ムービー

核爆発をガス田の火災鎮火に用いるというアイデアとその実践の一部始終

by Dimitar Krstevski

火災が起こった時に消火に用いられるのは一般的には水ですが、、「水だけでは火が消えない」ということで、過去には「核爆発によって火を消す」という方法が採られたことがありました。実際に行うと何がどうなって火が消えるのかという映像がYouTube上で公開されています

USSR used nuclear bomb to stop gas well blowout: Gas accidents, gas wells, plants and pipelines - Coal Seam Gas News and Information
http://www.coal-seam-gas.com/accidents/ussr.htm

核爆発によって炎を消す、当時の様子は以下のムービーから確認できます。

USSR Gas Well Blow Out = Nuclear Bomb Puts Out The Fire - YouTube


1966年9月、ソビエト連邦を構成する共和国の1つであるウズベク・ソビエト社会主義共和国の首都ブハラから80km離れた地点で、5つのメタンガスの坑井からガスが噴出、炎が上がりました。


当時の新聞が「3年後には鎮火する」と報道するほど炎の勢いは激しかったとのこと。


もちろん水を使っての消火活動も行われましたが、政府の試みもむなしく炎が消えることはありませんでした。


炎を分散する試みも行われました。


しかし、自然の勢いをコントロールをすることは難しく、失敗。分散させたことによって、パイプからガスが漏れ出すという結果を招くことに。


漏れたガスは地面のあちこちから噴出。


そこで出てきたのが「核爆発によって炎を消す」というアイデアです。これはそのための装置。


パイプから25~50m離れたところに、地下約6kmに届く穴を掘り……


パイプのすぐ隣まで核爆弾を持って行きます。


「従来の爆弾では威力が足りない」ということで、この時は30kt級の核爆弾が用いられました。なお、広島に投下された原子爆弾「リトルボーイ」の出力が約15kt、長崎に投下された「ファットマン」が22ktなので、それ以上。


周囲はものものしい雰囲気。


離れた場所から爆発を見守る人々。


スイッチが押されると……


「ドーン」と大きな音が響き、地面が揺れます。


遠くから見た様子。起こると徐々に炎が小さくなっていき、爆発から23秒後で鎮火に成功。


これは、地下のパイプ近くで核爆発を起こすことによりパイプがふさがり、ガスの供給がストップしたため。


爆発後、地面には大きな穴が。


回りの土で穴を埋めて作業は完了。「核爆発のおかげで大量のガスを無駄にせず、世界経済に影響を与えることがなくなった」ということで映像は終了します。


上記のように、土木工事や採掘などに核爆発を利用することを平和的核爆発(PNE)と呼び、1960年代から1980年代にかけて、旧ソ連やアメリカで実験が行われました。World Nuclear Associationによると、PNEの実験数は151回におよび、アメリカでは27回、ソ連では124回の爆発が起こされたと見られており、そのうちソ連では実験場で爆発を起こす他に貯水池や地下穴の構築、ムービーのような火災鎮火のために約117回の爆発が起こされたと考えられています。

アメリカ・ネバダ核実験場で行われたセダン核実験の様子が以下。

by Wikipedia

実験でできあがったクレーター。


なお、アメリカでは第2パナマ運河の掘削や油田開発に平和的核爆発を用いる計画もあったのですが、放射能汚染問題を解決できずに実用化はなされなかったとのことです。

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in 動画, Posted by logq_fa

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