メモ

中国の郊外でも行われている大規模Bitcoinマイニングの現状とは?


Mt.Goxによる騒動が一段落してから名前を聞く機会が少なくなった仮想通貨Bitcoin(ビットコイン)ですが、現在でもその発掘作業は絶え間なく続けられています。建物全体を使った水冷システムによるマイニング施設が登場するなど、エスカレートを続けるBitcoinマイニングの世界ですが、中国で行われている驚くべき規模のマイニングの実態がBitcoin専門サイトのThe Coinsmanで紹介されています。

Inside a Chinese Bitcoin Mine | The CoinsmanThe Coinsman
http://www.thecoinsman.com/2014/08/bitcoin/inside-chinese-bitcoin-mine/

The Coinsmanの記者が訪れたのは中国北東部に位置するある小さな町とのこと。空港を出たところで現地の案内役と落ち合い、自動車で1時間ほど走ったところにBitcoinマイニング施設は位置していたそうです。


施設に近づいてまず気付いたのは、すさまじい騒音だとのこと。建物の中に入ると、まさに耳をつんざくような轟音がとどろきまくっていたそうです。どんな騒音なのかは、音声ファイルがSoundCloudにアップされているので実際に聞くことが可能です。


騒音の原因は建物中に大量に設置された冷却用のファン。そのおかげで常に内部には強い風が吹き荒れていたそうです。


あちこち送風機だらけ。


しかし、それにもかかわらず内部の気温はなんと摂氏40度にも達していたとのこと。


その原因は、所狭しと並べられたマシンから発せられる熱でした。


片隅には、うち捨てられた古いAvalonマシンの姿。


時代遅れになった古いマシンは分解され、電源部などが再利用されていきます。


フロアに並べられたラックに並べられたマシンは総数2500台で、それぞれのマシンは1秒あたり230ギガハッシュの計算処理が可能。つまり、1秒間に2300億回の処理を行うユニットが2500台並べられて同時に処理を行っているということになります。


そして当然そのシステムを駆動する電力も膨大なものに。施設の管理者によると、毎月の電気代は40万元(約660万円)にも達するとのこと。床には無造作に電源供給のケーブルが引き回されています。


おびただしい数のケーブル


果たしてこれだけのコストをかけるだけの見返りがあるのか気になるところ……


建物内では3名のスタッフが交代制で24時間の管理を行っています。よく見れば、写真左に写っているカーテンが大きく膨らんでいるのがわかります。これは、先述の送風機が空気を吸い込む際に作り出す風によるものだとのこと。いかに強い風が建物の中を流れているのかを物語っています。


モニターには施設内のカメラの映像が映し出されているほか、1時間ごとの巡回も行われています。それでも時間をもてあました時にはゲームで遊んだり、韓国ドラマを見て過ごすのだとか。


3交代勤務とはいえ、自宅に戻るのは月に5~6回だけとのことで、寝泊まり用のベッドなどが置かれています。


取材に対応したスタッフ。念のため目線が入れられていました。


施設を取材した記者は何よりもBitcoinが持つパワーに圧倒されたとのこと。そして同時に「これこそがBitcoinを突き動かすパワーだ」と、その規模に圧倒された感想を述べています。極端なエスカレートを続けるBitcoinマイニングの世界では、USBポートに挿すだけでBitcoinをせっせと生み出すマイニング機器など、もはやお話にもならない状況となっていますが、世界でも数か所と限られた主たるマイニング施設の中で頭角を現すためには、このぐらいの規模のシステムを構築する必要があるようです。

なお、取材を行った記者によると、この施設ではきちんと利益を出しているとのことでした。

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in メモ,   ネットサービス, Posted by darkhorse_log

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