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Appleの極秘社内教育プログラムではピカソの絵やGoogle製品を使用

By Ed Favila

社員だけが参加できる社内プログラムを実施している企業はたくさんあり、Appleもその中の1つですが、Appleの社内教育プログラム「Apple University」は存在が明らかになっているものの、詳細は極秘とされてきました。そのApple Universityについて、The New York Times(NYT)が匿名を条件に参加者から話を聞き、極秘社内教育プログラムの詳細を公開しています。

Inside Apple’s Internal Training Program - NYTimes.com
http://www.nytimes.com/2014/08/11/technology/-inside-apples-internal-training-program-.html

Apple Universityは2008年、当時CEOの座に就いていたスティーブ・ジョブズ氏が設立。事業計画を考案した、イェール大学経営学部の学部長ジョエル・ポドルニー氏がApple Universityの校長に選出され、2014年2月まで務めていました。

Apple Universityが他企業の社内教育プログラムと一線を画しているのは、会社内で1年を通して実施される点です。参加者は1年間のコースを通して、Appleが全ての製品でコンセプトにしている芸術性・シンプル性・機能美などを徹底的に教え込まれるとのこと。例えば、ある授業では、Appleが近年買収した企業の出資者が参加し、どうやってリソースや社員の資質をAppleに違和感がないように統合させるか、という内容で講義が行われたそうです。


Apple製品が持つシンプルな機能と美しさを理解するために使用されたのがピカソの絵画「雄牛」です。雄牛がピカソの手によって簡素化されていくスライドがプレゼンテーションで映し出され、Appleの製品デザインにおいて最も重要な要素の1つである「シンプルさ」が説明されました。

細かな部分まで描かれた雄牛。


頭がかなりシンプルになり……


ほとんど線だけになりました。


さらに簡素化されましたが、その形から牛ということがわかります。


NYTは「Appleのマウスのデザイン変遷を見てみると、ピカソの雄牛との共通点が見えてくる」としています。

こちらは1987年に発売されたADB Mouse。


1993年に発売されたADB Mouse IIでは曲線デザインを採用。


滑らかな形でボタンが1つ搭載されたMighty Mouseは2005年に発売されたもの。


2009年に発売されたMagic Mouseにはボタンが一切搭載されていません。


参加者の1人によれば、Appleが下してきたビジネスにおける重要な決断についてケーススタディー形式で学べる講義があったとのこと。その講義で扱ったトピックには、「iPodとiTunesのソフトウェアをWindows OSに対応させるかどうか」というものがあり、当初ジョブズ氏はWindowsに対応させるのを嫌がっていましたが、最終的に黙諾したことが明かされたそうです。Windowsに対応させた結果、iTunesはWindowsユーザーの間で爆発的に人気を得て、iTunes Storeも大きな成長を遂げました。

Apple Universityにはさまざまな種類のコースがあり、その中の1つである「Communicating at Apple」の講師を務めるのは、ジョブズ氏が共同出資した映像制作会社「ピクサー・アニメーション・スタジオ」出身のランディ・ネルソン氏です。ネルソン氏が教えるCommunicating at Appleコースでは製品開発を円滑に行うコミュニケーションの取り方だけでなく、プロダクトマーケティングにおけるアイデアの共有方法といったことも講義プログラムに含まれているとのこと。

ネルソン氏はもう1つ別の「What Makes Apple, Apple」というコースの講義も担当しており、そのコースでは78個ものボタンが搭載された「Google TV」用のリモコンと、3個しかボタンのない「Apple TV」のリモコンを参加者に見せ、「Appleのデザイナーはデザインのアイデアを得てから、リモコンに本当に必要なボタンは再生/一時停止ボタン・決定ボタン・ホームボタンであるという結論を出すために多くの議論を重ねました。一方、Google TVのリモコンに78個ものボタンが搭載されているのはGoogleのデザイナーとエンジニアが自分たちの要求を通したからです」と参加者に説明しました。

By yum9me

一見、Appleは他社とは違う独特の社内教育プログラムを実施していて、参加者も満足を得てそうな感じですが、コンサルティング会社のテクノロジーアナリストであるベン・バジャリン氏は「Appleが成長するのに、Apple Universityはさらに重要になるでしょう。今後数十年間、Apple製品でケーススタディを行う上で1つ問題になるのは、『人々の生活を変えられる最高の製品を作っている』と社員全員が信じるというApple独自の文化です。Appleはこの独自文化を社員に浸透させようとしていますが、会社が大きくなればなるほど難しくなると思われます」と意見を述べていました。

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in メモ, Posted by darkhorse_log

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