メモ

道路に引かれたラインが発光する「スマートハイウェイ」がオランダで初披露される


LED照明が普及したことにより、夜間に高速道路などを走っていても非常に明るくて走りやすい場所に遭遇した人もいると思いますが、オランダでは光をため込んで発光する蓄光塗料によって自ら光を発する道路がお目見えしました。今後は世界中にこの道路を広める構想も掲げられています。

Studio Roosegaarde — Smart Highway
http://www.studioroosegaarde.net/project/smart-highway/

Glow-in-the-dark roads make debut in Netherlands
http://www.wired.co.uk/news/archive/2014-04/11/glow-in-the-dark-highway-launches

実際にラインが光っている所を撮影したツイートがこちら。微妙に色が異なる3本のラインがグラデーションのように光っていることがわかります。ラインを描く塗料には、光エネルギーを蓄える蓄光成分を持つ塗料が混ぜられています。

そして、実際に光るラインが運用された時のイメージ図がこちら。街灯ほどの明るさはないものの、暗闇にぼんやりと浮かび上がって道路の進行方向を照らしている様子がわかります。雨が降っている時などはセンターラインやサイドラインが見えにくいものですが、これなら視認性が改善されそうです。


その様子を伝えた現地の報道では「まるで、おとぎ話の中を走っているよう」と表現されており、いままでにはない感覚のドライブだったことをうかがい知ることができます。

"Het lijkt alsof je door een sprookjesbos rijdt" - NOS Nieuws
http://nos.nl/audio/634119-het-lijkt-alsof-je-door-een-sprookjesbos-rijdt.html


この光るラインを考案したのは、デザイナーのDaan Roosegaarde氏が率いるStudio Roosegaardeで、実際の設置には道路建設業のHeijmans社がタッグを組んでプロジェクトが進行しました。設置されているのは、オランダ南部に位置する都市オス郊外の道路のうち、500メートルの区間となっています。

この試みについて、デザインを行ったRoosegaarde氏は「ある日道路をドライブしている時、道路には大金が注ぎ込まれているにもかかわらず、誰もそのデザインやその機能について考えていないことに気がつきました。そこで私は、コンピューターの世界から飛び出してきた未来の『ルート66』について想像し始めました」と語り、未来の「スマートハイウェイ」の姿を語ります。


将来的には全ての道路に光るラインを普及させるという展望を語っているほか、さらなる機能を持たせたスマートハイウェイでは、以下のように一定の温度に反応して雪の結晶を表示させ、路面凍結の危険性をドライバーに知らせる機能を持たせたものや……


自動車が通過する時の風を利用し、側道に設置された無数の風車で発電する道路……


電気自動車がレーンの上を通ると、走りながら充電できる道路などが考えられています。


わずか500メートルの区間とはいえ実証実験が開始された「スマートハイウェイ」ですが、その実現にはまだまだ超えなければならないハードルが多く立ちはだかっているそうです。連続発光時間の検証や、風雨への耐久性の実証がこれから進められるほか、Roosegaarde氏によると「道路を統括する『お役所』が最大の障壁」だとのこと。交通の安全性に大きく関わるものとなるため、法整備を含めた調整は不可欠のようですが、効果のほどはいかばかりのものか、早くこの目で確かめてみたいものです。

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in メモ, Posted by darkhorse_log

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