News
http://news.sciencemag.org/funding/2014/11/gates-foundation-require-immediate-free-access-journal-articles


ビル&メリンダ・ゲイツ財団は「これまでに財団から資金提供を受けてきた研究者は、自身が書いた論文を誰でも自由に無制限にアクセス可能なように公開し、論文の再利用も無制限に許可する必要がある」という厳格なルールを2015年1月1日から有効にすることを明かしました。誰でも入手可能な学術誌で既に公開済みのものはそのままでOKですが、これらは全てオンライン上からアクセス可能である必要があり、クリエイティブ・コモンズ 4.0に基づいて公開されることとなります。

ビル&メリンダ・ゲイツ財団による論文の即時アクセス要求は、他の資金提供者が定める方針よりもはるかに厳しいものです。大抵の場合、論文を誰でも入手可能な学術誌に公表するよう方針が定められているものですが、公開までに6~12カ月の猶予が設けられるケースがほとんどです。しかし、ビル&メリンダ・ゲイツ財団の方針ではその猶予期間が存在せず、他にも実験データの即時デポジットや研究データの再利用の許可、研究に関する基礎資料のオープンアクセス化なども設定されているというわけです。

「世界的に健康関連の研究データを強化することで、我々は感染症や母子の死亡率低下などに向けた新しいソリューションを加速させていくことができる」と、ビル&メリンダ・ゲイツ財団のグループ機関のGlobal Health Divisionにて社長を務めるTrevor Mundel氏はコメントを残しています。

ビル&メリンダ・ゲイツ財団は多くの研究者に資金提供を行っており、その金額は年間で約9億ドル(約1100億円)にものぼります。ビル&メリンダ・ゲイツ財団の広報であるAmy Enright氏によれば、年間約1400人の研究者に資金提供しており、これは現在オープンアクセス可能な学術誌に掲載される約30%の論文が財団の資金提供を受けていることになる、とのことです。

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