取材

日本最古のエレベーターは完全手動操作で蛇腹式扉が開閉する度に大正時代へタイムスリップ


1905年に来日し日本で数多くの西洋建築を手懸けた建築家のウィリアム・メレル・ヴォーリズ氏による生涯唯一のレストラン建築が、京都にある「東華菜館 本店」です。大正15年に完成した東華菜館には歴史を感じさせる建物や装飾の他に、現存するものの中では日本最古のエレベーターがあるのことなので、実際に乗りに行ってみました。

ヴォーリズ建築・調度品、エレベーターのご紹介
http://www.tohkasaikan.com/cgi-bin/tohkasaikan/siteup.cgi?category=4&page=3

京都の鴨川沿いに、ひときわ目立つ「東華菜館 本店」を発見。


「東華菜館 本店」の場所は鴨川沿いにある四条大橋のたもと。日本の歴史的建築物が多く残る京都で、西洋の雰囲気を残す「東華菜館 本店」は少し目立ちます。


東華菜館の屋上には塔があり、エレベーターのマシンルームとして使用されていて昇降機が格納されています。


入口のファサードは西洋建築の迫力満点で、ここは京都なのかと疑いたくなるレベル。


装飾は海の幸・山の幸といった食材をモチーフにしていて、バロック建築のような派手さがあります。


入口店内に入ると、すぐさま扉の横にある日本最古のエレベーターにご対面。エレベーターは1924年にアメリカで製造・輸入されたOTIS製のもので、引き戸仕様で木製の扉は、ガチャガチャという音を立てて開閉します。


エレベーターの扉の上には時計針式のフロアインジケーターが付いています。「2」と「3」の間が狭かったり、「4」と「5」の間が広かったり、数字が等間隔で並べられていないのは、フロアによって高さが違うからとのこと。


エレベータの扉の位置から中を見るとこんな感じ。エレベータはL字方向での二面開き扉になっているので、画像の左側にある蛇腹は2つある扉のうちの1つです。


「注意 指を出さぬ様に」と書かれているので、興味本位で指を蛇腹から出してはいけません。


エレベーターの中にも装飾が施されていました。


エレベーターの操作は東華菜館のスタッフが行い、乗り降りもスタッフが案内してくれるとのこと。当然ですが、エレベーターの中で跳びはねたりといった大きな動作は禁止です。


エレベーターの中から扉を見たところ。扉は引き戸仕様の外扉と格子形の蛇腹式内扉が重なる2層構造になっています。


エレベーターに乗り込むと、スタッフが手動でエレベーターを操作。扉が閉まるガラガラッガッシャンという音や、昇降中のブーンといった機械音は何ともレトロ。


エレベーターで案内されたのは2階のフロア。エレベーターだけでなく、内装もレトロな雰囲気です。


こちらは円卓とテーブルが並ぶレストランフロア。椅子やテーブル、壁の装飾は見ているだけでも楽しませてくれます。


案内された席は円卓でした。


メニューは八宝菜が1500円・麻婆豆腐が1200円などで、メニューの中でも比較的安い700円の五色炒飯を注文。


五色炒飯がテーブルに運ばれてくるまでの間に、再びエレベーターを見学。エレベーターは2階におらず1階に降りていたので、扉は閉まっていました。


こちらはエレベーターの呼び出しボタンです。上に行く場合は「↑」を、下に向かう場合は「↓」を押しますが、呼び出しても自動ではきません。


ボタンを押すとエレベーターが止まっている階で呼び出し音がなり、スタッフが操作して迎えにきてくれるというわけ。なお、操作は全てスタッフが行うので、自ら押すのはNGです。


東華菜館のスタッフに中をじっくり見てみたいことを伝えると、快くOKしてくれました。扉の右側には光るボタンのようなものが並んでいて、その下にはハンドルがついています。


呼び出しボタンがどの階で押されたのかを、光って知らせてくれるのがこちらの装置。例えば、3階で「↓」が押された場合は、「3」と右側にある赤い円形のライトが光って知らせてくれるというわけです。


ハンドルはエレベーターを操作するときに使うもの。


ハンドルを左に傾けると下へ、右に傾けると上へ昇降。真ん中に合わせるとエレベーターは停止します。驚いたのは、停止するタイミングは完全に操作する人の目視と感覚によるということ。エレベーターを昇降させて、フロアとエレベーターの床がピッタリ合いそうなタイミングで、ハンドルを真ん中に合わせて止めるのは、素人には不可能の域。


エレベーターの見学を終えて席に戻ると、ちょうどいいタイミングで五色炒飯が運ばれてきました。


炒飯には大きなエビが入っています。


ご飯はパラパラに炒められていて、しょうゆ味は少し薄め。エビはプリプリでチャーシューも入っており、油がきつくないのでパクパク食べられます。


食後は2階のフロアを探検させてもらいます。


レストランフロアをすぐ出たところには、豪華な椅子が用意されている喫煙所がありました。


コチラはお手洗い。「化粧室」というフォントが歴史を感じさせます。


豪華な待合室。


フロアをつなぐ階段。


2階のレストランフロアからは鴨川を一望できます。東華菜館 本店にある日本最古のエレベーターは、目で見るだけでなく、動作する際の音からも大正時代の雰囲気を味あわせてくれます。また、エレベーターだけでなく建物の装飾や家具も必見なので、観光がてらに訪れるのもオススメです。

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in 取材,   試食,   乗り物, Posted by darkhorse_log

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