取材

温泉街で総勢686人が仮装して大規模なかくれんぼ「全日本かくれんぼ大会」を見てきました


誰しもが子どもの頃に遊んだかくれんぼを、温泉街全体を会場としてやってみるとどうなるのか。街おこしのイベントとして2000年から続く「全日本かくれんぼ大会」も2014年で15回目となりました。但馬牛3万円分など豪華賞品のある仮装コンテストも合わせて行われるため、参加者たちのハイレベルな仮装も楽しめる大会の様子をまとめてみました。

全日本かくれんぼ大会
http://www.zennitikakurenbo.org/

大会は兵庫県美方郡新温泉町大字湯にある湯村温泉で行われます。


1981年に放送された夢千代日記の舞台としても有名です。


東西およそ500m、南北およそ700mの温泉街全てが会場となっています。温泉街内の道路は通行止めとなり車両は進入できません。


隠れる側とおに側ではスタート地点が異なっており、まずは午前8時から隠れる側である「隠れ人」の受付が始まります。


服装などの条件は自由となっていますが、仮装コンテストも同時に行われおり、それぞれ思い思いの仮装をして参加しています。


264名の隠れ人が集まり開会式が始まりました。


開会式が終わると、隠れ人たちは隠れる場所を探しに散らばって行きます。


本格的に隠れる人たちについて行ってみました。


Minecraft‎のブロックは、神社の庭に決めたようです。


となりのトトロのまっくろくろすけは、公園に隠れました。


自作の小さな車に隠れている夢但馬2014の人たちは、駐車場に隠れます。


おにのスタートまでは1時間ほど余裕がありますので、ライブを行う隠れ人たちもいました。


隠れ人が隠れ場所を探している頃、おにの集合場所でも受付が始まっています。


こちらも仮装で参加する人たちが多くいました。


妖怪ウォッチのジバニャンとロボニャン。


NO MORE 映画泥棒のカメラ男と偽ふなっしーたち。


参加するおには合計422名です。開会式の後、スタート地点で開始の合図を待ちます。


開始直前となり、隠れ人たちはそれぞれの隠れ場所にスタンバイし始めました。


いよいよスタート、「もういいかい、もういいよー」の合図で一斉におにが隠れ人を探しに行きます。

第15回全日本かくれんぼ大会おに側スタート


おにがやってきました。道路標識や踏み切りなどに仮装していた隠れ人たちが慌てて逃げて行きます。


隠れ人はおにに「隠れ人ですか」と質問された場合、必ず正直に答え捕まらないといけないルールになっています。追いつかれた「踏切ありの標識」の人が開始早々に捕まりました。


おには隠れ人を捕まえるとまず奉行所に向かい富くじを引きます。


末吉を引いた場合は、おやすみ処「ポケットパーク」へ向います。


ポケットパークでは具だくさんのお汁が用意されていました。


末吉を引いたおにと隠れ人は「具だくさんのお汁を食べる」という、おいしい罰ゲームを受けることになります。


大吉を引いた場合は、特別賞の8万円分の旅行券が当たる抽選券がもらえます。隠れ人も抽選券がもらえるので、早い段階で見つかってしまっても構いません。


おにが隠れ人よりも160名ほど多い為、特別賞の抽選券を得るためには、急いで隠れ人を見つける必要があります。目立つ格好をしている隠れ人は早い段階で捕まってしまうため、おに同士の競争が生まれます。


隠れ人は最後の15人まで生き残ると、特別賞の抽選券が富くじを引かなくてももらえます。ですので、確実に抽選券を得たい人は本格的に隠れてしまうのもありです。ただし、80分間の競技時間内に捕まらないと抽選券が受け取れないため、ほどほどのところでおにに捕まえてもらう必要があります。


サルゲッチュのピポザルの格好をした隠れ人は、「おにが最初に探しに来そうにない場所」を読んで待機しているとのこと。


しかし、読みとは逆の方向からやって来たおにと遭遇し追い掛けられます。


ピポザルは開始5分で捕まってしまいました。


駐車場に隠れていた人たちもすぐに捕まってしまったようです。


おには専用のゼッケンを見える場所に付けなければいけないと決まっています。そのルールを逆手にとり5年前のゼッケンを付けて、「おにと捕まった隠れ人である」と勘違いさせ生き延びる作戦。


一時間経過して再会すると、まだ捕まっておらず、お店の前でくつろいでいます。結局、最後に名乗り出るまで捕まりませんでした。


橋の下に座る人魚、目立つのですぐに捕まるのですが……


実は子どもの人魚が座っている台の中にお母さん人魚が隠れており、中のお母さん人魚は最後の最後まで見つかりませんでした。


温泉街のスピーカーやFMラジオで、隠れ人の残り人数などの実況を聞くことができます。


まだ見つかっていない隠れ人から電話がかかってきました。


最後の15人に残っているとわかれば、捕まってしまっても抽選券がもらえるので、自ら居場所を明かします。夢のオブジェが置かれている山頂へは急勾配で距離もあるために誰も近づかない穴場となっており、2年連続でこの場所で生き延びたとのことでした。


80分間の戦いが終わりました。参加者には弁当が用意されており、昼食の後、閉会式となります。


閉会式では、まず参加者全員が対象のお米や大根などのお土産が当たるくじ引きが行われます。


湯村温泉の宿泊券なども用意されていました。


続いて、仮装の表彰式が始まり、次々と受賞者がステージに呼ばれます。


仮装部門の最優秀賞「但馬牛3万円分」はホタルイカのイカッスー、新温泉町の名物でもあるホタルイカをモチーフにオリジナルのキャラクターを作成しての受賞です。


ホタルイカの特徴である発光も再現されているとのことで照明を暗くすると「おぉ」と歓声が上がります。


最後は特別賞の抽選です。大吉を引いた人と最後15名まで残った隠れ人に用意されていた8万円分の旅行券の抽選があり、おにを偽装していたペアの一人である風来のシレンの仮装をしていた人がまず当選となりました。


特別賞は2つ用意されています。


かくれんぼ大会の唄」をみんなで歌い全日本かくれんぼ大会は全て終了となります。


「今回おにで参加したので次回は隠れ人で参加しよう」と立場を逆にしてみたり、「あの人たちは今回は何の仮装をしてくるのだろう」と楽しみにしているリピーターが多いイベントです。3名ほど隠れたきりで見つからなかった人たちがいるのが気になりますが、かくれんぼのルールをうまくアレンジした街おこしイベントの成功例を見ることができました。毎年6月の第3日曜日と開催日が決まっていますので、興味を持った方は是非参加してみてください。

全日本かくれんぼ大会参加者写真集

この記事のタイトルとURLをコピーする

・関連記事
大人が本気でかくれんぼをするとこうなる、アートの域に達した変装・擬態いろいろ - GIGAZINE

まるでかくれんぼしているみたいな動物たち - GIGAZINE

事務用椅子で2時間耐久レース、「いす-1グランプリ」を見てきました - GIGAZINE

全身をカラフルに染めて春を祝うホーリー祭に行ったら戦場でした - GIGAZINE

立ち見厳禁、300年の歴史を持つ「土下座祭り」を見てきました - GIGAZINE

in 取材, Posted by darkhorse_logmk

You can read the machine translated English article here.