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Googleのハンドル・ペダルがない自動運転車の性能に圧倒されるムービーまとめ


Googleが自動運転車開発プロジェクトを発表してから4年が経過した2014年、ついにプロトタイプが完成し、一般人を対象とした試乗テストが行なわれ、その様子を撮影したムービーが公開されています。また、「自動運転車がどのようにして安全な自動走行を実現しているのか」「開発に至った経緯はなんなのか」といったことがよく理解できるムービーも併せて見ることができます。

Official Google Blog: Just press go: designing a self-driving vehicle
http://googleblog.blogspot.jp/2014/05/just-press-go-designing-self-driving.html

プロトタイプに一般人が試乗した様子は下記のムービーから確認できます。

A First Drive - YouTube


こちらが自動運転車のプロトタイプの試乗テストに参加する人たちです。


トラックの中から自動運転車が登場。形状はドイツのメーカー「smart」の自動車に、もう少し丸みを持たせた感じです。


参加者たちからは「かわいい形ですね」といった声があがります。


プロトタイプに乗り込む参加者たち。シートベルトはあるものの、ハンドルやアクセル・ブレーキペダルが搭載されていないことに参加者は驚きの色を隠せません。


乗り込んだら2つの座席の間にあるボタンをポチッ。


試乗の間、参加者たちは怖がる様子もなく、むしろ楽しげな表情をみせていました。


参加者の1人であるティダさんは「思ってたよりスピードがでたけど、とても楽しかったわ」と自動運転車の感想を述べています。


試乗の間、はしゃぎまくっていたアニーさんとジュディさんによると、自動運転車は運転の必要がなく、ただリラックスして座っていれば目的地に連れていってくれるとのこと。また、「自動運転車は自分の運転よりもうまい」とも話していました。


道路を走り抜けるプロトタイプの動きはとてもスムーズ。


「自動運転車は、曲がり角に侵入する少し手前くらいから徐々に減速し、角を曲がり終えるタイミングで加速したんです。教習所で習った、模範通りの安全運転でしたよ」と語るのはウォルトさんとリンダさん。


プロトタイプの天面に搭載されているセンサーで道路上のオブジェクトを認識し、安全な運転を提供しています。


ただ、いくら安全とはいっても、子どもには少し刺激が強いのか、お母さんの手をしっかりと握っていました。


目の不自由な参加者は「私が人生で失ったものを、自動運転車は取り戻してくれた」と感激した様子をみせています。


自動運転車がどのようにして安全な自動走行を実現しているのかは、下記のムービーを見るとよくわかります。

A Ride in the Google Self Driving Car - YouTube


こちらのムービーに登場する自動運転車はレクサスをベースにしたものです。


プリシラ・ノックスさんは、自動運転車を試運転してフィードバックをしているとのこと。こちらの自動運転車にはハンドルとペダルがついています。


ハイウェイを走る自動運転車。


ノックスさんによると、Googleの自動運転車はGPSを搭載していますが、自動車が周囲の環境をきちんと認識するのには不十分であるそうです。


自動運転車のキモとも言えるのが、天面に搭載され、常時回転しているセンサー。


こちらはセンサーが認識している映像で、画面左下には、自動車の中からの視界が映し出されています。左下の画面では、右側の側道を走る3台の自転車と「STOP」という看板を確認。センサーの映像には、自転車が赤色の3Dモデル、看板はそのまま表示されており、センサーがきちんと周囲の様子を理解していることがわかります。


センサーで読み取った映像を助手席のPCで見ながら、センサーが正確に動作しているかどうか確認。


自動運転車には、複雑な交通状況を理解するため、人間と同様の認識能力が求められます。


例えば、下記の画像では自転車が右側の側道を走行しています。センサーは、オブジェクトが歩行者ではなく自転車であること正しく認識できるとのこと。


自転車に乗った人が左手を挙げて、道路の左側に向かって移動すると、自動運転車は自然に減速し始め、自転車と一定の距離を保つ速度で走行。ノックスさんによると、センサーは自転車の手信号でさえ理解して走行するそうです。


運転には状況に応じた正しい判断を下すことも重要。下記の画像のように、他の自動車が追い越してきた場合。こういった状況においては、他の自動車の様子を目で見て判断し、速度を落とすなどの対応が必要です。


Googleの自動運転車は、人間と同レベルの判断が必要な状況を、きちんと認識して走行してくれます。例えば、大きなトラックが隣のレーンの前方を走っている時。


自動運転車はトラックに近づくに連れて走行車線の左側に寄り、安全走行に必要な車間距離をキープしてくれます。


また、工事中の看板やロードコーンを認識して、正しい走行ルートを選定。


Googleの自動運転車は、最新のテクノロジーを余すところなく使用し、安全で快適な運転を提供できるように、何千回ものフィードバックを重ねているわけです。


Googleの自動運転車の開発経緯は下記のムービーから確認可能。

Behind the Google Self Driving Car Project - YouTube


自動車は、我々の生活にとって欠かせないモノの1つ。


しかしながら、Google自動運転車の責任者クリス・アームソンさんによると、アメリカ国内だけで年間約3万3000人が、自動車にまつわる事故で死亡しており、この数字はガンの年間死亡数を上回っているとのこと。


世界規模でみると、約120万人が毎年自動車に関連する事故で亡くなっています。さらに、そのうちの約90%はヒューマンエラーが原因。


Googleの自動運転車は、人為的ミスから発生する事故を防ぎ、より住みやすい世界にするために、立ち上げられたプロジェクトです。


プロジェクトが発足する前に、スタッフたちはロボットカーレース「DARPAグランド・チャレンジ」に参加し、そこから多くのアイデアを得ました。


2008年ごろにはプロジェクトリーダーが就任し、自動運転車こそGoogleが解決するべきコンピューターサイエンスの問題である、という結論に達したとのこと。


プロジェクトの開始当時、本当に自動運転車は可能なのか、メンバーの中には疑念を隠せない人もいました。


大きなチャレンジとなるプロジェクトを成功させるため、チームは2つの目標を設定します。


1つは、公道を10万マイル(約16万キロメートル)走行すること。


もう1つは、起伏が激しく、曲がりくねった道の多いサンフランシスコを1000マイル(1600キロメートル)走行することでした。


目標設定から1年半後、プロジェクトチームは見事2つの目標を達成。目標を達成したことで、チームは大きな自信を持てたそうです。


Googleの自動運転車が目指しているところは、人間に近い自然な運転を実現し、安全性を極限まで高めるとともに、1つの社会とも言える道路で、他人に敬意を払うような走行を可能にすること。


チームのメンバーが参加したDARPAグランド・チャレンジでは、急に加速したり、止まったりする問題を抱えた無人カーを多数見てきたそうです。


Googleの自動運転車は、急加速や急停止など不自然な動作をせず、乗車している人に快適な体験をしてもらえるように設計されています。


アームソンさんは「自動運転車を利用すれば、目的地で駐車場を探してウロウロすることもなく、交通事故という悲劇を防ぐことが可能になります。世界をよりよい世界に変える、これがGoogleカーの目標なんです」と話していました。


・つづき
Googleの全自動運転車が2015年1月に路上走行テスト開始 - GIGAZINE

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in 乗り物,   動画, Posted by darkhorse_log

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