試食

元祖ハヤシライスの味が再現された「早矢仕ライス」を食べてきました


多くの人が一度は食べたことのあるハヤシライスは、明治の文明開化の時代に入ってきた海外の料理が日本で独自の変化を遂げた「洋食」の代表格ともいえる食べ物です。そんなハヤシライスを生みだしたのは、海外の商品や文化を多く日本にもたらした商社「丸善」の創業者である早矢仕有的氏ともいわれており、ハヤシライスは「早矢仕ライス」と呼ばれることもあるほど。

東京・丸の内にある「丸善」内に店舗のあるM&C CAFEではそんな早矢仕ライスを味わえるということだったので、当時の人々はどのような味を堪能していたのか体験してみることにしました。

店舗情報 | エムシー・カフェ | Marunouchi.com
http://www.marunouchi.com/shop/detail/2024

M&Cカフェ | 株式会社クレア
http://www.clea.co.jp/mandc.html

エムシー・カフェに到着。今回訪れたのは、JR東京駅・丸の内出口から徒歩1分の「丸善 丸の内本店」の4階にあるM&C CAFE 丸の内店


お店の中は、白い壁と明るい照明が印象的でクリーンなイメージでした。


テーブルの上には「早矢仕ライスの由来」という説明書きが置かれており、明治の文明開化とオーバーラップしたハヤシライスの由来を知ることができます。


今回は2種類のメニューを注文。まずは最もベーシックな「ポーク早矢仕ライス」(税込1030円)を食べてみます。


テーブルに届くとすぐに、濃密なハヤシソースの香りを感じます。


ポーク早矢仕ライスに入っている目立った具は、数切れのマッシュルームのみというシンプルなもの。それだけに、早矢仕ライスの味そのものを堪能するにはうってつけのメニューといえそうです。


まずはソースだけをひとすくい。トロリとして重厚感すら感じる濃厚なソースを口に入れると、肉や野菜のうまみがギュッと濃縮された味わい深い風味が広がります。味は濃厚でありながらも、決して調味料に頼ったものではなく素材のうまみが凝縮されたものなので、不思議とあっさりした後味になっていました。


ライスとの相性もグッド。お米そのものは特に強い個性を感じるものではありませんでしたが、ソースを絡めて食べると早矢仕ソースの邪魔をすることがないので、組み合わせとしてはバランスが取れているといえるのかもしれません。ハヤシライスといえば、とろみがなくシャバシャバしたものを食べた記憶がある人も多いと思いますが、早矢仕ライスはそれとは対極ともいえる濃厚な仕上がりになっていました。


早矢仕ライスを味わいながらふと窓に目をやると、一面ガラス張りの窓の向こうには東京駅のホームが見えていました。この席に座って行き交う電車と人を眺めるという時間の過ごし方もよさそうです。


そしてもう一品オーダーしていたのは、洋食の極みと言っても過言ではないステーキとの組み合わせ「ステーキ早矢仕ライス」(税込1900円)。


レア気味に焼かれた肉厚なステーキがどーんと早矢仕ライスの上に鎮座していました。


まずはお肉だけをバクリ。しっかりと赤身感を感じる肉が使われているようで、脂のジューシーさよりも肉の食感と味を楽しむことができます。


もちろん早矢仕ソースとの相性もベリーグッド。一緒に口に入れても両者が別々にならずに肉の風味とソースのうまみがうまく絡み合い、一つの味になっておいしさが倍増。プレーンな早矢仕ライスはソースのうまみがよく感じられましたが、ステーキ早矢仕ライスは肉との相性、そして「ステーキ」の迫力を楽しむものといえそうな味になっていました。


濃厚な味わいに舌鼓を打っているうちに両メニューとも完食。実際のハヤシライスの起源には諸説あってその真相はいまだもって不明ですが、そんなことは関係なくとも濃厚な味そのものを堪能できるメニューとなっていました。

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in 試食, Posted by darkhorse_log

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